自作小説 「機械」 起その9 | どうも、ドクロ家DEATH!

どうも、ドクロ家DEATH!

きゃっきゃうふふな日々をご紹介、かーちゃん達にはナイショだぞー(゚Д゚)ノ

部長が鞄から取り出したものは、高級そうな布にくるまれている


ゆっくりと慎重に包みをほどき、現れたものは木箱だった

作りのクオリティの良さを表わすように

部長が箱を開けると、密閉された箱の中にズオオオっと空気が流れ込む


箱の中の緩衝材を取り除くと

その物体がギラリと鈍い光を放つ


「おおおおおお!!」「きゃっ!!」

ミコシさんが歓声をあげ、なんさんが悲鳴をあげる


そう、それは

「ジョジョの奇妙な冒険 一分の一 吸血鬼の石仮面フィギュア」だった


「おおおおおおっ!!」もう一度ミコシさんが叫ぶ

「これ、ミコシさんにあげるよ」

「えええええ?いいんですか?たしかこれ、限定50個しか発売されてない超レアものですよね?」

「うん、ここにシリアルナンバーが入ってるよ、ぼら23/50って」


「でも、これってドクロっちにあげるごほうびじゃなあい?」

なんさんが石仮面を部長から取り上げる

「なんでさっき、渡さなかったの?」


部長は石仮面を気遣いながら

「うん、今回ミコシさんに事前に電話で依頼してたんだけど、ほらミコシさん忙しいから

なかなか此処に来れないでしょ?」

「今回も来てくれるとは思わなかったから、ちょうどいいし、さきに渡しとこうとおもってさ」


「ミコシさんも天使を見にいくの?」


「ええ、部長から事情を聴いたときは驚きましたが、及ばずながらお手伝いさせてもらおうと思いまして」

「くわしく話を聞くためと、ドクロっちの様子を見に来たんですよ」


豪快に石仮面をかぶりながら、なんさん

「今回の件、裏があるの?危険なことありそうなの?」


腕をワタワタさせながら部長

「ちょっ!ああ、うん」

「ミコシさんにもドクロさんにも悪いと思うけど、力を貸してもらいたくてね」

「今回僕は動くわけにいかないんだ」

「ミコシさん、ほんとうにすまないね、ドクロさんを守ってください」


「でもいいんですか?これ、もらっちゃって・・・」

「ドクロっちにあげるんじゃ?」


「ドクロさんには観賞用に買ったのをあげるよ」


「え?じゃあこれは?」


「それは保存用」


「何個もってるんですか?」


「遊ぶ用をあわせて三個」


「・・・・はははっ・・・・」


なんさんは石仮面をかぶり両手を振りかぶりながら

「オタク仮面参上!」とさけび、オブジェの鳥かごに頭をぶつける


「ひっ!50個限定の!!」


部長は青ざめながら



つづく