屋上で煙草を吸うことが出来なくなるから。 
雨は嫌い。 
けれど、そんなに嫌いじゃないのかも。 

体と心が重くなる。 
雨の音は好きなのに。 
雨の匂いは好きなのに。 

気付けば退屈な1日が終わろうとしている。 

楽しかった時代。 
楽しかった季節。 

辛かった時代。 
辛かった季節。 

それが傷跡なのか思い出なのか、今は分からない。 
分からなく、なってきている。 

あの人はなんなのだろう。 
あの人は何がしたいのだろう。 
何をして欲しいのだろう。 

考えても分からない。 

人の事を考える。 
自分の事を考える。 

働いて、稼いで、貯めて。 
自分のために金を使うのが苦手だ。 
数字ばかりを考える。 
増えていく数字。 
時折減らして、馬鹿みたいに減らして、 
手元には何も残らない。 
それも分かってる。 

他人の事を考える。 
他人の事ばかり考える。 
大丈夫なんだろうか、とか。 
平気なんだろうか、とか。 
別に好きでもないのに。 
それは恋愛じゃないのに。 

匂いが好きでも。 
音が好きでも。 
それでも雨の日は嫌いだ。 

思考がループする。 

段々分からなくなる。 
分からなくなってくる。 
分からなくなってきている。 

何故なんだろう。 

考えても、考えても。 
ただぼんやりと浮かぶ言葉は、 

「大切だから。」 

別に、恋愛じゃないのに。

何故だろうか。思考が暗い。

少しだけ前のことを思い出した。

それだけのことなのに。

嫌になった。

どうしてこんなことになったんだろうか。

遊びが過ぎたか。そんな問題じゃない。


途方もなく苦しい。

生きるためにはバランスが必要。

言ったのは誰だったか。

今の自分にそんなものはない。


生きている。生きていられない。


もう嫌だ。全部。

どうしてなんだろうか。


冷水のシャワーを浴びた。

冷たくない。寒くない。辛くない。

すっきりともしない。

ただここにいることが苦しい。


家。街。社会。世界。

なんなんだろう。本当に。


自分はあの人にとってなんなのか。分からない。

あの人は自分にとってなんなのか。分からない。

全然。

何だと言うのだろう。

関係、名前、気持ち。意味が分からない。

あなたは誰ですか?

何もかもが意味不明。


思い出なんかいらない。

煙草。酒。音。

あの日もらった煙草も。酒も。音すらも。

拒絶し否定する。

もういらない。


あなたは誰ですか。


そんなものいらない。…何が要らないんだったか。

忘れた。もう死んでしまえ。最低だな。苦しい。楽しくない。

愉しいことなんかない。


体が痛い。

血。願望。叶わない。怖い。涙、泣くこと。本が欲しい。

けれど何も読む気が起きない。

疲れ果てた。もうやめてくれ。

素直に言うことが許されるのならば。たった一言。


助けてください。

声が聞こえること?
声を送れること?
なんかチガくない?
大切だから繋がってたいんだよ。
大切だから、
大切、

大切なもの、って、なんだっけ。
タイセツなヒトって、なんだったっけ。
なにを まもろうと きめたんだっけ 。
「夢ってなんだったっけ?」
苦しいなぁと思う心は
気付いたらドブに埋まってた。
「愛って幾らでしょう?」
少なくとも、15万じゃ買えないみたい。
会いたい。逢いたい。
愛したい。
苦しめなくて苦しい。


あれ?
しまっておいたあの破片、一体どこへやったっけ。
少なくとも、飲めば落ち着くはずなんだけど。

君に言ったら、君は心配してくれる?


「大丈夫?」って言いながら側に来て、


頭の一つも撫でてくれるんだろうか。


それじゃあ駄目なんだよ。


それじゃあ、意味が無いんだよ。


奮い立たせてくれないと。


歩けるように、背中を蹴り飛ばしてくれないと。


それでもって、また歩いていけるようになった時、


そっと撫でてくれたらいい。


言葉だけの優しさはいらないから。


せめて本当の優しさを、ほんの少しだけくれればいい。

日が傾いてきた頃に。

布団の上でお昼寝です。


ぐっすりと眠ります。

ゆっくりと眠ります。


ぐっすりと夢を見ます。

ゆっくりと夢を見ます。


暖かいなと感じながら。

一人っきりで横になります。


ぐっすりと眠る夢を見ます。

ゆっくりと眠る夢を見ます。


夢を見る夢を見ます。

夢を見ることを夢見ます。


ゆっくりとお休みなさい。

あなたは、眠れるのだから。


今日も一人。

布団の上で。

丸くなって倒れています。

暴れています
壊れています
ちっとも気持ちは晴れません。

心の中の
冷たい闇に
静かに泥が溜まります。

澱んだ水は、
何があっても飲まないで。
黒い水面を、覗かないで。

もしもあなたが来たならば、

引きずり込んで
引きずり込まれて

きっと互いに潰しあう。

私はそれを

恋とか
愛とか言いたくはない。

私はそれを

恋とか
愛とか呼びたくはない。

どうしてあの時思ったのか。
理由は誰も知らないままで。

「明日、ここを出て行くよ」
ハルはそう言った。

あまりに突然だったので、僕はかなり戸惑っていた。
僕達はずっと一緒だったから。
何を言っているのか、分からなかったから。

震えそうな声で、僕は言葉を必死で絞る。
「何で突然?今まで一言だって、そんなこと言わなかったじゃないか」
「だから今言ってるんじゃない。
 明日君の目が醒めて私の姿がなかったら心配するだろうし、
 君はきっと、悲しむだろうと思うから。」
「それにしたって急過ぎる。今日言って、明日なんて…」
「明日じゃなかったとして、それが一体何だって言うの?
 どちらにしろ、ずっと一緒に居られるわけではないしさ。」
ハルはこちらを見ようとはせず、ただひたすらに荷物を詰め込んでいく。
僕は何も言えなかった。

荷造りの動きは、決して機敏ではなく、むしろ緩慢だった。
箱が一つ増えるたびに太陽が傾いていく気がした。
止めようとすれば、止められるかもしれない。
けれどそれでも、僕は何も言えなかった。

ただゆっくりと日が沈み、ゆっくりと箱が増えていく。
「…短かったかな?それとも、長過ぎたのかな?」
彼女が尋ねてくる。

電気も消えたままの部屋で、
僕は彼女を見つめ続けて、
彼女は僕を見なかった。

「さぁ…どうだろう。ずっと、一緒だったしね。」
気付けば、そんな冷めた返答をしている自分。
短すぎる、そう言いたかった。
けれど、やっぱり、出来なかった。言えなかった。

しばらくして彼女は、「そうだね。」とだけ答えた。

それだけで、全部がどうにもならなくなった。
それだけで、分かってしまった。
だから、せめて黙っていることにした。

やがて日は完全に落ちて夜になったころ、彼女の荷造りは終わった。
彼女は椅子に腰掛け、
僕は壁に寄りかかっていた。
お互いに、話し掛けることをしない。

話す必要も、もうなかった。

夜に眠くない
朝も眠くない
昼間だって眠くない

夜は眠れない
朝も眠れない
昼間だって寝ているわけにはいかないのです

夜には誰が何をするのか
朝には何が起こるのか
昼間はどんな物が見れるか
凡愚な私には分からないので。

分からないままは怖いので、
一瞬たりとも寝過ごせない。
分からないことは質問したらいいよ。
あの日アナタは言いました。
私はただただ頷いて、
分かったとだけ答えたけれど。
分かったつもりでいたのだけれど。

分からないことがたくさんあるので、
誰かに聞こうと思います。
けれどアナタはいないので、
私は少し、困っています。

誰に聞いたら良いですか?
誰が答えてくれますか?
頭のなかに残る音
君のセリフと歌声と、
あなたの奏でるピアノの旋律

もっと聞かせてください。
もっともっと聞かせてください。

それだけで歩いていける。