「それでね?」
部長はテーブルにおちたビールのしずくを指で集めて、なにか絵をかきながら
「みてきてほしいんだよね~ ・・・・さんに」
「え?なんですか?なんて?いいました?」
「天使・・をね、みて・・・きて・・・ほしいんだよね」
「いや、そこでなくて最後がきこえなかったんですが」
「ドクロっちに行って来い!っていってるんでしょ」
お皿をかたしながら、なんさんがいじわるくつぶやく
「えええ!?僕ですか!?なんで僕なんすか!?」
「頼まれたの部長でしょ!?その人と僕、ぜんぜん関係ないし!」
「ちん、つけるの忘れてる~ドクロっち ほら、ぼくちんてつけないと」
部長は天井からぶらさがっている鳥かごのオブジェを見上げながら
「いや~ほら、そういうの好きでしょ?ドクロさん」
「悪魔とか天使とか、いっぱい出てくるゲームがすきだって」
「そういうの好きってのがきっかけで妖怪部、入ったって言ってたし・・・」
「言ってたじゃない?」
「だから、絶対見たいだろうな~と思ってさ~」
今度は自分のネクタイの丸めたり、伸ばしたりしながら
「ドクロさんが行くって言っちゃったんだよね、ニジさんに~」
なんだって!?
「ちょっ!そんな勝手に!かっ!簡単に言わないでくださいよ!」
「じゃあ難しく言うよ」
「行ってきてくださいいいいいいい、ドクロさんんんんんん、明日ああああああ」
わざとらしく眉間にしわを寄せて言う
「うっわ!ハラ立つ~~~~!」
「・・・・・?」
「って!?えええ!?今さらっとながしちゃったけど、もう先方にOKしちゃってるんですか!?」
「明日ってえええ!?」
「うん、助手を行かせますって約束しちゃったの」
「そんな簡単に!」
「ドクロさんんんんん・・・・」
「それはもういいですよ!」
なにかとんでもない展開に冷や汗を流しながら
つづく