ここは京都だ! | 愛は限りなく ~DIO, COME TI AMO~

愛は限りなく ~DIO, COME TI AMO~

一粒の雨にさえ心揺れることもある。いつもどんな時も心閉ざさずに…。

今から33年前の1985年8月29日には、私は京都会館で矢沢永吉さんのコンサートを見ていました。

2年連続京都会館の公演が実現し、もう問題なくそこでライヴを開けるようになったと実感。

しかも、前年とほぼ同じ時期の公演であり、一緒に行った友人も同じ。

友情も良い音楽もずっと変わらず続いてほしいと秘かに願いました。

しかし、矛盾するようですが、毎年毎年日本武道館でクリスマス前にツアーの最後を〆る予定調和的な活動にはあんまり共感できないでいます。

 

実は1985年のツアーは大阪でも見ています。

理由は書くまでもないでしょう。

『I am a Model』ツアー以来2年振りのフェスティバルホールでのコンサートです。

そんなだったら、1984年の大阪公演もフェスティバルホールを使えばよかったのに。

ただし、本日の記事は京都公演に焦点を絞って綴ってゆきましょう。

とにかく開口一番『おいでやす!』でしたからね(笑)

 

 

1985年8月22日(木)フェスティバルホール

1985年8月23日(金)フェスティバルホール

1985年8月29日(木)京都会館第1ホール

 

1. スタイナー~苦い雨
2. ROCK ME TONIGHT
3. せめてダンシング
4. FADE AWAY
5. LONG DISTANCE CALL
6. Take It Time
7. YOKOHAMA二十才まえ
8. 親友 ☆
9. チャイナタウン
10. BALL AND CHAIN
11. M3/4
12. あの夜…
13. 棕櫚の影に
14. 最後の約束 ☆ ★
15. 夏の終り(8/23&8/29) ※ ☆
16. キャロル(8/29) ※
17. ディスコティック
18. 真赤なフィアット
19. 気ままなロックン・ローラー
20. WHY YOU…
21. So Long ☆
 
~ENCORE~
 
22. 逃亡者
23. NETTAIYA(熱帯夜)
24. トラベリン・バス

 

 

矢沢永吉さん…リード・ヴォーカル、アコースティック・ギター※

 

丹波博幸さん…エレクトリック・ギター
天野清継さん…エレクトリック・ギター、アコースティック・ギター☆
グレッグ・リーさん…ベース・ギター
村上秀一さん…ドラムス
深町栄さん…キーボード
沢井原兒さん…アルト・サックス、テナー・サックス、ソプラノ・サックス★

 

 

一言で言って、とっても良いコンサートでした。

不要な緊張も事故も全然ない、普通に皆が愉しんでいる様子が手に取るようにわかりました。

『凄い!』とか『強烈!』とは少し意味が違う。

ジャケットを脱ぐのも1曲目を歌い終えてすぐに脱いでしまわず、脱いだのは数曲してからでした。

しかも、下はタンクトップと思ったら、長袖シャツだったという(笑)

で、曲の間に袖をまくって歌う姿が何ともカッコよくて自然に見えました。

その黄色の長袖シャツも結局は脱いでスリーヴレス・シャツになるのですが、それは後半にです。

 

公演の雰囲気が上手く伝わっていませんか?

もうひとつ例を上げれば、アンコールで再登場した時のこと。

何とひとりの女性が通路を歩いて舞台前まで行き、永ちゃんに花をプレゼントしたんです。

さすがに矢沢さんも恥ずかしそうに、『えっ、僕に?』てな表情で客席から見ていてとても微笑ましかった。

その女性が持っていた花は、紙やナイロンで包んだいわゆる“花束”とは異なり、小さなラウンドポットに植え込まれた品で、手作りの美しさに満ちていました。

 

また、“最後の約束”を歌い終えてから、唐突に『今日は気持ちがいいね。何か皆で歌える曲はないかな?』と言ってから“夏の終わり”を歌いました。

あの時ばかりは、客席からきれいなコーラスが聴け、今も良い想い出になっています。

 

 

♪ああ もう恋などしない 

  誰にもつげず ただ波の音だけ

  さみしく聞こえる♪

 

 

特に何の合図もないのに、サビだけを一緒に歌う姿勢がファンの間に瞬時に生まれたのがイイ!

ただ、私たちは…歌わなかったです(苦笑)

元々静かに聴いている方だったし、せっかくの良い雰囲気を壊したくないですからね!

ほら、舞台から『歌おうよ』と言われたら却って構えてしまうでしょ?

 

そして“夏の終り”が終了し、スタッフの人が永ちゃんのギター~オベーションのスタンダード・モデル~を回収しに来てもそれを手放さず、『他に何か歌ってほしい曲ある?』とのお言葉。

ここでは客席もざわついていましたが、♪キャロル 覚えているかい今も~♪の一節が聴こえると、すぐに静かになりました。

多分、“キャロル”は自分で書いた詞ではなくとも、即歌える曲のひとつなのでしょう。

とにかく“夏の終り”も“キャロル”も名曲ですよ。

 

ところで、『Take It Time '85』に行かれた方は、きっとお気付きになられたでしょう。

「A Day」(1976年)からの選曲が非常に多い点に。

合計6曲だからアルバムの半分以上を歌っています。

これは1976年のツアーを見られなかったファンに素晴らしいプレゼントとなったのではないですか?

 

久々の“So Long”と“NETTAIYA”の披露も嬉しかったです。

どちらもアルト・サックス付きで、初演と違った演奏になったのも新鮮に感じられた。

初演と言えば、『I am a Model』ツアーや翌年のツアーでは歌わなかった“せめてダンシング”と“M3/4”は、アルバムが発売されて2年後のお披露目でしたね。

前者はライヴ向けとは申せませんが、後者は絶対盛り上がること請け合いでしょう。

ライヴ向けに作られたような楽曲だから、新作ツアー時に歌わなかったのが勿体ない。

 

『I am a Model』ツアーで新曲は2曲登場したのみでしたが、同様に本ツアーの新譜にあたる「YOKOHAMA二十才(ハタチ)まえ」からも3曲と少ないですね。

まあ、それが幸いして、「A Day」の作品をまとめて聴けた訳だし、しばらく歌っていなかった曲も愉しめたと言えるでしょう。

「I am a Model」(1983年)は発売時期の問題からシングル曲だけを歌わざるを得なかったと思いますが、「YOKOHAMA二十才(ハタチ)まえ」の場合は多分ライヴ向きの曲が少なかったからでは?

でも、アルバムが大衆受けしたからこそ、本公演に見られたような新たなファン~落ち着いたファン層~を獲得できたのだと思います。

普段ロックを聴かない人にも充分受けるレコードです。

 

最後になりましたが、それなりに“仕掛け”もあるライヴでした。

“スタイナー”から“苦い雨”に続くのも面白かったし、アンコール1曲目の“逃亡者”も“スタイナー”がなければ、少しイントロの似ている“Take It Time”と同じようなテンポで始めたのも粋です。

もっとも、調が異なるので自分で楽器を弾いている方は、すぐ気付かれたでしょう。

最初に聴いた時、『もしかして“Take It Time”を再度演るの!?』などと思ってはいけません(苦笑)

ちなみに“スタイナー”はミッチェル・フルームの弾いたスタジオ盤の音源をシーケンサーで流したもので、実際にキーボード奏者がステージで弾いた音ではないはず。

 

 

 

 

 

 

 

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Ibaraqui, le 29 août 2018