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新善光寺館は国道296号が匝瑳市に入って少し行ったところ、光町のスポーツ公園方面に向かう県道109号を少し進んだところにある。北東に小さな峠状を挟んで寒風城が並ぶ。

来歴などは全く不明なようで、現地に案内等は無くネットで調べても歴史などに関する情報は全く出てこなかった。


このあたりの城攻めが多古町から匝瑳市の方に入って、3度目の遠征の最初に訪問。

一度集落に入って車を停められそうな場所を探したものの見つからなかったので、光町スポーツ公園の駐車場に停めて徒歩でアタックした。

 

現在位置(Googleマップで) 

集落の裏山の横を抜ける道を登って、峠のような切通しに日吉神社への入口がある。

「大蒲自然観察コース」という小さな立て札が目印になるが、→で示す方には行かず左の細いコンクリ道へ入る。

 

神社なので、しっかりと階段も付けられた表参道がある。上の写真のすぐ奥が入口。

もちろん、表参道を登っても良い。

 
 

コンクリ道は枝打ちの枝が散乱していて、少々荒れた感じ…

カーブも勾配もキツく、普通乗用車で入るのは厳しいだろう。

 

日吉神社の入口は、何となく虎口ふう。

 

境内に入ると手前に大きな拝殿、奥に小さな本殿が並んでいる。

 
神社の説明板。
すぐ隣の館のことには全く言及されていない。

 

この日吉神社の周囲も、土塁のようなものに囲まれている。

新善光寺館は、この東の方にある。

 

この土塁ふうは館からは離れたところにあり、説明板にも館のことは全く触れられていないので、直接の関係は無いようす。

 

境内から一段登ると東へ向かって幅広の尾根が伸びているので、そちらへ入ってゆく。

やれやれ、今日もこんな中へ突入じゃ…

ま、これぐらいなら問題なく入って行ける…

 

ヤブは疎らなので、寒候期ならそれほど厄介でもなかろう。

そんな中を50メートルも進めば、もう見えてきた🙌

 

一見では、平坦な尾根上に築かれた数十メートル規模、土塁に囲まれた方形をしていそうな様子に見える。

西の端で南に伸びる土塁。

長さは20メートルぐらいか。

 

北辺は、もっと長そう。

高さも2メートルぐらいあって、西辺より高い。

 

事前に縄張図などを確認していなかったので、この時はどのような縄張りか分からずに探索している。

北の土塁は長そうなので、西側の南端から土塁の中に入ってみることにした。

土塁は斜面を降りていたような感じ…

下の方から登ってくる踏跡がある…

 

ここから土塁の中に向かって、何となく動線にも見える細い空堀状が伸びているような…

 

土塁の北西の端の内側には、小さな建物ぐらいなら立ちそうな広さで、天端の一段下に平場が設えられていたような感じ。

 

このあたりは、ちょっと凹凸が薄い。

 

土塁の内側は、西の方では幅2メートルばかりの平場を残して、すぐに急斜面が降りている。

 

内側から見ても、一直線で見栄えのする土塁✨

 

東へ進むと土塁からそのまま下まで斜面になってしまうので、外に出るために土塁に登る。

断面がしっかり残っている✨

 

しかし、土塁の内側と思われる右の新善光寺側は、かなりの急傾斜でそのまま麓まで落ちている。

土塁の内側に曲輪がほぼ無い感じ。不思議だ🤔

 

よく見ると、土塁の外側に空堀が走っているのが見える。

降りて正面から見ると…ビミョ~💦

 

この土塁と空堀のセット、最初に思ったよりずっと長く、丘の南の縁に沿って200メートルほど先の台地末端まで続いていた。

 

さらに、セットのまま東の斜面を降りていってるような感じ…😮

ちょっと荒れていてゴチャゴチャ…💦

 

振り返ったこの辺が、いちばん断面を見やすいかも。

絵面にすると木や倒竹がジャマだけど…

 

そしてこのあたり、空堀が南北二本に分岐して、間に中洲のような曲輪が横たわっているようにも見える😮

 

その外、完全に大外だけど、丘の端が土塁のように盛り上がっているのも見える。

ちょっと、薄いか…

 

この空間を北から見下ろしてみる。

 

しかし、この空間には開口している西側を仕切るものが何もない。

単なる自然地形にも見えず、館と関係あるのか無いのか興味が湧くところだ。

 

何にせよ、見た目は北総台地のマイクロ万里の長城ってとこか…

 

★新善光寺館

千葉県山武郡横芝光町篠本

集落内に外来者が停められそうな駐車スペースは無かった。

山城

 

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(2024年4月4日 記)