【幻】モーニン・ブルーズ 2024/04/06 | 澤田修ブログ

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ラジオDJ、ナレーター、音楽ライター、肉好き男、
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TM. Walikin’ Blues「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-R.Johnson-  Rhino / Elektra 8122 798434 0

 

N えー、お恥ずかしいお話ですが、この間、「恋の山手線」をお届けした際に 

 新しい駅の名前として「大崎ゲイトウェイ」とか言っていた筈です。この新しい山

 手線駅の名前は正式には「高輪ゲイトウェイ」でしたね。一昨日、山の手線に乗っ

 た際に分かりました。ここに訂正いたします。失礼いたしました。

 それはともかく今朝も「幻」が始まります。まずは無意識過剰のアキラじゃ無い  

 ですよ・・・、

 

M01.オブラディ・オブラタ(3'09")ザ・ビートルズ

J.Lennon, P.Mc Cartney-   東芝 TOCP-71041/53

 

N  ザ・ビートルズで「オブラディ・オブラダ」でした。60年代後半、ビートルたちはロンド

 ンの南のブリクストン辺りに遊びに言っていたらしいですね。わたしが憶えている

 のはジョン・レノンがBMCのミニでよく出かけていたという話です。そしてそのミニ

 にはレコードプレイヤが付いていた、という行りが印象に残っています。その頃は

 まだカースティーリオがありませんから、車の中はラジオだけです。それに飽き足らず 

 レコードプレイヤとはね。いやはや恐れ入りました。でも走行中に聞こうとしても

 針が飛んでしまってどうしようもなかったんではないでしょうか。特にミニじ

 ゃね。「ヘロー・グッバイ」の終了部分で「ンチャ、ンチャ」とジョンが入れるのは、ジャメカ

 からの人たちが住むこのブリクストンで仕入れたネタのはずです。

  さて、「オブラディ・オブラダ」はポールの歌です。マーマレイドやカーナビーツかカヴァして 

 ましたね。この曲は難解なホワイト・アルバムの中でもとっつき易く、ポールの思想が

 よく出ています。リズムはスカ。これもブリクストンで仕入れたネタじゃないでしょうか。

 この歌が紹介される時には必ず「ジャメカのリズムです」という但し書きがつきま

 した。時代は既に「レゲ」でしたが、敢えて「スカ」を選んだのでしょう。もち

 ろん大ヒットして、先ほどのグループを始め沢山のカヴァも世に出ていました。

  そしてその次のレゲを世界的に流行らせたのは、エリック・クラプトンでした。彼は

 マイアミでの録音時にこの歌をバンドメムバに教えて貰ったそうですが、そちらもヒッ

 トしました。今朝はボブ・マーリーの実況録音でお聞き頂きましょう。1975年、

 ロンドンでの録音です。

 

M02.アイ・ショット・ザ・シェリフ(5'23")ボブ・マーリー

-B.Marley-  Tough Gong  TGCBX512 281-2

 

N  そして決定的なこれです。

 

M03.ノー・ウーマン・ノー・クライ(5'21")ボブ・マーリー

-V.Ford-  Tough Gong  TGCBX512 281-2

 

N  ショーケンこと萩原健一が音楽に取り組んでいた頃、この歌そっくりの楽曲があ

 りました。わたしは偶然に有線放送で聞いた事があります。イントロがこの実況

 盤と全く同じに聞こえて、てっきり今の「ノー・ウーマン・ノー・クライ」だと思ったら、

 別の曲だったのでした。あれには遣られたなあ・・・。

  さて、今朝はジャメカ・レゲの話が続きます。先週だったかな「世界的なビート

 不在時代をレゲが救った」とか、偉そうな事を言ったのを憶えてます。これは 

 本当の事で、もしこのジャメカの音楽がなかったら、今の音楽の世界はまるで違 

 うものになっていたでしょう。アフリカを始め世界中の民族音楽が続々

 と更新されたのもレゲとこの人ボブ・マーリーがその魅力を世界中に振りまいたお

 蔭です。この五月に彼の映画が公開されます。その試写を見る事が出来まし 

 たので、今朝はボブ・マーリーを「幻」始めての全面的に特集してお送りいたし

 ます。

  まずはバニー・ウェイラー、ピーター・トッシュらとのヴォーカル・グループ時代のスマッシュ・ヒット、

  「シマー・ダウン」1963年の録音です。

 

M04.シマー・ダウン2'48")ボブ・マーリー

-B.Marley-  Tough Gong  TGCBX512 281-2

 

M05.ジャミング(5'45")ボブ・マーリー

-B.Marley-  Tough Gong  TGCBX512 281-2

 

N  「シマー・ダウン」に続けた「ジャミング」で音が消えたのは、ワツシの操作間違いで

 す。ご心配なく、そのままお楽しみ下さい。ですけど、今朝の仕上がりには、 

 わたし自身も納得しておりません。冒頭から機械の不調がまた出て、ホーホーの 

 テイでなんとか仕上げました。実は先週末に心臓の手術をしましてね、その入

 院中に叔父が亡くなってしまったものですから、わたしを可愛がってくれて

 いた手前、せめて通夜とお葬式には出たくて、少々無理をしたのですよ。加

 えて機械の不調。普段ならやり直すところを、緊急対応で凌ぎました。通し

 の時間もちょっと長めです。お許し下さい。次は何を意味するのか未だに分

 からない言葉が題名の「ワン・ドロップ」。当初はリズムのアクセントを言っているのか、

 と思い話を合わせていましたが、どうやら違ったようです。確かめなきゃね。

  ではボブ・マーリー゚で「ワン・ドロップ」です。

 

M06.ワン・ドロッフ(3'51")ボブ・マーリー゚4-3

-B.Marley-  Tough Gong  TGCBX512 281-2

 

N  「ワン・ドロップ」でした。

 

 ボブ・マーリーは、生涯ジャメカでキリスト教が変化したラスタファリズムの信徒として生きま

 した。父親はその頃ジャメカを統治していたイギリスの軍人です。このふたつの要

 素はわたしにはとても重要なんです。白人との混血だったから、あんな影響

 力を持てた、と思うわけです。それはどちらかと言えば、西洋の常識に忠実

 だった音楽そのものにも言えます。映画ではボブ・マーリーのジャメカ人としての特

 性が強調されていますが、わたしはクリス・ブラックウエルが尊敬出来るひとりのラスタフ

 ァリズム人間としてボブ・マーリーがいたからこそ全世界にビートを供給出来たと考え

 ているのです。

  ボブ・マーリーが育って行った頃のジャメカの統治状況は酷く、大衆の多くが満足 

 な人権を持っていなかったようです。そこにラスタファリズム思想が出てきます。トレ

 ンチタウン、コンクリート・ジャングルと呼ばれる居住地で暮らし、音楽は好きでしたがボ

 ブ・マーリーにとって、それは社会を正しい方向へ導く武器に変わっていきまし

 た。

 

M07.レンチタウン・ロック(3'43")ボブ・マーリー

-B.Marley-  Tough Gong  TGCBX512 281-2

 

M08.ヲー(3'36")ボブ・マーリー

-B.Marley-  Tough Gong  TGCBX512 281-2

 

 

M09.コンクリート・ジャングル(4'10")ボブ・マーリー   2-11

-B.Marley-  Tough Gong  TGCBX512 281-2

M10.ゲット・アップ(3'13")ボブ・マーリー    2-12

-B.Marley-  Tough Gong  TGCBX512 281-2

 

N  「自らの権利を行使せよ、立ち上がれ」これがボブ・マーリーの思想です。「ライ

 ト」は「権利」です。「右翼」じゃありませんよ。政情不安のジャメカでは権力側 

 からの誘いも何度かありました。しかしボブ・マーリーはそんなものに屈しませ

 んでした。ラスタファリは組織のために働いたりしないのです。

 

M11.ラスタマン・チャント(3'50")ボブ・マーリー   

-trd. arr.The Wailers-  Tough Gong  TGCBX512 281-2

 

M12.自然の神秘(3'28")ボブ・マーリー   3-11

-B.Marley-  Tough Gong  TGCBX512 281-2

 

N   長く伸ばした髪の毛も見てくれを重視したものではなく、伸びてくるもの

 を自然に放っておくという思想の現れでした。ジャメカの海浜地区や山間部には

 ラスタファリ思想に忠実に生きている人たちが今も居て、彼らは爪さえも切らない 

 そうです。「自然が一番」という考えを実践出来る環境が羨ましい、と思うの

 はわたしだけでしょうか。

 

M13.アコースティック・メドレー(12'08")ボブ・マーリー

グアヴァ・ジェリー〜ジス・トレイン〜コーナーストーン〜コンマ・コンマ〜ドュードロップス〜スター・イット・アップ〜アイム・ハーティング・インサイド

-B.Marley-  Tough Gong  TGCBX512 281-2

 

N  録音を意識せずに気の向くままに唄った自由なボブ・マーリーです。先ほど「音

 楽は好きでしたが」と申しましたが、音楽が、唄う事が本当に好きなボブ・ 

 マーリーがここに居ます。唄声がとても切実ですね。こういうところにボブ・マーリ

 ーの真心が感じられます。ゴスペルの定番「ジス・トレイン」以外はオリジナルです。北

 欧ツアーの合間のステューディオでの息抜きにでも唄ったんでしょうか。正式な録音で

 はありません。

 

M14.エクソダス(7'24")ボブ・マーリー

-B.Marley-  Tough Gong  TGCBX512 281-2

 

N  米「タイム」誌で「20世紀最高のアルバム」に選出された『エクソダス』の表題曲で

 す。

 

M15.サヴァイヴァル(3'51")ボブ・マーリー

-B.Marley-  Tough Gong  TGCBX512 281-2

 

N  そして「生き延びよう」と謳うボブ・マーリーです。やっぱり生きていなきゃダ

 メなんです。この頃になると多重録音を前提とした欧米のマルチ・トラック・ステューディ

 オにも慣れて、ロックスター的なレコード制作を始めます。音もだいぶ電気的になっ

 て来ました。しかしながらジャメカ人は欧米よりも早く自分たちでこのシステムを使

 いこなしていました。今をときめく別ミクスや各種の別仕様もその源はレゲの「ダ

 ブ」にあります。それには何よりも切実な唄声が必要なのです。葬式でこの

 世にいない筈の人の声が聞こえたって、今なら珍しくはありません。その50

 年も前に「閃き」をくれたのがボブ・マーリーだったのです。

 

M16.リデンプション・ソング(4'05")ボブ・マーリー

-B.Marley-  Tough Gong  TGCBX512 281-2

 

M17.ワン・ラウ 12"mix(7'06")ボブ・マーリー

-B.Marley-  Tough Gong  TGCBX512 281-2

 

TM  Born In Chicago 「アサー」入り / Paul Butterfield Blues Band

-N.Gravenites-  Rhino 8122 798434 0

 

N  最終曲至上主義ですよ。終わりの2曲は、まず「リデンプション・ソング」、それと

 映画の題名にもなった「ワン・ラウ」これは12"mixでお届けしました。お楽しみ 

 頂けましたでしょうか。

  なんでも欧米で大当たりしているそうで、好きな人だけが観に行くいわゆ

 る音楽映画ではなかったようです。試写も普通の映画館を借り切って行われ 

 ましたし、いわゆる普通の映画関係者も大勢いました。古い知り合いにもあ 

 ったなあ。30年は会ってなかったですね。それでも覚えてくれているとは嬉

 しいですね。

  ボブ・マーリーの遺族が全面的に協力した作品です。欲を言えば、世界的な大

 スターになっていくところでボブ・マーリーの精神的葛藤なんかをもう少し知りたか

 ったのですが、リタとの愛情物語はとても上手に描かれていました。

 

  生放送で告知したプレゼントの当選発表は、勿体を付けるようですが、すみま 

 せんが来週にして下さい。わたしは今これが限界だ。皆さん健康は大事です

 よ。

 

   今朝の特別付録の音声はここです。

   https://96.gigafile.nu/0412-c8636c3d781be69a0d41404576728f4bd

   ダウンロード・パスワードは、いつものようにありません。

   使用音楽素材写真絵図は、ここです。

   https://96.gigafile.nu/0412-d35af1e1a124c2b69b20c40ea296bdc4d

   ダウンロード・パスワードは、同じく「なし」。

   共に7日間の限定ですから、急げえ。

 

  今朝も、ちょうど時間となりました。

  こちらは、https://ameblo.jp/djsawada よろしくお願い致します。

  どんなコメントでも受け付けています。どうぞご自由にご投稿下さい。

  エックスのhttps://twitter.com/hashtag/blues761?f=live も便利です。お好き

  な方で構いません。聞いているだけのあなたも、是非どうぞ。

 

  「幻」モーニン・ブルーズ、鷲巣功でした。今朝も首都圏で9人のあなただけに。

   そして全国で9500万人のあなたにも、アサー。です。また来週ね。

 

 

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