かなり放置していた「マジンサーガ」全6巻を読みました。
美しい兜甲児(目がキラキラして美女みたい)が怒りに任せてマジンガーZの力を暴走させて、地球を滅ぼす恐怖の大王になってしまい大罪を背負う場面から始まります。
マジンガーZを「凄ノ王」色の強い超能力モノに仕上げた感じでしょうか。
旧作「マジンガーZ」でお馴染みのドクター地獄、あしゅら男爵、ブロッケン伯爵あたりのリメイク版が出てきてからは、出だしの「凄ノ王」色の強い繊細さが一転して、兜甲児が脇の甘いダメ幹部たちをやっつけるいつもの展開になっていきます。
確かに苦悩する兜甲児とその父親(マジンガーZナビ?)の対話ばかりが続いていたら、いつもの展開マダー的な読者の圧力も相当あったのかもしれません。
兜甲児と合田軍曹のボクシング対決にほぼ1巻を使い、その合田もマジンガーマスク奪還作戦で呆気なく死なせたのには驚きました。
最終巻の6巻でデューク・フリードの正体が有翼人で彼を追う異星人たち(ガンダルを司令官とするベガ軍団?)の存在が描かれ、ヘルもマジンガーマスクを参考に開発したデビルマンマスクを自身の子孫の不動明に与えてデビルマンXに変身させて物語は終わります。
マジンガーZとデビルマンXは互角の勝負になりそうですが、これにベガ軍団が対抗するにはグレンダイザーのマジンサーガ版(後にデューク・フリードに奪われる予定?)を持ち出さなければ勝負にならなそうです。
とはいえ連載終了から30年が経つ作品を今さら永井先生が書くとは思えないので、ラストまでのプロットを永井先生に作ってもらってアニメ化で完結させるしか物語は完結させられない気がします。
読み終えた感想としては…未完に終わっても続きはあまり気にならない(あしゅら男爵、ブロッケン伯爵、ピグマン子爵、ゴーゴン大公の当面の敵は倒して一応の決着はしている)ので、面白かったです。