自作小説 「機械」 結その6 | どうも、ドクロ家DEATH!

どうも、ドクロ家DEATH!

きゃっきゃうふふな日々をご紹介、かーちゃん達にはナイショだぞー(゚Д゚)ノ

「『彼』は圧倒的な力とカリスマで、世界の支配をたくらみ さらに、その先の天国へ行くという目標を持つDIOに魅了された」


「そしてDIOを見て、こう思った」


「自らを由(よし)とすることこそが自由」


「誰にも邪魔をすることのできない強大な力を得て、自分を縛る鎖から解き放たれることこそが人間の最大のしあわせなのだ と」


「彼は、それを実行するために虹村教授の元で研究し、ついにその方法を開発した」


「それが、『機械』だ」


「機械の力で、持たざる者 力弱き者たちに、DIOがその仲間たちに力と生き場所を与えたように、自由を与えようとしたのだ」


「だが、『彼』の機械には、足りないものがあった」


「皮肉にも、それは『彼』が苦しみ、忌み嫌い とうとう取り除いてしまった、彼の才能 スタンド「ペイントブラック」だった」


「そう・・・それはかつて彼から抜き出された、ディスクを譲り受けた・・・」


「僕の中にある」


「僕のスタンドは ペイントブラックは・・・もともと彼のものだったのだよ」





バー「なんと」内では、部長の声以外の音は一切しなくなっていた





部長はつづけた


「『彼』の元で、『彼』のために生きようと決めたニジさんから連絡を受けた時は、正直迷った」


「でも・・・協力することはできない と決めた」


「ニジさんは会って話したいと言った・・・僕はどうしても、その電話で断ることができなかった」


「でも、会うわけにはいかなかった」


「会って、あの娘の顔をみたら「うん」といってしまいそうで」


「『彼』は、それも計算の上で、ニジさんを今回、僕との交渉役にしたんだろうと思う」


部長はにぎりしめた手をふるわせた


「ぽちょん」


部長の目にたまった雨露が一滴、こぼれおちた音が聞こえた


つづく