music-geek -38ページ目

日本英語教育がちゃんと教えていないもの(2)一般動詞+ing

いい歳をして英文法の学び直しをしています。日本語で書かれた参考書は自分が10代の頃に使ったものとほぼ何も変わっていなくてわかりにくいので、英語で書かれたものと比較対照しながら学んでいます。すると、日本語で書かれている参考書には誤謬がたくさんあって、却ってわかりにくくなっているようなところがたくさんあります。今回は一般動詞+ingという表現についてです。

 

これ、中1で進行形を学ぶときに出てきます。そしてこれについての文法的説明というか、品詞が何なのかという説明を見ることはほとんどありません。でももう一つの一般動詞+ingである「動名詞」は品詞としてきちんと説明されるのに、です。進行形に使われる一般動詞+ingは現在分詞です。そういえば動詞の活用では現在、過去、過去分詞だけでなぜか現在分詞は出てきません。まぁそれは語尾にingだから簡単だからなのかもしれませんが。そもそも分詞の説明が現行の参考書では全然説明不足だし、それは辿り辿ると日本語と英語の述語構造の違いにまで遡れるのですが、長くなるのでそれは別に書きます。

 

では「分詞」ってどんな品詞なのでしょうか?

 

分詞は「動作状態を表す形容詞」だと理解しています。つまり、

 

現在分詞であれば「〜している状態」

過去分詞であれば「〜した(された)状態」

 

を表す言葉です。なので、

I'm studying. (私は勉強している状態である→勉強をしているところ)

になるわけです。一般動詞だと高校でやりますが、実は全然簡単で

She came laughing. (彼女は笑っている状態で来た→笑いながらやってきた)

何も難しくありません。

 

こんな感じで理解しておくと過去分詞を使った表現である受動態や完了形も簡単なのです。

 

それは次回に。

西洋音楽の理論はなぜ難しく見えるのか、についての個人的考察

西洋音楽理論、もしくはジャズの和声の理論は難しいとよく言われる。私は難しいのではなく奥が深いと認識しています。ユーラシア大陸の様々な民族音楽を横断的に聴いていくことで一つの気付きがありました。それは「それぞれの地域の民族音楽は使われるスケールによって地域が特定できる」ということでした。ヒマラヤの東側では5音音階が多く、中近東からインドでは微分音を含むマカームやラーガ上での即興があり、ギリシャ辺りから西に行くと7〜8音スケールが多くなるという傾向が見受けられます。そして、それらの民族音楽はスケールから逸脱することは許されないのです。ユーラシア大陸の民族音楽はモードミュージックなのです。26年前にアテネで買ったギリシャの民族音楽のスケールの本を見ると、そこには20のスケールがありますが、一つの曲は一つのスケールの上で作曲、演奏されねばならないのです。雅楽における呂律みたいな縛りがはっきりあるんです。

他方、クラシックやジャズの理論の拠り所である西洋音楽理論というのは、ドイツ~オーストリア音楽の基礎となっているアイオニアンスケール(ピアノの白鍵の並び)のルールなのです。モーツァルトのジュピターの冒頭部分はほぼ全部白鍵だけで弾けるはずです。1940年代前半くらいのスイングビッグバンドのトニックコードはM aj6add9が主流でクラシックの理論にきちんと乗っています。
クラシックのことはこれくらいにしておいてジャズの話に絞り込んでいくと、音楽の自由を獲得するために調性からの試みがなされてビバップ期に大きな進歩があるわけですが(ここにはヨーロッパからアメリカに亡命してきたクラシックの作曲家の影響が大きいと見える)、大雑把に言うと、古いクラシックの理論ではアイオニアンスケールに束縛されていたのが、調性はキープしつつスケール上にある12の音を自由に使えるようになっていったということなのです。もちろん古いクラシックの理論でも「経過音」の取り扱いは可能でした。が、ジャズではアイオニアンスケールで規定された調性の上に別のスケールを合成するようなやり方がたくさん生まれたのです。だからややこしいのであって、まずは根幹にあるアイオニアンスケール上でできることを身につければ良いわけです。ルイ.アームストロングからプレビバップ、いわゆる中間派な人達のソロはアイオニアンスケールベースなのです。若い頃のチェット.ベイカーも然り。そこを軸にして少しずつ表現の領域を拡張していけば良いのですが、そこを掘り下げる前からコンディミだのスケールアウトだの速いフレーズみたいなところを齧ろうとするから難しくなっちゃうんです。語学で言うと、基礎編を見ないでいきなり応用編をやるようなものです。誤解を恐れずに言うと、ジャズの和声のセオリーって長音階と旋律的短音階由来の和声の機能性とトライトーンサブスティテューションの基本を知ればあらかた終わりです。
まずは中学の音楽の教科書に書いてあることくらいを把握してから取り組めば良いのですが、大半の人はここがお留守になっています。それじゃあ難しいわけです。

難しいのではなく「奥が深い」というところに気がつくとハードルがぐっと下がるんですよ。

そんなことだったのか?

ジャズのアドリブは難しいと言われます。
そんなことはありません。
難しくないけど奥が際限なく深いだけ。単音でメロディを紡ぐだけなら長音階と旋律的短音階という2つのスケールとトライトーンサブスティテューションの仕組みを知っていれば大丈夫。

トランペットは難しい、と言われます。
そんなことはありません。
鳴らす仕組みは非常にシンプルなので、自分の持っている力を力まずに上手に使えば自然に鳴らせます。

英語は難しい。
そんなことはありません。
単語を覚えるのが多少厄介ですが、日本語に比べれば文の組み立ては非常に簡単だし、シンプルなルールがあるのでそこに気付けば中学で学ぶくらいは案外短時間で学べます。並び替えて文を作る問題はそこそこできるのに和文英訳になると手が止まるのであれば、文法は理解できてるのでそれは単語力の問題。

自分が掘り下げてやってきたことって、人から見ると難しく見えるものが多いのですが、自分の経験からすると
「そんなことだったのか」
と感じることが多いです。この数年のうちにどれか一つでも活字化しておきたいな。