寺台城は成田の中心地近く、国道51号と空港通りの交わる寺台ICのすぐそばにある。西に少しの成田山新勝寺門前の賑わいからは取り残されたように静かなところ。
千葉氏の家臣であった海保氏の城だったらしい。
この日はまだ正月の余韻がたっぷり残って近くの新勝寺はえらい混雑だったが、駐車場難を避けるために電車で成田駅に降り立ち、徒立ちで攻略した。
この場所が見つけられれば、あと30メートルで城だそうだ。
登ってゆくのと反対側の斜面は、それなりに急で高さもあり、いかにも城塁の雰囲気🤗
登ってゆくと、すぐに土を盛った台のようなものが正面に見えてくる。
左手に細い道が入っていて、右側が段になっている。
空堀のように見えるもが、左側が平坦、すぐにヤブ。
コンクリ道は、台の前を通って右の方に登っている。
登りきったところが城内最東端の曲輪だった。
ここは東西2段に分かれていて東側が高くなっている。
西の方は畑だったか。
東側には標柱と城址碑、そして打ち捨てられたような祠が立っている。
白い標柱。
簡単な説明もある。
さて、城はここだけではない。
この西隣が一段高くなって主郭、奥にも続いていることになっている。
そちら方面に登ってゆくように見える細い山道が、登ってきたコンクリ道が曲輪の南側に入るあたりから、西に登っている。
しかし、登りきった奥は削平地には間違いなかったが、猛烈なヤブだった🥶
もとは畑らしい雰囲気がアリアリ…
奥は荒れた竹ヤブで、突っ込めないでもないような感じだったが、住宅地の直ぐ側で倒竹をバキバキ踏み潰す音を立てるのは、怖い💦
様子だけ見て撤退した。
他に入口はないものかと思って調べると、南側にくっついているような位置にある鷲神社が、城の主郭の西側に堀切を挟んで広がる曲輪だという。
神社への登り口は、このあたり(Googleマップで)
それでも、鷲神社のある曲輪との間を結ぶ土橋のような尾根が伸びている。
そして、その先も削平された曲輪だったらしい。
竹ヤブはかなりの荒れっぷりだが、まだ小櫃の山本湯名城よかマシだな😎
では、最後に主郭に登ってみるか💨
動線のようなところは見当たらなかったので、切岸の登れそうなところを登る。
切岸を崩さないように、自分も滑らないように、慎重に登る。土が軟らかいので遺構は表土の下だろうか。
登ったところは、下草のない4メートル四方ぐらいの平坦地だった。
北の端に祠が立っている。
ここは土塁の上のようで、曲輪からは2メートルほど高くなっている。
祠と反対側を向くいている。
主郭は、こちら側は疎らな竹ヤブで向こう側が見えるが、奥はどす黒い影になっている。
影の向こうは先ほど東端の曲輪の方から入った場所になるのだろうが、突破するのは相当にホネだろう💦
これでだいたい見て回れたので、退散💨
城全体を見ようとするとあちこちから登ったり降りたりしなければならないけど、主郭の西側に立派な遺構が残っているのは、想像を超えていた🤗
そして、東の方と主郭付近をアタマの中で繋ぎ合わせることが出来れば、じつに見事な名城なことが分かるだろう。
こんな凄い城が成田の街の真ん中近くに、よく開発されずに残っていたものだ。
★寺台城
千葉県成田市寺台
新勝寺門前のコインパーキング利用か。初詣などのシーズン中は公共交通機関一択。JR、京成の成田駅から徒歩20分。
平山城
(2024年3月18日 記)