香川県坂出市「与島」 | ドルフィン企画~瀬戸内海クルーズのご案内~

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ここでは、主に瀬戸内海の隠れた観光素材を情報発信してゆきたいと思っています。

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瀬戸大橋の橋脚の島である3つの島の中で抜群の知名度を誇っているのが「与島」
なぜならばこの島には瀬戸大橋が開通した際にパーキングエリアが島内に整備されたので、瀬戸大橋の橋脚の島の中で唯一誰でも手軽に車で上陸できる島になったからだ。


ただし、手軽に上陸できるエリアは基本的にパーキングエリアだけで、人の住んでいるエリアに行くには他の2つの島と同様に関所があるので許可書が要ることに変わりない。
しかし、この与島のパーキングエリアにはなぜか駐車場が少し離れて2つあり、そのうち第2パーキングは廃墟感を醸し出しながらも民家のある集落と同じ高さに位置し住民の生活道路と柵1つだけで隔たれている。
この第2パーキングまでは本州や四国から許可証なしで来ることができ、ここで荷物などを瀬取ることができるので、他の2つの島と比べると住民への物流アクセスは飛躍的に充実している。

集落の中を歩いてみると、櫃石島や岩黒島と変わらないのどかな漁師集落で、車の通る事ができない狭い道幅の両側に家が建っている。
この与島と防波堤でつながっている鍋島という島があり、この島には明治6年に作られ国の重要文化財に指定されている「鍋島灯台」がある。
兵庫開港に併せて作られたこの灯台は我が国の灯台の中でも古い灯台だと言われている。
鍋島へ行くと灯台への入り口が開けっ放されていたが、その入り口の看板に物々しい事が書かれてあったので灯台までは行かなかったが、後で調べたら今は常時一般開放されているらしい。
3年前までは桜時期のみの開放だったと記憶しており、私の脳内がアップデートされていなかった…

この与島はかつて石材業が盛んだったようで、埋め立てなどに使う石や砂を採っていたらしく、その採石場も瀬戸大橋の用地買収にひっかかったそうだ。
その後追加でパーキングエリアを作ることになりその用地もそもそも採石場だったので、買収された土地には補償が発生し買収されなかった土地はことごとく石を切ってしまったので、結果的に与島パーキングエリアは断崖絶壁の上に建つパーキングエリアになってしまった。

この与島で私が思う1番の観光名所はバス停の待合室である。
島内で路線バスの転回場にもなっている「浦城」バス停の待合室は、かつての船の客室をそのまま陸揚げして待合室として使っている。
もともとが船だったので当然鉄でできており、海辺に長年置かれているので錆が年々酷くなってきているような気がする…
今後いつまで現役で活躍してくれるのかわからないが、鋼製純客船の貴重な遺構なのではないか?と勝手に思っている。