毒猫飼えば 人の中まで -12ページ目

詩。


【2244】(ににしし)


おやすみなさいを 伝えたくて
ボタンひたすらカチポチする

また明日を 伝えたくて
ボタンひたすらカチポチする

僕の中には君が居て
君の中には誰が居て
そいつと僕はどのくらい違って
どのくらい遠くて
記憶の欠片ほどなら
君の中にも僕は居るかなって
まだ 僕は考えてる


ありがとうございますを 伝えたくて
ボタンひたすらカチポチする

また明日を 積み重ねたくて
ボタンひたすらカチポチする

僕の夢には君が居て
君の姿はいつも綺麗で
君と僕がどれだけ違って
どれだけ同じで
針の先ほど程度なら
君の夢でも綺麗で居たいと
ただ 僕は願ってる



君が笑って
君がはしゃいで
苦しいこと
辛いこと
全部 全部
吸い盗ってしまえたら

君は笑って
君ははしゃいで
嬉しいこと
幸せなこと
たくさん たくさん
積もっていってくれるのかな


僕が咲かせた花の名前を
君にだけソッと教えるから
そんな花もあったかなって
記憶の片隅にで良いから置いて欲しい




僕には光を 君には愛を
ただ ただ 積もれば良い





再度。





描きだす

自分であるためのパーツ全て


縫い合わす

自分で居るための素材全て



バラバラになった欠片

無くしたモノ 手に入れたモノ

さよならとこんにちはを

ただ



 


塗り潰す

自分で居たいがための色全て


掻き破る

自分でありたいがための膜全て



形成された自分の存在

歪ませたモノと 正したモノ

ぐしゃぐしゃときっちりを

ただ




眼の前で誰かがくたばっても

世界は止まることなく回り続ける

自分一人がくたばっても

時間は変わることなく過ぎ去ってく

何度も引いたスタートラインに

立ち続けることにも疲れたなら

何度も殺した自分を見つけ

堪えることにも疲れたなら  と





空蝉。





心の奥 叫ぶ名前に 姿探し

記憶の隅 うろつく姿に 名前探し

目には見えない微かな希望に

僕は少しの祈りをささげる



心の奥 繰り返す声に 扉探し

記憶の隅 張り付く毒に 薬探し

痛いイタイ確かな今日に

僕は少しハサミ突き刺す



大きなモノは必要ないから

確かなモノが欲しい

明る過ぎる未来は要らないから

小さくとも希望が欲しい


冷たい空気に重ねた心に

グッサリ刺さる棘を抜くのは 痛くて


もう嫌




心の奥 叫ぶ名前に 姿探し

記憶の隅 うろつく姿に 名前探し

目には見えない微かな希望に

僕は少しの祈りをささげる


心の奥 繰り返す声に 扉探し

記憶の隅 張り付く毒に 薬探し

痛いイタイ確かな今日に

僕は少しハサミを突き刺す


無くしたモノを探すのも

新しく作り出すのも

見本も正解も分からぬまま

僅かで良いから――







声に連なる明日を越えたら

僕は新しくなれるなら

いくつも交わした約束の数だけ

新しい僕になれば良いのに