ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
最近は新聞等で「AI(人工知能)」という言葉を見ない日はないくらいです。
私も以前AIに関するセミナーを受講したのですが、AIに関しては、「過大な期待を抱くのでも、過大な恐れを抱くのでもなく、等身大の姿を捉えることがスタートである」のを感じます。
日本の場合、「製品=完成しており、すぐに完璧に使えるもの」という捉え方がなされていますが、「AI=完成してもいないし、完璧ではないもの」として対応しないと、その可能性を見逃すことになります。
この点、社員に対する教育にも通じるものがあります。
昨日も二代目社長であるクライアントさんと定例の打合せを行っていましたが、「管理職をどのように育成するか」という話題になりました。
社員数が10名ぐらいであれば、社長がすべてを把握して、経営することも可能です。
しかしながら、社員が100名を超える状況になると、部長や課長にある程度仕事を任せることをしないと、会社が回らなくなります。
一方、現在部長や課長という肩書を持っている社員が、社長が期待しているレベルで、社員の状況や仕事で起こっている課題を把握できているかと言えば、いかがでしょうか。
多くの場合、社長の期待と社員との間にギャップがあるかと思います。
クライアントさんの場合も、大きなギャップがあることが分かり、「まずは管理職の人にやってもらいことを書き出しましょう」という結論になりました。
つまり、AIと同じく、人材育成に関しても、「過大な期待を抱くのでも、過大な恐れを抱くのでもなく、等身大の姿を捉えることがスタートである」と言えます。
そして、AIの場合には、プログラミングすることで、その通り動いてくれますが、人の場合は、一度仕組みを作って稼働させても、当初の期待通りに動いてくれるとは限りません。
このため、AIを使いこなす以上に根気と継続が求められます。
ただし、そこで面倒だからと諦めたらそこで終わり。
面倒でたいへんだけれど、自分を突き動かす原動力である心意気に沿った形で会社を経営するために踏ん張れるかどうか。
そういう意味では、AIの活用も人材育成も、
・過剰な期待を捨てる
・理想の実現に向けて、目的や目標を明らかにする
・すぐに成果が出なくても、諦めずに改善を続ける
という点で、相通じるものがあります。
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