花岡城という名前の城は長野県内に他にもあるが、これは安曇野の北の方、池田町の大峰高原入口あたりの高瀬川左岸に構えている城。
築城者や年代などは不明、このあたりの国人領主が築いたものか、と考えられる程度という。発掘調査は行われているようだが中身は確認していない。
緊急発掘調査らしいので送電鉄塔建設関連かな?
この日は大町市の丹生子城をターゲットにやってきたが、雨天がちとのことで登城道のあるこの城に目標変更😅
城へは送電鉄塔の巡視路となっている山道を使わせてもらう。
入口は、この広場の奥にある。
鉄塔巡視路の標識の下に手作りの「花岡城跡」の案内が😆
ここから斜めに少し降り、沢の流心を崩落しかけの木橋でやり過ごす。
その先の道は、倒木はあるがしっかりしていて、ヤブコギの心配は無い。
途中、道の真ん中に🍄…
左に麓への道を分けて、さらに登ってゆくと、間もなく送電鉄塔が2基続く。
1つ目は東電の壱回線154kVらしい。
2つ目は中部電の77kVのようだ。
塔体が下からしか見えないので結界で😂
鹿のいななきなどを聞きながらさらに登ってゆくと、しばしの急登。
上がピークっぽい。
登ったところはバドミントンコートぐらいのヤブっぽい平場になっていた。
正面の木に「曲輪」なる看板が掛かっている。
ここが城の南端の曲輪らしい。
礎石なのかは知らないけど、上が平らな花崗岩が埋まりかけている…
通り過ぎてから振り返ると少し盛り上がった曲輪から安曇野方面を望めるようで、たしかに南の方の物見に良さそうな立地😮
少し先には、ハッキリそれと分かる堀切🙌
傍らの木に「空堀」なる看板も掛かっている。
天端間の幅が3メートル、深さが1メートルほどのちっこいヤツ…
だが左右の斜面にちゃんと竪堀を落としている。
ちゃんと作り込まれている😮
堀切は尾根上の少し高いところを穿ち、その先は少し低くなっている。
ここは北に向かって少し高くなっていて、削平地かどうか微妙なところ。
その先は、高さ1メートルちょいの段になっている。
が、傍らの木には「空堀」という看板が掛かっている。
左側を覗き込んでみると…
う〜ん…
空堀はあったとしても埋まってしまったようだ…
段の上も何となく削平地のように見えるが、北に向かって少し高くなっている。
その先は、2段の土壁が見える。
この2段の間は、西に向かって大きく広がる帯曲輪になっていた。
その上にも50センチぐらいの高さの低い段があり、そこまでの間も帯曲輪状になっていた。
その上は、西側が高い傾いた空間になっていた。
西側の高まりに登る。
何となく土塁のような感じには見える。
そして、低くなった東側は山道より少し入ったところから平坦になっていて、ここが主郭の中心らしい。
この空間、北端が土塁状に高くなっていて、その上を鉄塔巡視路が走っている。
そして、この土塁の左右端にそれぞれ、櫓台のような盛り上がりがある😮
まず西側。
東側は、さらに奥への道になっている。
西の櫓台状の向こう側、急斜面に送電鉄塔が立っている。
結界だけじゃなく老番側に送り出される電線と碍子を撮ろうとすると、こんなんなってしまうノダ😂
狭い…
さて城はもう少し北に続き、北東側の櫓台状から北に送り出される尾根にも堀切を穿っている。
踏まれた道も堀切の断面をそのままなぞって凹んでいる。
堀底に丸太積んじゃって…💦
いちおう、深さ3メートルばかりの、小さいけど立派な堀切だった。
その先は、自然の尾根かもしれないし両側を狭めたかもしれないし、という尾根が続く。
この尾根は100メートルほど先で少し低くなっているが、ここが両側をスッパリ切り落とされたような土橋状になっている。
東側は下の方まで安息角程度の急斜面だが、西の方は少し緩やかな程度の沢状になっている。
城内側も細尾根が続いて曲輪のような場所がないので自然地形だろうが、まるで土橋のように幅が絞られている。
駿河の徳山城みたく、細い尾根を城の末端に取り込んで、地形を利用して寄せ手に一列縦隊を強いるよう守っていたのかも知れないな…
ともかくも、遺構は薄いだけでなく、それほど厳しく守っているような感じでもなかった。
早い時期に使われなくなった城なのかな…?
★花岡城
長野県北安曇郡池田町宮本
麓の沢沿いに駐車できそうなスペースあるが利用可否は未確認。
山城
(2024年7月19日 記)