湯浅・浜地・村上一軍サバイバル:生き残るのは誰だ(会長記) | 堂島猛虎会のブログ

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タイガースファンの3人が綴る、猛虎愛ゆえの強く厳しい評論を発信していくブログです。

 

2月8日のファイターズとの今季初の対外試合。

先発の及川から浜地ー村上ー石井ー湯浅と継投された。

 

及川が3回3失点、浜地・村上が2回1失点、湯浅が1回1失点。

石井以外は全員失点するという結果になった。

 

この時期だがファイターズの各打者がよく振れているなという印象。

やはりパリーグのバッターは振ってくる。

及川なども立ち上がりからブンブン振られて自分のリズムを作れなかったように見えた。

 

私は今季、投手では

湯浅 京己(22)・浜地 真澄(23)・村上 頌樹(23)。

 

打者では

小幡竜平(21)・遠藤成(20)・髙寺望夢(19)。

 

この投手・野手それぞれ3人の一軍生き残りを楽しみにしている。

野手では小幡が頭ひとつ以上リードしているかと思うが、19歳の髙寺望夢に期待したい。

 

今記事では投手3名。

一軍枠をかけて誰が生き残るかを数字から占っていきたい。

 

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湯浅 京己(ゆあさ あつき)  背番号65

 

1999年生 三重県尾鷲市出身  右投/右打 183cm /81kg 

聖光学院高校~富山GRNサンダーバーズー2018年ドラフト6位

 

聖光学院高校といえば2011年ドラ2の歳内 宏明。6学年下になる。

高校時代から腰痛に悩まされていたようで阪神に入団してからも腰椎の疲労骨折で戦列を2度離れている。最高球速は153km/hとされるが昨季二軍で直球の平均球速は149.6km/h。

 

そのストレートがおおよそ6割近くを占めるパワーピッチャータイプ。

ほかにスライダー、スプリット。

カットボール・カーブも投げるが割合は少ない。

 

 

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浜地 真澄(はまち ますみ)  背番号36

 

1998年生 福岡県福岡市出身  右投/右打 185cm /85kg 

福岡大学附属大濠高校ー2016年ドラフト4位

 

背番号36といえば「たむじぃ」こと田村 勤の顔が浮かぶ。

 

実家は明治3年から続く老舗の「浜地酒造」。

私はここの方の親戚と個人的に親しくさせていただいていることもあって肩入れして応援させてもらっている。

この話もブログで2~3度書かせてもらっているがまだ酒造からお酒は送られてこない。

 

この浜地も入団後腰を痛め入団後2年間で15試合登板に終わっている。

ストレートの最速は150km/hながら昨季平均は145.3km/h 。

直球が4割でほかにスライダーが38%。この2つで8割以上を占める。

ほかにカーブとチェンジアップを投げる。

 

 

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日刊スポーツ

 

 

村上 頌樹 (むらかみ しょうき)  背番号41

 

1998年生 兵庫県あわじ市出身  右投/左打 174cm /75kg 

智辯学園高校~東洋大学ー2020年ドラフト5位

 

智辯学園では1学年上に廣岡大志(S)、2学年上に岡本和真(G)。

阪神では岡崎太一、庄田隆弘がいる。

 

東洋大学は言うまでもない時期監督候補の今岡 真訪の後輩。

ほかに一軍投手コーチの福原 忍をはじめ桧山 進次郎、緒方 凌介などがいる。

 

174cmと現代では非常に小柄な部類になる。

ストレートの最速はこの3投手で唯一140台の149km/h。

直球割合も唯一5割を切り47.9%。

昨季平均は141.6km/h 。

 

この中では一番球速は遅い。

代わりに多彩な変化球を操る。

平均球速124km/hのスライダーが23%。

平均球速134km/hのツーシームが11%、ほかにカーブとチェンジアップ、スプリットを投げる。

 

 

NPBのキャリアは3人のなかで一番少ないがファームで10勝1敗、防御率2.23を記録。

最多勝、最優秀防御率、最高勝率の三冠を獲得。

 

 

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3投手ともに一軍経験もあるが上の各表の通り洗礼を受けている。

 

湯浅 京己→18試合:防御率18.0

浜地 真澄→ 4 試合:防御率18.0

村上 頌樹→ 2 試合:防御率16.88

 

一軍経験で言えば浜地は3年目に開幕一軍を勝ち取り先発1試合(対 讀賣:4回6失点敗戦)と中継ぎで20試合登板している(2勝1敗:防御率6.11)が、ここ2年は5試合登板(2020年1試合、2021年4試合)に終わっている。

 

昨季だけで言えば湯浅が18試合登板と半歩リードと言えるだろうか。

 

 

今季の開幕ローテは、

昨シーズン最多勝の青柳晃洋、

“のらりくらり”の10勝投手・伊藤 将司に

西 勇輝、秋山 拓巳、ガンケル。

 

のこり1枠をアルカンタラ、及川 雅貴、髙橋 遥人、そして藤浪晋太郎らで争う。

 

入国は未定ながら新外国人・アーロン・ウィルカーソンもおり、西 純矢もいる。

 

ここにドラフト2位の鈴木 勇斗(創価大)、3位の桐敷 拓馬(新潟医療福祉大)らも即戦力として凌ぎを削ることになるのだ。

 

これ、彼ら3人が「先発枠」に食い込むのは相当難しい。

 

 

で、あるならだ。

 

狙うのは「中継ぎ枠」と言うことになろうかと思う。

 

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3名昨季の二軍成績の詳細内容。

 

 

K%は村上が、BB%は浜地がリード。

K-BB%、LOB%は村上が抜けている。

 

WHIPは湯浅がただひとり0点台。

 

K%の昨季ウェスタン平均は20%

村上の22.5%はリーグ7位。(50イニング~)

 

上位1~4位までホークスが独占。

1位は大関友久で26.3%。西純矢が20.2%で12位にいる。

 

 

BB%の昨季ウェスタン平均は8.7%

浜地の5.9%はリーグ8位(40イニング~)

 

1位は1位は大関友久(D)で3.3%。

村上の6.9%は14位。

 

K-BB%で村上の15.6%はリーグ13位。

湯浅の10.5%は50位。

 

LOB%で村上の86.3%はリーグ1位。

浜地の73.3は同23位。

 

 

3投手いずれも一長一短といったところ。

総合では村上が抜けているようにも見えるがウェスタン全体では目立った数字ではない。

 

SPONICHI

 

WHIPをみれば湯浅の0.79はリーグ2位の数字。

 

この表からは湯浅が一番、中継ぎの適性があるように思う。

 

次の表でもう少し詳しく見てみる。

 

 

 

GB/FB%は被打球のゴロとフライの割合。

ここは浜地の0.89(リーグ60位)、村上の0.83(リーグ67位)と大きく順位を落としている。

これはふたりともゴロを打たせていないと言うことで湯浅の0.54は87位まで順位を落とす。

 

「基本的には」という話になるがゴロ率が低いと言うことはフライ率が高いと言うことになり、長打を打たれる確率が上がると言うことになる。

 

 

■気になるのがSB(Stolen Bases)=許盗塁・村上の10個。

少し多い(リーグ6位)。

 

そして

HR/9で村上は0.96。(リーグ20位)

 

それを裏付けるように

HR/FB(ホームラン/フライボール比)で村上は7.8%と突出している。(リーグ3位タイ)

 

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ここまでの数字検証から何が見えるか。

昨季ウェスタンで三冠に輝いた村上 頌樹だが内容としてはそれを裏付けるほどずば抜けた数字は読み取れない。

 

GB/FB%を見れば0.83と良さげな数値をマークした村上だがそのフライのうちの7.8%という高い数値でそれはスタンドインし、平均すれば1試合(9イニング)にほぼ1本の本塁打を浴び、84イニングで10個の盗塁を許す。

 

これらすべての要素を加味すると最後の欄xFIPの指標となる。

 

xFIPという数値がそれでFIP(Fielding Independent Picthing)をベースとする。

 

被本塁打・与四死球・奪三振などから投手の純粋な能力を数値化したものでxFIPはそこから絶対数が少なくバラ付きの原因となる被本塁打の影響をなくしたもの。

 

外野フライ中の本塁打割合は長期的に統計をとれば一定の割合に落ち着くと言う理論に基づいたもの。

 

数式はややこしく複雑となるので割愛するが要するにセイバーメトリクスにおいて投手の力を測れる指標だということだ。

 

この数字を見ると防御率2点台の2名を3点台の浜地が逆転する。

 

言うまでもなく自責点というのは「どれくらい点を取られるか?」という数字(防御率 = 自責点×9÷投球回数)だがこのxFIPは過去の統計から「本塁打以外の打球がヒットになるか否かは運の要素が強い」という考え方のもとに成り立っている数値である。

 

つまりは同じ平凡なセンターフライでも前進守備のせいで頭上を抜かれ三塁打になるとか、

その日の天候(風・晴雨・日射)などにも左右される。

 

そういう事から守備に影響されない「与四球・奪三振・被本塁打」の3つを基盤としているため、防御率だけでは測れない投手本来の評価ができるとされている。

 

もちろん防御率もxFIPもいい投手は間違いなくいい投手だがこの数字に開きがある投手もいる。

例えば四球を連発して満塁にしても0点に抑えれば防御率は0.00だがxFIPの数値は悪くなる。

 

 

このxFIPで昨季の一軍成績を比較すれば

 

湯浅 京己=6.16

 

浜地 真澄=3.43

 

村上 頌樹=8.80

 

 

となる。

 

以上、昨季の成績を紐解き考察した結果、一軍枠に生き残るのは浜地 真澄だと言える。

 

・・・・そろそろ「浜地酒造」から・・・(以下省略)

 

 

 

もちろんサンプル数が圧倒的に少ないのであくまで参考にはなるが浜地の3.43はリーグ1位の柳裕也(D)に次いでリーグ2位。

FIPだけで見れば数値は1.74まで跳ね上がりそれはなんとリーグ1位になる。

 

いや・・・もちろん昨季の浜地は一軍4試合6イニングではあるが、防御率4.50という数字に惑わされてはいけないと言う結論だ。

 

浜地は3年連続でソフトバンク千賀と合同自主トレを行っている“千賀塾”の塾生だ。

 

二軍で59.9%を占めたストレートは一軍では42.9%まで下がる。

その代わりに23.4%だったスライダーが39.8%まで上昇する。

 

チェンジアップとカーブがともに平均球速124km/h程度で差がないのでここでもっと抜けるカーブがあれば面白いと思うがどうだろうか。

 

また千賀塾の塾生にしてはフォークを投げない。

プロ1年目は投げていたようだが。

 

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以上のことはあくまで「今季は」と言う限定での話である。

 

1年後2年後、湯浅が、村上が先発投手として一軍ローテに食い込む可能性はもちろんあるしその伸びしろもあると思っている。

 

ただ現段階で必要なのはあくまで中継ぎ投手なのだ。

 

「いつも気づけば誰かいる」が我がチームの伝統ではあるのだが。

 

 

 

 

 

 

 

 

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