山本湯名城はJR久留里線下郡駅のすぐ東、小櫃川右岸の平原から東側に広がる起伏のある丘陵の突端に構えている。
すぐ近くを圏央道が通るが辛うじて北側に逸れ、城域は今も残っている。
里見氏の麾下にあったという山本由那之丞の居城と言われているが、どうもはっきりしないらしい。
丘陵のふもとにある「殿の下井戸」近くから城に入れるという事で、車も3台ほど停めることが出来る。
が、このごろ駐車場探しで手こずるパターンが多いので、圏央道木更津東インターの隣にある「道の駅木更津うまくたの里」から徒歩で登ることにした。
ここからでも10分ほど歩けばたどり着けるが、丘陵の裾を通る国道410号の旧道が歩道無しで怖い。
「殿の下井戸」への入口には、標柱が立っている。
井戸は、すぐ奥だった。
コンクリの掘り抜き井戸…
傍らには説明板が立っている。
昔からのものではなく、ゴルフ場問題が巻き起こった昭和末期、地元が立ち上がって5か所の井戸を掘ったうちの1本との事。
「殿の下井戸」の名が、すぐ上に構える山本湯名城に由来するらしい。
(→君津市HP(トップページへ) 観光情報内)
城へは殿の下井戸付近から入ると聞いたが…
ココか?
なんか、道ないんだけど…😮
まぁ下草がほとんど無いみたいなので、登れるか…
というわけで、城に登る道は無い。
ここから、比高20メートルぐらいは急斜面、その上は少し緩むが道なき斜面を直登!直登!で進む💦
植林と竹ヤブの混ざったような森だが、下草はほとんど無い。
こんなふうに40メートルばかり登ると、尾根の中腹を這う山道のようなところに出る。
しっかりした道のような感じだが、西の方へ降りると小さな墓地に行き着く。
登ってくる道はあるが、縁のない私がズカズカ入って行けるような雰囲気ではない…
大勢でワイワイ通過するのはまずいだろう。
東へ進むと、200メートルほどで主郭の東側を走る帯曲輪らしいところに出る。
麓がよく見える✨
しかし、その先は大いに荒れていて、主郭の切岸も濃厚な🌿🌿だった。
主郭などに取り付く気が失せるような🌿🌿…
主郭と西側の尾根を仕切る空堀のようなところには何とか入って行けそうだったが、労力を使いそうだ。
ココから入ると西側の尾根を往復しなければならないし、まずは登りついた尾根からトックリ調べるか…
引き返して、こんな荒れた斜面をさらに登る。
そして登り詰めると、削平された曲輪らしい平場🙌
しかし、
こりゃ、壮絶🥶
竹ヤブは荒れに荒れて、倒竹で埋め尽くされていた🥶
バキバキ踏み潰しながら、あるいは空中に浮かんで踏み抜くと落ちそうなところは躱しながら、とにかく進むのに必要な手間と労力がハンパないんだよなぁ…😮💨
さすが房総❗
こりゃ茂原の真名宿内城に匹敵するぞ…🥶
兎にも角にも、この尾根上を主郭まで行ってみるか💦
尾根上は、濃厚な竹ヤブで視界が取れないせいか、変化に乏しい。
登り降りがダラダラとしていて、ハッキリ区画するような土塁、空堀のようなものが見えない💦
ただ、ここはまだ城域の外かも知れない…
そんな中を100メートルも進むと、少し低くなったコル状に出る。
広さのある山城でよく見かける、空堀を広げたような感じで、曲輪になっていそうな場所だった。
主郭は、もっと先へ登らなければならないみたいだ💦
またまた、倒竹をバキバキ踏み折りながら、斜面を7メートルほど直登❗
そして…
コレ、空堀じゃね❔
主郭西側の空堀ゲーッツ🙌
向こう側、高さ7メートルぐらいの切岸の裾に、立派な土塁で区画された空堀が横たわっていた。
しかも、カーブする三日月堀だった😮
この空堀、尾根裾の一番低いところではなくて、斜面の中腹を掘ってるのね…
尾根との間のコル状から主郭まで15メートルぐらいあるが、空堀はその裾ではなく中腹に設えられている。
斜面全部を切岸にするのに比べて、防御を空堀と主郭の2段構えに出来るか…?
それに、空堀では寄せ手がいったん滞留するので、斜面の中腹にあった方が、主郭から近距離で射撃できるかも…
そんなわけで、上の主郭に登るか…
って、こんなの撮るために、久々に倒木ウォークなんぞやっちゃった😂
そして、主郭へ…
(上総 山本湯名城 その2に続く)
(2023年2月27日 記)