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白山南砦は韮崎の街から釜無川を挟んで南西側、白山城と並んで南アルプスの山裾にある。

別名を「ムク台の狼煙台」と呼ぶらしい。

白山城から沢を挟んだ南の尾根上に構えていて、関連はありそうだが詳細は不明との事。


比高が220メートルほどと白山城(約100メートル)よりだいぶ高く、歩く人がほとんどいない山道を登るようで厳しそうだったが、梅雨どきながら天気がなんとか持ちそうというこの日にアタックすることにした。

 

入口は、ゴツい熊注意の看板のかかる、この動物よけ電気柵。

扉を開けて入る。


しばらくは立派な道を進む。

…って聞いてたんだが、だいぶ🌿🌿…


この道をしばらく進むと、道よりもかなり左に外れたところに「ムク台↑」の案内が立っている。

矢印は上を向いているが、案内の向こう側まで左へ進み、案内のところから直進。


これを見逃して道なりに進んでしまうと、麓の沢をかなり上まで行ってしまうので注意。

経験者は語る…😅


🌿🌿に埋もれかけた木の階段が出てくるので、ここから尾根に取り付いて登ってゆく。

 

山頂まで1000mだそうだ。

かなり登るな…💦


尾根に登ってゆく道は、植林の中をつづら折れっぽく登ってゆく。

🌿🌿がなく、滑る土でもないので登りやすい。


やがて、空が明るくなってくると、尾根らしいところに出る。

この写真は尾根線に登り詰めてきた道をふりかえったところ。

かなり幅のある尾根だ。


しかし砦はまだ先で、尾根に沿ってさらに登ってゆく…💦

 

しばらく進んで、正面が高く盛り上がっているところ…


この右手に、最初の堀切が刻まれているんだが…💦


杉の倒木で埋まっていて、壮絶な有様だった…😢

じっさい、往路では見逃し、帰りに気づいた😅

 

ここからが最後の登りになるが、道は次第に竪堀状に刻まれるようになってくる。


ここまで来る途中にもこのような竪堀状は部分的にあったが、このあたりが一番見事だった✨

竪堀状通路を登りきって、残り200メートルのちっこい看板を過ぎると…

 

あれ、竪堀やろ…


やっと、遺構らしいものに出会えた〜🙌

 

竪堀は上の方から落ちてきていた。


てっぺんまで登ってみると、斜面に刻まれた浅い堀切になったが、倒木に埋もれかけていた…😢


この堀切はごく小さいものながら、主郭東側の中腹に穿たれて、侵入者を防いでいたらしい。

上は主郭だが、かなりの急斜面だし直登する必要もないので、下の山道に戻る。
すぐ先では、めっちゃ急峻でデカいルンゼ状が下に落ちていたが、さすがに竪堀では無さそう…

 道は、主郭の北側から西へ回り込んでゆく。

そして、ふたたび尾根が降りてくるところに…


シメシメ😁城の反対側の堀切や🙌


正面に入り込んでみる。

そう大きくはないけど、しっかり尾根を切っていた✨


北側には立派な竪堀が落ちている😮

城の外側から見た堀切。
乾いた土が剥き出しで、荒々しい雰囲気😮
往時は土の角が尖っていて木も生えてなかったろう。
特徴的な曲線が、当時の様子を偲ばせてくれる…か

ここから主郭へ登るには、堀切は斜度が急で滑りやすいので、少し戻って尾根の緩やかなところから登るのが良いだろう。

 

尾根に登れば、目の前が主郭。

登るところに虎口らしいものは見えないが、動線らしいラインに踏跡が付いている。


主郭は意外に広くて、野球の内野ぐらいの広さがあった。

それでも、建物を置いたりすると常駐出来るのは数百人の桁だろう。
砦と呼ぶのが相応しい規模かな…


南側は土塁で守られている。

外側はえらい急斜面だけど…💦


北東の端が一段下がっている。


こんなところに井戸の跡か…?🤔

尾根上の孤立したピークにあるこの砦、確かに水の確保には苦労したろう…

雨水を溜めるぐらいしか方法は無かっただろうな…


見どころは、このぐらいだろう。

主郭のみで東西に堀切を 並べた、至って簡素な砦だった。

ちょうど白山城の真南にあたるし甲府盆地方面の展望もあったろうから、見張りや狼煙での連絡には好都合な立地だろう。

経歴は全くわかっていないらしいが、同じぐらいの規模と思われる(立地や縄張はだいぶ違うけど…)倉渕の三ノ倉城が戦国末期に大戸浦野氏と北条氏の軍事衝突の現場となったような例もあり、簡素に見えても同じ頃まで使われていたかも知れない…?


最後に、主郭で訪問客を見守ってたこの子…💕

 

★白山南砦

山梨県韮崎市神山町

登城口前に2台分ぐらいの駐車スペースらしいところがある。要熊対策。

山城

 

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(2022年11月30日 記)