
これは、私のパートナーでHBI代表の竹下登美子の44歳、52歳、65歳の写真です。見た目で若返っているように見えるだけでなく、肩こりや疲労感もなくなり、全体的に気分も良くなっています。
私たちは、20年以上も老化のメカニズムと、それを逆転させる方法を研究し、それをエイジレス・ダイエットとして実践してきました。
タイトルに、「最新科学に基づく」とありますが、実は20年前には今日ほどに科学研究が進んではいなかったので、「最新科学によって裏付けられた」というのが正確な表現です。
前回は、ディヴィッド・A・シンクレア博士らの著書「ライフスパン・老いなき世界」を紹介しながら、老化のメカニズムをざっくりと説明しました。それでは、何が老化の促進要因になるのでしょうか? これが今回のテーマです。
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老化を促進する要因とは何か?
血糖値スパイクと糖化

急激な血糖値の上昇により、唐とタンパク質が結合して糖化がおき、その結果生じた最終糖化物・AGE’sが増えるとメチレートを引き起こします。また、過剰なインスリンが老化遺伝子をオンにした結果、連鎖反応によってメチレートを引き起こすともいわれています。さらに、血糖が急激に細胞に押し込まれる際に起こる細胞膜の損傷もメチレートを引き起こすといわれています。つまり糖分や、精製した炭水化物の多食は、老化の促進要因になるのです。
過食とカロリーの過剰

過食とカロリーの過剰も代謝異常や炎症反応、脂肪組織の増加などを通じてメチレートを引き起こします。最初にあげた糖分や精製した炭水化物の多食の結果、過食とカロリーの過剰に結びついているケースが多いので、これらを合わせると、何重もの経路を通じてメチレートを引き起こし、老化の促進要因になるということです。また、脂肪の過剰も、タンパク質の
過剰もそれぞれ単独でもメチル化を引き起こし、老化を促進する要因になります。砂糖と脂肪の両方を多く含むという組み合わせは、ケーキやその他のお菓子に多く見られる組み合わせです。
喫煙、飲酒、化学物質

喫煙も飲酒も、化学物質も、糖化や酸化などさまざまな側面からメチル化を引き起こし、老化の促進要因になります。血糖とタンパク質が結びついて体内で糖化物が生じる他に、食物から糖化物を取り込んでいる場合があります。特に、揚げ物や長時間オーブンで加熱したもの、肉加工食品、燻製品には多くの糖化物が含まれます。特に肉加工品を強く加熱した場合、例えばカリカリに焼いたベーコンのようなものは特に多くの糖化物が含まれます。また、ジャガイモを強く加熱したもの、例えばポテトチップスやフライドポテトには、アクリルアミドという発がん性も強い糖化物が含まれます。
精神的ストレスの影響

ストレスや悩み事を抱えた人が急に老け込む場合がることを多くの人は経験的に知っています。精神ストレスによる、アドレナリンやコルチゾールの放出もまた、エピゲノムに大きな影響を与えます。コルチゾールは、カンフル剤のような働きをして、炎症や痛みを抑制する働きをします。また脳に対しては苦痛を麻痺させる働きもします。
長い時間ストレスに耐えて頑張らなければならない状況では重宝するホルモンです。しかし、このホルモンに頼って頑張り続けることは問題を引き起こします。
ホルモンというのは、細胞に受容体というそれを受け取る仕組みがあることで作用できるのですが、あまりに長く多くのホルモンに晒され続けると、その数や感度が低下してゆきます。このような現象をダウンレギュレーションと言います。つまりコルチゾールが効きにくい体になってゆくということです。
するとさらに多くのコルチゾールを副腎皮質は作らざるを得なくなり、さらにダウンレギュレーションが進行するという悪循環に陥ります。コルチゾールには「死のホルモン」という別名があるように、長期にわたって高いレベルが続くと老化やビュ機の原因になります。
子供時代のトラウマの影響

アメリカ疾病予防センターなどの研究調査の結果ですが、子供時代に心に傷を負った人が成人して以降、心血管疾患、脳卒中、がん(皮膚がんを除く)、喘息、慢性閉塞性肺疾患、腎臓病、糖尿病、過体重または肥満、うつ病などの疾患のリスクが高まることがわかりました。研究調査の指標として、子供時代に心に傷を負った度合いを表すのに、ACE,、逆境的小児期体験指数という基準が作られました。そして例えばこの指数がが6の場合、平均寿命が20年も短縮されることがわかりました。また、この数値が4でも癌の発症リスクは約2倍に、そしてこの指数が大きいほど、タバコやアルコール、薬物への依存になりやすいこともわかっています。
逆境的小児期体験指数というのは、次のようなことで当てはまることを数えたものです。
1. 身体的虐待 2. 性的虐待 3. 精神的虐待 4. 身体的無視 5. 感情的無視
6. 親の精神疾患 7. 投獄された親族 8. 暴力を受けた母親 9. 親の薬物の使用
10. 両親の離婚
子供時代に虐待を体験した人とそうでない人を多数応募して、口腔や血液の細胞から、エピゲノムの状態を調べるという大規模調査の結果、虐待を受けた人とそうでない人ではっきりした違いが見られたというのです。こうしたエピゲノムの変化もまた、逆境的小児期体験があることが、様々な病気の発症リスクを増加させることや寿命が短縮される原因の一つであることがわかったのです。また、トラウマの影響は世代間でも伝播することがわかっています。
トラウマの痕跡が、記憶痕跡(エングラム)として脳のニューロンに保存されていることはわかっています。しかし、それがなぜ、全身の細胞、さらには生殖細胞まで影響を与えるのでしょうか? そのことに関して、カナダ・モントリオールのマギル大学医学部の研究チームが、脳のニューロンが放出する細胞外小胞に注目した研究を行いました。すると、トラウマの痕跡を保持するニューロンとそうでないニューロンでは、放出する細胞外小胞の内容に違いがあることを突き止めました。こうした細胞外小胞を通じてトラウマの情報が全身の細胞に共有され、エピゲノムの変化を引き起こしていることが示唆されました。
私は、心理療法の技法を進化させて、トラウマの痕跡、エングラムを消去する方法を開発しました。その結果、エピゲノムの変化までが起こるのかどうかまで確認はできていません。しかし、例えば扁桃体過活動が起きていると思われる不安障害などが劇的に改善したというような事例が蓄積されています。扁桃体過活動が起きている場合には、おそらくオキシトシンのDNAコードのメチレートが起きていると推測できますが、これが解消されている可能性があります.
では、次回は、エピジェネティクスの観点から、老化や病気を防いだり、若返る要因、方法について紹介します。
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