★食事の３大栄養素とは
食事の栄養を大きく大別すると、タンパク質・脂質・糖質の３つに分けることができる。
・タンパク質は、筋肉や骨など身体の材料になる
・脂質は、細胞膜やホルモンの材料になる
・糖質は、エネルギー効率の良い栄養素
タンパク質（Protein）
脂質（Fat）
炭水化物（Carbohydrate）
３つの栄養素の頭文字をとり、ＰＦＣと言われている。
★食べ過ぎでデブになる仕組みとは
栄養素のひとつ、エネルギー源となる糖質は、ブドウ糖に分解されて血液に入っていく。
血液中のブドウ糖が増えると（血糖値が上がると）すい臓からインスリンが分泌される。
インスリンの働きでブドウ糖がエネルギー源として肝臓や筋肉に取り込まれる。
取り込みきれずに余ったブドウ糖は、グリコーゲンに合成されて肝臓に備蓄される。
グリコーゲンは、血液中の血糖値が不足するとブドウ糖に戻されて血液中にエネルギー源として補給される働きがある。
グリコーゲンが貯蔵限界を超えたとき、ブドウ糖は中性脂肪となって脂肪細胞に蓄えられる。
★脂肪が燃焼する仕組み
血液中のブドウ糖やグリコーゲンの供給も枯渇すると、中性脂肪によるエネルギー供給へと切り替わる。
ちまたで流行っている糖質制限ダイエットは、食事からの糖質（ブドウ糖となる栄養素）を抑えて意図的に脂肪をエネルギーとして使う仕組みとなっている。
★糖質制限ダイエットの危険性
糖質を抑えた食事により脂肪燃焼させるダイエット方法は、一見理にかなった方法に思えるがデメリットも多いです。
糖質を制限する食事は、エネルギーとなるブドウ糖が糖質から作られないことを意味し、血液中のブドウ糖濃度（血糖値）が低下してしまいます。（低血糖）
そして低血糖の状態が続いたとき、脂肪をエネルギーとして消費していきますが、同時に身体内のアミノ酸をブドウ糖に変換してエネルギーを作り出す働きもでてきます。
アミノ酸の変換は、最初は肝臓にストックされているものを使用しますが、それが足りなくなると、今度は筋肉を分解したアミノ酸でブドウ糖を作るようになります。
つまり、筋肉もやせ細ってしまう危険性があるということです。
また、長期的な糖質制限をすることにより甲状腺ホルモンや自律神経の反応が変化し、体の基礎代謝量が減ってしまう原因にもなります。
基礎代謝の減少は食事制限をしても痩せにくい体に、また、少ないカロリー摂取でも代謝を上回ってしまうことになりますので、体重が増えやすい体へ変化してしまいます（リバウンド）。
さらにアメリカの論文では、平均的な栄養バランスの食事をしている人に比べて、糖質摂取割合の極端な人の死亡率は高い結果が出ています。
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食事による炭水化物摂取量と死亡率
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30122560/
４５～６４歳の成人15,428人が対象
追跡調査２５年
調査結果
炭水化物摂取割合が高い場合も低い場合も、死亡率の増加と関連しており、炭水化物摂取量が５０～５５％の場合に最小限のリスクとなった。
つまり、
糖質制限でダイエットしよう！
→ご飯は我慢して、肉とかでカロリーをとろう！
→筋肉も減るし、死亡率が上がるリスクがあるよ
ってことですね。
偏ったダイエットや極端なダイエットは、どこかに歪みがでてきます。
つまり、反動によるリバウンドのリスクは十分に考えられることですよね。
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★リバウンドしないダイエットは代謝のコントロールがカギ
ダイエットは、体に摂取するエネルギーよりも多く消費すれば痩せていきます。
しかし、糖質制限ダイエットや脂質制限ダイエットなど偏った食事制限は、一時的な効果しかないと考えることが大切だと思います。
代謝をコントロールするホルモンや自律神経が乱れないように、食事のＰＦＣ栄養バランス比を整えながらカロリー制限してダイエットを行う。
体に適応させながら食事量を徐々に減らしていけば、基礎代謝量が極端に落ちることもなく、健康的に痩せられるはずです。
この状態でダイエットに成功すれば、体が正常な代謝状態になっていますのでリバウンドが起きにくく、成功後の体重管理も容易となると言えますよね（＾＾）