2017年11月2日「主治医が見つかる診療所」からです。
腸内細菌をコントロールしてスリムで健康な体になる方法
太りやすい人と、太りにくい人には違いがある。
その違いとは、腸内に「やせ菌」がいる比率。
今回は、誰もが持っている「やせ菌」の増やし方を徹底的に紹介します。
やせ菌とは?
●腸内細菌の種類
①バクテロイデーテス→やせ菌グループ
②ファーミキューテス→デブ菌グループ
③それ以外の菌のグループ
やせている人はバクテロイデーテス(やせ菌)の仲間が多く、
肥満の人はファーミキューテス(デブ菌)の仲間が多い傾向にある。
これらの菌のバランスが肥満かスリムかに関係すると考えられる。
やせ菌が多いと痩せる理由
●やせ菌でやせるメカニズム
やせ菌から作られる「短鎖脂肪酸」は
腸の中を弱酸性にして免疫力をアップさせたり
腸から吸収されて全身の脂肪細胞へと送られる。
脂肪細胞は脂肪を取り込んで大きくなるが
短鎖脂肪酸は細胞内の取り込み口を塞ぎ、脂肪の吸収をブロックする。
そのため「やせ菌が多い」=「痩せる」ということになる。
やせ菌を与えたマウスと
デブ菌を与えたマウスを調べた結果
エサの量や与える時間など全く同じだったにも関わらず
やせ菌を与えられたマウスの体脂肪が27%増だったのに対し
デブ菌を与えられたマウスの体脂肪は47%も増加していた。
大食いクイーンと呼ばれている、もえの あずき(29)さんは
どれだけ大食いしても身長156㎝で体重は42kgと超スリム。
彼女の腸内細菌のバランスを調べたところ、
脂肪を燃焼する作用が強いB型だったことが判明。
※やせ菌が多いということ。
自分の腸内細菌の状態を調べられるのが
「腸内フローラ検査My kinso(マイキンソー)」
保険適用外なので料金は高め。
やせ菌を増やす方法とは
●やせ菌を増やすエサになるのは食物繊維。
やせ菌が好むエサである食物繊維を摂ることによって
やせ菌を増やすことができる。
ところが現代人の食物繊維の摂取量は少なく
1日の目標摂取量が20gなのに対し、
20~70代まですべての年代で不足している。
●重要なのは水溶性食物繊維
「食物繊維」には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の2種類がある。
不溶性食物繊維は便の量を増やし
老廃物や毒素を吸着して体の外へ排出する効果があるが
やせ菌のエサになり腸内環境を改善するのは水溶性食物繊維。
もっとも理想的な比率は「不溶性3:水溶性2」
ところが、不溶性食物繊維が理想摂取量を超えているのに対し
水溶性食物繊維は理想摂取量よりかなり少なくなっている。
つまり、多くの人が不溶性食物繊維の方ばかりしっかり摂っているということ。
水溶性食物繊維が少ない食材(100g中)
・レタス0.1g
・パイナップル0.2g
・サツマイモ0.9g
水溶性食物繊維が多い食材(100g中)
・かんぴょう(乾)6.8g
・切り干し大根(乾)5.2g
・納豆2.3g
不溶性・水溶性の両方を含む食材(100g中)
・押し麦6.0g
・にんにく4.1g
・ごぼう2.3g
やせ菌を増やすために超オススメの食材
やせ菌を増やすための一番のオススメ食材は
日本伝統の保存食「らっきょう」
らっきょうは水溶性食物繊維が豊富で
100g中18.6gというダントツの多さ。
1日5〜15粒くらいを目安に摂るといい。
●らっきょう料理でやせ菌UP
①水に砂糖、酢、唐辛子を適量加える
②そこにらっきょうを入れる
③約1か月で完成
らっきょうカツ
①豚バラ肉に豆板醤を薄く広げる
②らっきょうを1粒のせて巻く
③小麦粉、タマゴ、パン粉をつけて、約5分揚げる
らっきょうのチーズ巻き
①ハムの上に溶けるチーズを重ね、らっきょうを1粒のせて巻く
②つまようじを刺して固定
③180℃のオーブンで約3分加熱
焼きらっきょう
①早摘みらっきょう(エシャレット)をお好みで焼く
②酒、みりん、醤油、砂糖、酢で作ったタレで頂く
らっきょうドレッシング
①らっきょうを漬け汁ごとミキサーに入れる
②オリーブオイル、塩、コショウを加える
③約10秒ミキサーにかける
らっきょうそぼろ丼
①らっきょう、シイタケをみじん切りにする
②牛挽き肉を炒める
③らっきょう、シイタケを加えて炒める
④味噌と合わせた豆板醤を加える
⑤ご飯の上にのせてネギをかける
やせ菌を増やしてくれる山のヌルヌル食材
それが「なめこ」
なめこのぬめりには、水溶性食物繊維が多く含まれる。
それが、やせ菌のエサになると言われる。
なめこ汁
①なめこを洗う時はさっと流す程度にする
②味噌を溶いた後になめこを加える
③一煮立ちさせる
納豆汁
①なめこを水でサッと流す程度に洗う
②味噌を溶いた後にすり潰した納豆を加える
③最後になめこを加え、ひと煮立ちする
※納豆となめこ共、水溶性食物繊維が多いのでW効果。
キノコ鍋
①お好みのスープの中に、
なめこ・舞茸・ヤマブシタケ・えのき・しめじ・しいたけといったキノコを入れて煮る
なんばんなめこ
①なめこを薄めたダシ醤油で煮詰める
②唐辛子を適量加える
麻婆なめこ
①豚挽き肉と豆板醤を炒め、なめこを加える
②ネギを加える
ポイント
片栗粉の代わりに、なめこでトロミをつける
以上が放送内容でした。
水溶性食物繊維が多い食材は何といっても
エシャレット(早摘みらっきょう)です。
エシャロットと呼ばれることもありますが
フランス料理に欠かせない食材がこちらのエシャロット。
商品名を決める時、似ている食材のエシャロットに目をつけて
「何かカッコイイじゃん」ということから
「エシャレット」というオサレな名前にしたんだとか。笑
らっきょうの場合は確かに水溶性食物繊維は多いですが
水溶性食物繊維が漬け汁に溶け込んでしまうので
らっきょう自体にはかなり少なくなってしまいます(100g中1.5gくらい)
その点、生で食べられるエシャレットは100g中9.1gの水溶性食物繊維を
まるごと摂れるので「NO1」と言えると思います。
余談ですが、ウチの3姉妹は子供の頃からこのエシャレットが大好物で
生のエシャレットにお味噌をつけてムシャムシャ食べていました。
大人でも苦手な人が多いのに、ちょっと変わってますよね。笑
でも、そのおかげかどうか?
3姉妹とも便秘で悩んだことがありません。
獲れたてで新鮮なエシャレットを食べさせてくれていた母に
今さらながら感謝です