ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
脳科学や心理学を学んでいると、子供の頃の影響がかなり大きいというのを改めて認識させられます。
子供の時にテストで100点を取っても、あまり誉められなかった子と、たとえ30点でも「頑張った結果だったのならいいよ」と認められていた子では、大きくなって差が出てきます。
傾向からすると、100点でも褒められなかった子は偏差値の高い学校に行けるかもしれませんが、自己重要感の低い大人になるし、30点でも認められていた子は自己重要感の高い大人になることが多いです。
そして、いったん身についた習慣や考え方を変えるのはなかなか難しいのが現状です。
特に100点でもあまり褒めてもらえかった人は他人から見れば「すごいじゃないですか!」という現状も、自分的には「まだまだ満足できない」と、とかく考えがちです。
現状に満足せずに上を目指すこと自体は悪いことではありません。
しかし、行き過ぎると、現状の否定から自分の否定へ、そして、相手の否定へとつながることもあります。
事実をどのように解釈するかはあくまで自分次第です。
例えば、いつも締め切りがギリギリに迫ってから仕事をやる場合。
一般的には前もってしっかり段取りして、仕事に追い込まれないことが良しとされています。この場合、締め切りが迫ってから仕事をやるのは善悪で言えば、悪になります。
一方、締め切りが迫ってから仕事をやって期限に間に合わせられるということは、言い換えれば、集中して仕事に取り組める能力があることを意味します。すると、必ずしも悪いこととは言えません。
つまり、モノゴトは表裏一体なのであって、ある一定の価値観を持った人からは悪いと判断されることも、自分の価値観からすれば、悪いとは言えないこともあるのです。
もちろん、意識的に変えようと努力することは大切です。
しかし、変わっていく途中、まだ変われていない状況に遭遇して、「ダメだ、また悪い癖がでた」と落ち込んでしまうぐらいなら、「いつもの癖か、まぁ仕方ないかぁ」とそのまま受け流してしまう方が、精神的にはかなり楽です。
良し悪しの判断は状況によって変わります。まずは、自分のことであっても事実を事実としていったん受け入れること。
他者の影響を受けて、受動的に悪いと判断してばかりだと、せっかくの個性を殺し、かえって可能性を狭めることにもなるので気をつけましょう。
「個性を善悪の判断基準で変えていくのは成長が止まる人、個性を表裏の判断基準で受け入れるのが成長し続ける人」
です。
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