8 bottles a week (ワインを中心に) -18ページ目

ユーステンバーグ カベルネ・ソーヴィニヨン2007

【生産者】 Joostenberg
【銘柄】 Cabernet Sauvignon 2007
【産地】 南アフリカ
【購入店】 コストコ幕張店
【価格】 650円くらい
【俺P】 70点

この価格のワインとしては、極めて暗い紫色をしている。

カシス、樽香、グリセリン。
基本的にはがつんと来る濃いワイン。
少し甘いが許容範囲だろう。

樽はかなり効いているものの、パワフルな果実味がそれに負けていないため、バランスは失していない。
少しの酸も感じられ、安いカベルネによくある青い感じもない。

価格を考え併せると、驚異的に良くできていると思う。

シャトー・レグリーズ・クリネ1994

【生産者】 Chateau l'Eglise-Clinet 
【銘柄】 Chatesu l'Eglise-Clinet 1994
【産地】 仏 ボルドー ポムロール
【購入店】 都内某店
【価格】 9900円
【PP】 90点
【俺P】 92点

縁にややレンガ色が入りつつあるが、中心部はまだまだ濃さを残したルビーレッド。

ドライフルーツ、茸、獣臭、腐葉土、いかにも熟成ポムロールらしい、素晴らしく妖艶な芳香が抜栓直後から開く。
ここで早くもノックアウト寸前。

充分な果実味を残しつつ、じわりと出てくる旨み、丸みを帯びた酸、素晴らしく滑らかなテクスチャー。
はっきり言ってべらぼうに旨い。
一本飲んでしまうまでの間に、何度「旨い」と呟いただろうか。

ほとんど文句のつけようがないワインであり、これだけのものを1万円程度で入手できたのは僥倖。

凡年の94ながらやっと飲み頃に入った時期という印象であり、まだまだ綺麗に熟成するであろう。
5年後、10年後にも飲んでみたい。


嘉門 (日比谷 帝国ホテル東京)

【店名】 嘉門
【所在地】 東京 日比谷
【ジャンル】 鉄板焼き
【支払額】 2人で22000円くらい
【俺P】 75点

私は鉄板焼きというジャンルそのものに多大の疑問を持っているので、まず行かない。
その上ホテルのレストランは、値段の割に旨くないのが普通であるから、これまたまず行かない。

しかしここ嘉門はネット等で評判が良く、しかも昼はまずまず安いようであったから、たまには、と思った次第。

3週間ほど前に持ち込みワインのシャトー・レグリーズ・クリネ1994を預けておき(持ち込み料は3000円)、2月15日(日)の昼に訪問。
店内は予約で満席となっており、飛び込みの客が断られていた。

東京国際フォーラムにて世界料理サミットとかいう催しが行われていたらしく、それを記念したスペシャルコースが設定されている。
価格は9000円程度と通常のコースより高いが、内容的にはむしろお得感があったので注文した。

焼き野菜盛り合わせ、バルサミコ酢とジェノヴェーゼのソース
金目鯛のポワレ、柚子と味噌のソース
和牛サーロインステーキ、わさび醤油で
肉から切り落とした脂身ともやしの炒め
ご飯、味噌汁、お新香
デザート
コーヒーor紅茶

料理はどれも無難に旨い。
野菜にせよ金目鯛にせよ肉にせよ、良い食材を用いているのだと思う。
総じて火の通り加減もなかなか。もっとも肉はミディアムレアと指示した割に、若干ミディアム寄りだった気もするが、まあ許容範囲。
特筆すべきはご飯が非常に旨かった点で、一緒に行った彼女はおかわりしていた。

目のさめるほど旨い料理があったかといえば否であるが、鉄板焼き風情にそのような料理は、もとより期待できないであろう。
レグリーズ・クリネ94がとんでもなく旨かっただけに、食材頼みの主張のない料理が、混んで賑やかなカウンターの気軽な雰囲気とあいまって、おつまみ感覚で楽しめたのは良かったと思う。
それにしては値段が高いけれども。

総合的に貶すべき点は見当たらない店で、相応の満足は得た。
評判が良いのも頷け、優良店の部類には入ると思う。

しかし例えば同価格帯の優秀なフランス料理屋と比較したとき、敢えてここに行くべき理由は全く見出せない。
やはり私に鉄板焼きは向かぬようだ。