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大野田城は大町の市街地から北東、旧美麻村大塩地区の北東山中にある。今は整備が行き届いていない険道状態の県道393号が近くを通っている。この道は犀川方面と美麻村とを結んでいて、昔は重要な交通路だったらしい。

発掘調査未実施で歴史なども不明なようす。この交通路を扼するのと、戦国時代に南から武田氏、北から越後上杉氏が進出してきたことで前線基地になったかも知れない。 

 

この日は朝イチで旧八坂村の雷電城を攻略、首尾よく行ったものの昼近くなったので、少し早足での登城になった。

 

登城口までの県道393号は、舗装はされているが相当に荒れていて、文字通りの「険道」なので普通乗用車などでの運転は十分に注意したい。

 

現在位置(Googleマップで)

城への入口は、県道が急カーブで切通しを通り抜ける南側。

 

ここから、東に伸びる尾根の中腹をトラバースするように山道が付けられている😮

ほとんどのところが緩傾斜で土も滑りにくく、倒木はあるものの荒れている感じでもなく、山慣れしてなくても十分こなせそうだった。

 

途中からは、つづら折れで尾根を登るようになる。かなりの高低差を登っている。

わずかながら、堀底状に掘られているところも…

 

尾根に登りきると、左側に尾根線、道は右側に並走するようになる。

 

井戸らしい穴も…

 

この左後方が盛り上がっているので、見に行ってみるか。

道からは外れて踏跡も無いが、下草の全くない植林地で入ってゆくに支障はない。

 

しばらくすると、両側が狭まってきた…

天端は辛うじて削平されていたかな?

 

突端まで行っても同じような感じだった。

ここから正面は急傾斜で落ちている。

樹林がなければ、下を通る県道あたりの様子は見渡せた様子。

 

北東の方には、細い尾根が落ちているな…

少し下に、ちっこい堀切のようなものが見えるが…

 

降りてみると、それは六畳一間ほどもない小さな段郭のようだ。

 

下にもう一面見えたが、両側バッサリのヤセ尾根でこえーので、戻るべ〜っ🥶💨

 

しかしキノコ豊作だな…😮

 

城道に戻ると、やがて道は尾根の天端に出る。

またも両側バッサリで、このあたりは山容が険しいらしい。

 

しばらくすると、ごく小さなピークを右からやり過ごす。

 

その先に、これまた見事な土橋状が架かっていた😮

 

この左側はバッサリだが、右側は短いながら竪堀状にえぐられているように見える。

えぐって出た土を盛って土橋にしたかな…?

 

渡って振り返っても、美しい曲線✨

 

ここから道は再び尾根の右側に沿うようになる。

そして、このまま城域を西から迂回してしまうようだ…

城域に入るまでに、登る場所を探す必要があるようだ…

 

とはいえ、城塁の西側を行くこの道、意外と絶景だぜ✨

これは切岸加工されてたんだろう…

 

しばらく進むと、尾根上にごく小さな堀切が見えてくる。

土橋状から100メートルぐらい入って、右にカーブした真ん中より少し先か。

 

ここから尾根へ登れそうなので、登ってみる。

目の前まで行ってみると、堀切は幅3メートル、深さ1メートルぐらいの、ささやかなものだった😮

 

しかし、北側に土塁が積まれている😮

 

この土塁の北側に、六畳一間ぐらいの曲輪があった。

ここが主郭らしい。

 

北側は、1メートルもないような段差の向こうにテニスコートより細長いぐらいの曲輪が続いている。

 

間の段差、ホントに微か…😮

 

堀切の反対側には、これまた六畳一間もないような小さな曲輪。

ここが城内最高所らしいが、主郭のように土塁などで仕切られていない…

 

1メートルぐらいの段の下に、もう少し広い曲輪。

 

この下で登城道が右から登って、すぐまた右へ降りて並走している。

この先が、城の南端の曲輪らしい。

 

にしても、狭い空間に曲輪を造成してるもんだ😮

ここもまた、周囲を守る土塁や虎口などは全く無い。

テニスコートぐらいの広さはあって、ちゃんと削平もされていたらしい。

 

この下は3メートルぐらいの段になって落ちている。

その裾に堀切があると言うんだが…

 

う〜ん…ビミョー💦

それでも、西側には掘った跡のようなものがあった。

 

下の方から見ると、ハッキリ竪堀に見える😮

 

東側は…さらにビミョー💦

 

この先にも道は続いているが、遺構があるのはここまでか。

いや、もう少し下ってみるか…

 

50メートルほどでヘアピンカーブになり、道は左に降りてゆく。

上に大した空間は無いが、何となく土を盛って造成されたように見える…

 

ここを外側から見ると、いかにも城塁のように見える😮

 

見えている斜面の上、向こう側が山道。

 

しかし下からは、少し掘られているが山道では普通にあるつづら折れにしか見えん…💦

虎口のような役目を持っていたのだろうか…?

 

この先の細尾根には、遺構らしいものは無さそう。

これで退散💨

 

細めの尾根上に曲輪を並べた様子を見ていて、もっと南の朝日村にある重ね城を思い出した。

連郭式なだけでなく、登城道が城塁の右側から登っていき奥の方で曲輪に登りつく様子までソックリ、なんかミニチュアを見ているような気にさえなった😅

 

この大野田城をもって、信濃大町の東側に広がる八坂・美麻の城郭群は一段落かな…

丹生子城という大物が残っているが、犀川沿いの城などと一緒にもう少し季節が進んでからまとめて攻めるか…

 

★大野田城

長野県大町市美麻

駐車場は無いが登城口付近の路肩に車1台分のスペースはある。

山城

 

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(2024年8月7日 記)