あ、タイトルに入りきらないや↑
"The Curious Incident of the Dog in the Night-time"
by Mark Haddon
272ページ
アスペルガー症候群の少年Christpherが主人公。
ある夜、お隣の犬がでかいフォークに突き刺されて殺されているのを発見し、犯人探しを始める。
というあらすじだが、謎解きはどちらかというとおまけで、Christpherの思考や行動パターンを興味深く読む本、といった感じだ。
彼はまだ15歳だが、数学がよくできる頭のいい子。しかし、何事も論理的にシロクロつけなければ気がすまないので、人の感情の微妙なニュアンスが理解できない。比喩や曖昧な表現、皮肉なんかも、言葉どおりに受け取ってしまう。
冒頭部分で、Christpherが自己紹介をしているが、そこにはこうある。
自分は(^∇^)や、(ノ_-。)がどんな気持ちを示しているのかはわかるが、
( ゜∋゜)とか、(*゚ー゚*)とか、(-з-)とかはわからんと(顔文字は超適当です)。
今まで、ひとりで自宅の通りから先に出かけたこともなかったChristpherが、一歩前へ踏み出し成長してゆく過程を描いた、さわやかでユーモア溢れる作品だ。
この話、児童書も含めてうちにある洋書の中で、おそらく一番読みやすいのではないかと思う。某大学の入試問題にも使われたくらいだから、まさしく受験英語レベルなんですね。
・1ページの単語数が少ない
・1章が短い
・絵や図が多い
・主人公の性質上、曖昧な表現やスラングは使われない
と、英語学習者にとって非常に優しい作りになっている。
丸善や紀伊国屋の洋書コーナーでも、とっつきやすい本として紹介されていた時期があった。「TOEIC○点以上」なんて書いた帯がついていたりして。
ただ、この「TOEIC○点以上」ってやつは、ぶっちゃけ全然信用ならない気がする。そもそもTOEICって長文読むスキルは問われないし。本読むのにリスニング関係ないし。
まぁ、英語力を数値化できるメジャーな手段が、TOEICか英検くらいしかないから仕方ないのか。せめて、「リーディングパート○点以上」なら、多少あてにできるかな?
それはともかく、へたな児童書より読みやすいにもかかわらず、大人の小説として面白さも一級品という点がすばらしい!
ペンギンリーダーでは満足できないので、普通のペーパーバックが読みたいと思うヒトがいたら、まずおすすめする本だ。
面白さ:★★★★★
英語の読みやすさ:★★★★★
数学を勉強し直したいと思わせる度:★★★★★