「成功法」「願望実現法」の落とし穴・3つの「悪魔の言葉」 | 人間の潜在的能力の解放・鈴木清和

人間の潜在的能力の解放・鈴木清和

超深層心理レベルから人生のステージアップをサポートします。カウンセラー、セラピスト歴は28年です。

 

世の中には、様々な成功するためのメソッドがありますが、それを実践しても効果がある人とない人の個人差が大きい、そもそも続けられない人が多いと言うのが現実でしょう。

 

その理由として、最新の科学的研究を総合すると、成功する人とそうでない人では、そもそも脳のどの部分が活性化しているのかが異なることが分かってきたわけです。

 

すると、いわばOS自体が一人一人異なるので、同じソフトをインストールしようとしても、インストール自体ができていない、あるいはインストールはしても作動しないと言うことがある得るわけです。

 

そして、今の医学ではそういう言葉はありませんが、脳の中に明らかに願望実現中枢とでも呼びたくなるようなエリア、そのれ1つではなくいくつかのエリアのネットワークが鍵を握っているようだということに行きつきました。

 

しかし、一人一人の脳をfMRAやSQUIDなどの装置で調べるのは事実上不可能です。しかし、願望実現中枢が活発に働いている人の特徴にどれくらい当てはまるか、また願望実現中枢を刺激する言葉に対して、肯定的な反応が起こるか、逆に否定的な反応が起こるのかを調べることで、その活性度、そしてその活性化を阻害している要因を特定して解消するプログラムの開発を進めています。

 

この間私は、幼少期、生い立ち過程を通じて形成される「スキーマ」とか「禁止令・拮坑禁止令」などを取り上げ、それらを書き換える方法を体系化してきましたが、それに加えて神経ネットワークの構造を組み替える必要に行きつきました。

 

例えば、「チャレンジ」と言う言葉に対して、「ワクワクする」「成功につながる」と言う感情やイメージに連動している人もいれば「失敗」「挫折」「恥をかく」「嫌われる」「孤立する」といった概念やネガティブな感情、フィーリングに連動している人もいるでしょう。

 

大脳生理学的にいえば、「同期発火」という現象が関係します。この関係を組み替えることができるということもわかってきました。また、願望実現中枢は、日常的なちょっとしたことで活性化できることも分かってきました。

 

例えば、今夜はこんなものが食べたい、誰かを喜ばせたいとイメージして、そのための材料を買い集めて、段取りを決めて、実際に調理して、誰かと一緒に楽しむ、こんな一連のプロセスでも実は願望実現中枢が刺激され活性化しているのです。

 

逆に、願望実現中枢が不活性な人の特徴、不活性化する習慣もあります。端的にいって、すぐに面倒くさがる、すぐにあきらめる、惰性的になるといったことです。

 

私は、脳の働きをダメにする3つの悪魔の言葉と呼んでいる言葉があります。

 

それは「面倒臭い」「難しそう」「自分には無理」の3つです。この3つを心の中でよく使う人は、願望実現中枢の働きが低下しています。

 

残念ながらそういう人が多いから、集客となると「単純、簡単、誰でもできて、奇跡が起こる」と謳うものがウケやすいのでしょう。コンサルタントやビジネス関係者の中には、こうした集客方法を「思考弱者マーケティング」と揶揄する人もいますが、思考弱者というのは失礼すぎる表現で、脳の機能が低下した状態であって、元々思考能力が低いとは限りません。

 

しかしながら、現実的な努力が面倒だから「引き寄せの法則」で奇跡でも起きたらいいな、という考え方は実は本末転倒ということがわかります。願望実現中枢が不活性な状態では引き寄せも起こりにくいと思われるからです。

 

ほとんどの願望実現というのは、現実的な努力やチャレンジを厭わない人が、人の縁や有用な情報やチャンスを引き寄せた結果達成されているというのが偽らざる現実と思われます。これは、「ザ・シークレット」にも登場するジョー・ビタリー博士も同じ意味のことを書いています。

 

そして、「ヘッブの法則」により、一度活性化した脳のシステムは、さらに活性化が起こりやすくなるのです。時々聖書のくだりであると言われる「富めるものはますます富み、貧しきものはますます貧しくなる」という言葉を貧富の差が拡大すると解釈するのは聖書の歪曲のようですが、脳の活性化の法則としては当てはまるようです。

 

このコンセプトを体系化、スキル化することは、明確にイメージができてきているので、必ずそう遠くなく実現することでしょう。