あなたは、今の延長に未来はないと感じているのに、今の職場や人間関係に我慢しながら縛られていませんか?
批判や、失敗や、孤立を恐れて萎縮してはいませんか?
私はあまりに多くの人が、こうした状態に置かれ続ける根本に、「群れから排除されることへの恐れ」があることを突き止めました。
しかもそれは、人類の有史以前から継承されているようなのです。
そしてそれはとても根が深いものですが克服可能なものです。
人類はそもそも○○だった
人類がそもそも、なぜこんなに繁栄したのか?
そしてこれから先、どうなるのか?
そんなことを考えたことはありませんか?
すでにお伝えしていますが、多くの人の能力や可能性は、批判、失敗、孤立に対する恐れによって根深く制限されています。それがなぜ
なのかを深く追求することは、現生人類の発祥ににまで遡る探究となりました。
人類には、もともと私たちホモ・サピエンス以外にも何種類か存在しました。
ネアンデルタール人とか、ホモ・ハビリスというのもその一種です。
それぞれ、言語や石器も持っていました。
特にネアンデルタール人は、私たち現生人類の祖先よりも知能も高く、身体能力も高かったと言われます。
しかし、結果は、現生人類だけが生き残って繁栄し、それ以外の人類は全て滅亡したのです。
このことに関連して、人類の壮大な歴史全体を科学的に解析した書としてユヴァル・ノア・ハラリ著「サピエンス全史」はとても興味深い書籍です。
この著書によると、約7万年前に、現生人類に「認知革命」が起きて、「現実に存在しないものを想像し、信じる力」が生じたことがその後の飛躍を引き起こしたというのです。著書の中では、「フィクション」と表現しています。
実は、「通貨」「国家」「企業」などもこうした能力を前提に成り立っています。「国家」も「企業」も、物としての実態はありません。「通貨」は、物としては、紙だったり、金属の塊だったり、さもなくば単なる数字だったりしますが、それに価値があるとみんなが信じているから「通貨」として成り立っているわけです。
このために、他の人類が、血縁を中心にせいぜい20〜30人程度の集団しか形成しなかったのに対して、数百人単位の集団を結束
させることができるようになったことが、生存競争を決定的に有利にさせたというのです。
別な研究でも同じような内容を読んだことがあり、それに加えて、言語によって知恵を継承したり、伝達する能力に長けていた点が指摘されて
いました。それらが相まって「通貨」を発明し、広範囲な通商も可能になったわけです。
つまり現生人類は集団の力によって生き延びて繁栄したということになります。
逆に言えば、集団から排除されることに対する根深い恐怖心を持っていることは納得のいくことです。
原生人類が集団でマンモスの狩りをする図を見た記憶はありませんか? もし一人だけだったら狩ができる動物にはごく限りがあり、外敵から身を守ることも困難になるでしょう。つまり、群れから排除されることは、生存に関わることだったのです。
現生人類は、実は単独では「弱者」だったのです。
人類のもう一つのプロフィール
しかしながら、それは一つの側面であって、もう一つの大きな側面があることを別な研究は指摘しています。
発祥の地、アフリカを出た現生人類が、ヨーロッパを経由して、シベリアまで開拓し、当時陸続きだったアラスカにわたり、南北アメリカ大陸まで移動し、また、船でオーストラリア、もちろん日本にまで渡ったという事実です。
全く異なる気候風土、自然環境の地に移動し適応していったという事実です。
つまり、既存の群や場所を捨てて、未開の地に出てゆく、驚くべきフロンティア・スピリッツと、全く新しい環境に適応するために、家の作り方から狩の仕方まで新しく作り出す創造性という驚くべき能力を有していたということです。
特に、気候が変動して、たとえば寒冷化や温暖化に伴って大きな移動が起きています。つまり既存の場所、やり方では生存が危ういとなった時に、群れを捨てて、新天地の開拓に向かうという驚くべき特性を有していたことです。
この特性は、現在でも大きな社会変動や天変地異、動乱の時期になると、新しいタイプのリーダーが現れることや、どん底を体験した後に自分の能力に覚醒して成功をなしたというたくさんの事例に関係があるように思います。
人類の持つ2つのモード
私の仮説では、人間の脳には、swarm mode(群れモード)とFrontier mode(開拓モード)があって、過去の経験や知識が通用しなくなるとFrontier mode(開拓モード)が起動する仕組みがあるように思います。
特に気候の変動や天災などで、獲物が取れず、生存が危うくなった時などにFrontier mode(開拓モード)が起動したのではないでしょうか?
日本人が、戦後、急速な復興を遂げる過程では、Frontier mode(開拓モード)が起動したように思いますが、高度経済成長を成し遂げる過程で作り上げた社会システムというのは、年功序列のピラミッド構造、これは非常にswarm mode(群れモード)を強化する社会システムでした。
実はこれとよく似た構造は、ニホンザルの群れにも見られます。ニホンザルの群れには、いわゆるボスザルを頂点としたヒエラルキーがあり、年功序列に似た年長者を重んじるルールがあり、年長者の中からリーダーシップに優れたものがボスザルに選ばれる仕組みがあります。これは、安定した群れを維持するためには有利なシステムです。
高度経済成長期の日本の場合は、その基盤の上に、プロダクトの製造という側面では技術革新を成し遂げた、これが日本の強みでした。
その成功体験があまりに強烈だったことが、その後の時代において仇になったと言えるかもしれません。
プロダクトの製造技術は、中国や韓国に移転され、古いまま取り残された組織体制だけが残った、これが、ITにも乗り遅れ、一人当たりGDPでも、競争力でも抜かれまくって38位まで転落した基本構図ではないでしょうか? 年長者が幅を利かす組織というのは、変化を嫌い、抵抗する傾向があります。
2023年7月時点の調査によると、約7割の企業が、契約書や請求書などの重要な書類において、依然としてハンコ押印を求めていることが分かっています。特に、中小企業ではハンコ文化が根強く残っており、9割以上の企業がハンコ押印を求めている状況です。
私たちの親の世代は、高度経済成長を経験し経済的に豊かになったという実感を持っていました。
だから、できるだけいい学校を出ていい会社の就職して、コースから外れないように生きることがいいことという価値観を持っていました。
これは、swarm mode(群れモード)が非常に強化された状態です。
ところがバブルの崩壊以降、就職氷河期など受難の時代が続きました。
本来ならここでFrontier mode(開拓モード)が起動してもよかったのですが、あまりそういう傾向が見られなかったのは、あまりにswarm mode(群れモード)で教育され、個人のアイデアや可能性を過小評価する傾向が一般的だったからではないでしょうか?
これは、バブル崩壊以降にGAFAなどが台頭してきたアメリカと対照的でした。
その差は明らかに育てられ方と教育の違いです。日本人とアメリカ人では、自己肯定感が極端に違います。高校生を対象にしたある国際調査で、「あなたは自分を優秀だと思いますか?」という問いに対して「はい」と答えた日本人はわずか8%、同じ問いに対してアメリカ人は66%が「はい」と回答したそうです。
また、日本人は常に正解を出すように教育され、正解が決まっていない問題に対して自分なりの考え、自分なりの答えを出す機会が乏しいのです。
一般的にもこういう傾向があることに加え、特に団塊ジュニア世代、ポスト団塊ジュニア世代には、いわゆるアダルトチルドレン(機能不全過程で子供時代を過ごした人)に該当する事例が多く、就職氷河期で、不本意な就職、非正規雇用、ブラック企業の餌食やリストラを体験するなど、成功体験の乏しさや悲観的な考えが影響している傾向が見られます。
しかし、こうした思考の枠組みは変えることが可能です。「開拓モード」に対する何重ものブロックは解除できるのです。
我慢し続けても未来のない職場、合わせていても発展性のない繋がり、もしあなたがこんなものに縛られ、そこから抜け出したくても怖い、
それは多分心理的なサポートが必要です。
やりたいことがあるのに行動を起こせない、そういう方もサポートが必要です。
そして、自分の心に深く向き合うことがその最初の1歩になります。
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