「継続は力」という言葉虚しく書いたり書かなかったりしています。
本日は“ほぼ実話”の物語を書いてみました。
『童貞様』
私がまだガチガチの童貞だった頃の話だ。しかも童貞をこじらせているというオマケ付きだ。
風が吹いても勃つと云う程でトランクスを履くと擦れて感じるので、常にボクサーブリーフで抑えていた。
良く分からない事に私は少し童貞に誇りを持っていた。性異物に触れないというアスピラント(修道僧)が如く鋼鉄の城。私は性欲を断ちへた、恋愛の感情なんて持っていないのだ、そう思っていた。
朝7時30分私は電車に乗っていた。総武線で東京方面へ向かい両国へさしかかった時だ、隅田川の水面が美しく輝く。その横を高校生のカップルが2人乗りで進む。男がペダルをこいで女が横座りをして腰に手をまわしている、セミロングの髪が風になびく2人の笑顔と声が聞こえた。不思議と涙が出ていた、吐き気もした。初めての感情だった。嫉妬。手に入らないものを見せらたが故の涙。おあずけを喰らった犬が出すヨダレの方が近いかもしれない。なんという残酷な光景だろうか電車が隅田川の上を渡るほんの5秒足らずの時間を私はヨダレを垂らして見守っていたのだ。通り過ぎた後もその姿をリフレインし咀嚼した。もう一度見たい。美しかった、なぜ私はこうなれなかったのだろうか、今までの自分が恥ずかしくなった。なにがアスピラント(童貞様)だ。ただ女性と話さなかっただけのバカじゃないか。情けなくなった、自分から自分へと向けられた容赦ない攻撃。
私には耐えられないだって童貞だし歯が震えた。私は考えた、あれはAVの撮影だったのだ
そう考えるようにした、納得出来た、あんな清い世界がこの世にあるはずがない。あの後複数人に襲われるのだ、鉄橋の音でなにも聞こえないから大変なのだ。そうだ鉄橋を通る際に出る音で女と男の笑い声なんて聞こえるはずがないんだ、私は幻聴を聞いたのだ、あまりの差に。圧倒的底辺。吐きたくなった、胃の中のモノを全部ぶちまけたら少しはスッとするだろうか、そんな事を考えていたら、秋葉原で降りるはずが信濃町まで来ていた。とりあえず戻ってアキバの買い取りMaxで筆おろしものと女子高生ものと黒ギャルものを3本1500円で買って、抜かずに寝た。悔しさへの最後の抵抗だ。(889文字)
この醜い恥ずかしい嫉妬が私の中にしっかりと根付いているという事を自覚した18歳の話
いやー恥ずかしい