潜在意識を書き換えても再生してしまう4つのケース | 人間の潜在的能力の解放・鈴木清和

人間の潜在的能力の解放・鈴木清和

超深層心理レベルから人生のステージアップをサポートします。カウンセラー、セラピスト歴は28年です。

 

「スキーマ」(schema 本来は設計図、図式などの意味)や「禁止令」(元々は交流分析の概念で〜するな、〜であるな、などの構文で保存された情報)などを書き換えしたはずなのに、どうも再生しているのではないか?

 

そういうケースがあります。

 

そういう場合、主に4つのケースが考えられます。

 

1・似たスキーマが複数あった場合

 

例えば、「私は捨てられる」と「私は見捨てられる」というスキーマがあった場合、必ずしも2つともONになっている必要がないので、片方がOFFになっていた場合があります。

 

そしてONになったいた方のスキーマを消去したのちにOFFになっていたスキーマがONになる場合があります。

 

この場合、新たに検出された似たスキーマを書き換えればOKです。

 

2・継続的に似た経験を繰り返している場合

 

これは、例えば「私は攻撃される」というスキーマを書き換えても、新しい神経ネットワークが定着する間ににまた似た経験をすれば再生します。

 

このような場合、虐待的な環境から避難することも必要な場合があります。

 

3・潜在的適応戦略に組み込まれている場合

 

例えば、子供時代に親から話を聞いてもらえず、むしろ親の愚痴の聞き役をしていたような場合、スキーマの内容が「私の気持ちや感情は無視される」と「私は常に相手の世話をするべきだ」の組み合わせができるケースがあります。

 

これは、自分の気持ちや感情に相手から寄り添ってくれることは望めない、しかし、相手との関係を維持することは必要だ、だから自分が相手の世話役を引き受けることで関係を維持し居場所や存在価値を担保するのだ、というような内容の潜在的適応戦略がそれらのスキーマを核にして作られる可能性があるということです。

 

この人が、上司や先輩になって、やたら部下や後輩の問題に振り回される、私的な問題まで世話をする羽目になる、こういう場合、それが自分の存在価値や居場所を作るための適応戦略になっている場合があります。

 

この場合、それはこの世界で生き延びるための基本戦略として保存されているので、簡単には変わりません。

 

新しい人生戦略を育てながら徐々にそれを弱め、最終的に切り替えてゆきます。これが従来の心理学のいかなる学派、流派でも明確に言われてこなかったことで、実は大きな変化を起こす上でのキモになることです。

 

4・意味づけネットワークの影響

 

これが、本メルマガの主な話題です。

 

私自身の事例で説明します。

 

私はかつて、事細かく注意されることにかなり激しく感情的になるところがありました。

 

しかも「そもそも自分が存在すること自体が悪いのだろう?」などと考え、ひどい時は希死念慮(漠然と死にたいとか消えてしまいたいと考えること)までありました。

 

実は、子供時代母親がかなり神経質で生活上のことで事細かに注意をされていました。

 

ある時、ちょっとしたことで激昂した母親に、「お前なんか死んでしまえ」などと罵られながら殴る蹴るされる経験をしました。

 

このことは長らくトラウマになり、大人になって以降、色々な方法を試しましたが、その影響はなかなかなくなりませんでした。

 

もちろん、「私はいらない子だ」とか「私は常に疎まれる」とか、禁止令の「存在するな」などを書き換えました。

 

それでも繰り返し、パターンが再生してしまいました。

 

実は、事細かに注意をされるのはそもそも存在そのものが疎まれていたからだ、という解釈が作られていたのです。すると、事細かに注意をされることは、「お前には存在してほしくない」という意味が重なってしまうのです。

 

このように、ある事象とある事象を結びつけるネットワークを「意味づけネットワーク」と名付けました。

 

それで、スキーマや禁止令だけでなく、「意味づけネットワーク」を精密に特定して併せて書き換えたのちにこの反応は消えました。

 

「意味づけネットワーク」が刺激されることでスキーマや禁止令を再生させていたのです。

 

ただ、あるスキーマや禁止令を検出しても、それにどんな「意味づけネットワーク」が連鎖しているかまで全て把握するのは困難です。

 

そのスキーマや禁止令ができた経緯を思い出して整理する、あるいは推測するという作業が必要になります。

 

それで、「ああ、だからA=Bみたいな意味づけになっていたんだ、それはバカバカしい」と納得して書き換えると消去することができます。

 

ですから、一度書き換えたらそれはもう済んだ、と思うのも違いますし、書き変えたはずなのに再生しているようなので、何度やっても無駄だろうと思うのも違います。

 

これも従来の心理学では言われてこなかったことで、分析器を使ったデータを蓄積して研究を重ねた結果解明されたことです。

 

セッションを受けても、残った問題がないか自己観察し、メンテナンスを受けることをお勧めします。

 

完全に新しい神経ネットワークに置き換われば、それは一生ものです。

 

リバティ心理学は、今も進化を続けています。

 

以前のセッションでは、わからなかったこと、解決できなかったことでも、久しぶりに受けたらあってけなく解決したというような事例もよくあります。

 

気になる方は、間が空いていてもすぐに個人セッションを受けましょう。

 

個人セッションについて詳しくは

こちらからどうぞ

 

なお、スキーマが再生していても、最初より弱くなっていたり、反応が限定的になっているケースもあります。通常のインナーチャイルド無料診断では検出できなくなっている場合は「心が突然壊れる時・・・」の記事のページからインナーチャイルド無料診断 forBuisinessをお試しください。