こんにちは、幼児教育コンサルタントの柴田です。
web相談室のokwaveに、こんな相談が載っていました。
高校2年生の男子です。最近、父と一緒に住むのがおっくうになって来ています。大学を卒業するまであと5年間一緒に住むのかと思うと非常に面倒で仕方ありません。
まず、父は決して人間として尊敬できるような人ではありません。父は本当に傲慢で、自分がいつも正しいと思っているのです。常に周りに対して偉そうな態度をとってて、しかも何かが自分の思い通りに行かないと、すぐキレます。周りの人の言うことなんかまったく聞きません。
しかも、キレているときは訳のわからないことばっかり言ってきます。なんか気に入らないことがあったらすぐ相手を罵倒するフレーズを使うんです。建設的な議論なんか、あの人とは出来ません。
…中略…
僕がバリバリ理系なのに対して彼が文系としてずっとやって来たこともあり、お互いの趣味や価値観が大分違うのもあるんでしょうか。何か、会話してても噛み合わないところがあったりするんですよ。
それに、父の話し方には何か勝手に決めつけたり、余計な知識を見せびらかしたりするところとかあったりするので、やはり上記のような性格は直接的ではなくても、普段の言動に表れたりするものなのでしょうかね。
また、母とは相変わらず喧嘩しがちなもんで、自分の部屋からそのやり取りを聞いてると結構悲しくなっちゃいます。自分がもう慣れてきたのか、最近はそんな頻繁には喧嘩しなくなっている感じですけど。
…後略…
高校生になった子供に、愛想を尽かされていますね。家庭内暴力にまで至っていないのが、まだ救いですね。
もしかすると、このブログを読んでいるあなたの未来の姿かもしれませんよ、お父さん^^;
この父親は、子育てを妻に丸投げしていのではないでしょうか?
・お金さえ稼いでくればいい。
・子育ては母親がするのが当たり前。
そんな時代遅れの固定観念を持った男性は、今でも多く存在しているようです。
父親としての自覚を持って子育てに熱心に取り組んでいると、こんな子供には育たない。ということが研究の結果わかっています。少しだけご紹介させていただきますね。
アメリカの心理学者カルデラ博士はじめイギリスの研究チーム、アメリカのノースカロライナ大学、バージニア大学の研究チームも、積極的なパパの育児参加が子どものIQを高めると発表。
■パパが子育てに参加するほど、子どもの自尊心が高まる
アメリカの発達心理学者であるカルデラ博士は、父親が子育てに積極的に参加している家庭の子供たち(幼児)を調査した結果、次のような共通点が見つかったと報告。
・オモチャを持って癇癪をおこしたりしない。
・「◯◯を持ってきて」という頼み事をスンナリきいてくれる。
・初対面の人とでも、躊躇せず会話ができる。
・他の子供たちと簡単に打ち解けることができる。
・よく笑う。
・我慢強い。
・会話に対する反応が速い。
・新しい遊びへの挑戦を楽しむ。
・父親との関係が良好。
・父親だけではなく、母親との関係も良好。
■パパと多くの時間を過ごした子どもは、IQが高い
英ニューカッスル大学の研究チームは、1958年に生まれた男女11,000名を対象に、「育児における父親の役割」を解明するための追跡調査を実施。その結果、成長期に父親と多くの時間を過ごした子供は、父親と過ごした時間が少ない子供に比べて、IQが遥かに高くなるという事実が判明。
■パパが育児に参加するほど、子どもの社会性が向上する
イギリス国立児童発達研究所が30年間に渡って行った、7歳・11歳・16歳の児童17,000名を対象にした追跡調査のデータを、英オックスフォード大学の研究チームが分析。成長期に父親とよく交流する子供は「非行に走らず学業成績が優秀」「人間関係が良好」「新しいことへの挑戦心・達成意欲が高い」という特徴が見られ、成人してからは「自身の能力を発揮する職業につき、結婚して幸せな家庭を築く」という傾向が強く見られたのだそうです。
■資生堂が行なった浴育調査では、1回に20分以上パパとお風呂に入っている子どもに、「友達が多い」、「礼儀正しい」、「家族にやさしい」 、「思いやりがある」などの好影響があることが分かった。
あなたのご主人が、もし、育児を丸投げしているのでしたら、この記事を読んでもらって下さいね。