下関獣医師会加盟動物病院の保護犬猫無料治療の現実を知って下さい | 下関のセンターの犬猫レスキュー活動をしている 『ディ・アンク』のブログ

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センターに収容された犬猫を助ける下関のセンターの譲渡制度登録団体です。市民相談や保護依頼は受け付けていません。https://www.facebook.com/diankshimonoseki/ 
寄付受付先◎山口銀行 新下関駅前支店  普通預金 5118198 動物愛護ボランティア団体 ディ・アンク

2023年11月24日、道路で下半身を引きずっていた子猫が通りがかりの人に保護され、獣医師会加盟の動物病院へ連れて行かれました。

ここが運命の分かれ道になるのですが、獣医師会加盟の動物病院へたまたま保護した犬猫たちを連れて行くと「無料での治療」という選択肢があります。

そんな選択肢があれば普通、市民はそれを選び、動物病院の言われるがまま病院に置いて帰りますよね。「ああ、よかった!なんて良い病院なんだろう!引き取って治療してくれて里親探しをしてくれるんだ」と良い方向で想像してしまいますよね?

でも現実は違います。獣医師会加盟の動物病院で市の無料の治療を選択されると、応急処置だけしてその後センター(保健所)へ収容されます。これは病院は治療費を行政からもらえるシステムです。

怪我や病気の度合いにもよりますが、下関のセンターには治療設備がないため、引き続き治療が必要な犬猫に関しては告示期限(飼い主に呼びかける期間)が過ぎたら殺処分となります。


センターにある常備薬投与くらいで済む場合は、人馴れしていて他に問題がなければ愛護棟に出れるかもしれません。でも、それはほんのわずかな確率でしかなく、負傷、疾病犬猫はセンターではどうしようもないため、殺処分されることとなります。

センターの常備薬で治療ができない犬猫は、登録団体が外部治療にかけるとかなり医療費がかかることになります。現段階でそれができるのは恐らく私だけです。他の団体様たちが医療費がかかる犬猫たちを引き出すことは予算の関係からも殆んどないです。

入院、手術、通院となれば1匹約10万円前後はかかりますから。
引き出して助成金を申請しても1匹2万円迄しかおりません。

だから、できるだけ無料治療を選ばないでいただきたいのが私の本音です。獣医師会加盟の動物病院さんたちも、持ち込まれた人に市の無料の治療を選択すると、応急処置後、センター(保健所)収容となることを一言説明してほしいです。

その事実を知れば、せっかく助けた命を、動物病院へ置いて帰る人は少なくなるかもしれません。大変だけど自費で治療を受けさせてご自分で保護されるかもしれません。その選択肢を与えてほしいのです。

私が今はなんとかそういう子たちをセンターからレスキューしております。でも、いつまでそれが続けられるかわかりません。私は寄付を募ってそれをしておりますが、打ち出の小槌は持っておりませんし、保護場所にも限りがあります。

また、最大の問題は私がもう64歳という高齢になっていること。

小町はまだ子猫です。小町をセンターからレスキューするか正直悩みました。夫は反対しました。「もう引き出すな、これ以上責任を持たなければならない命を増やすな」と。

センター側は時間がかかるだろうが、小町の後ろ足の麻痺が治って(負傷しているので)このまま陰性のままなら愛護棟に出せる可能性はあるかもしれないけど、できれば年内に引き出していただきたい、との見解でした。

現在の小町の様子は「かなり後ろ足の麻痺は回復してきたが、やはり健常の猫とは違い、まだ後ろ足は踏ん張れない状態」ということでした。

悩んでいたところにちょうどぐりのトライアルが決まり、預かり場所が空きました。小町は単独隔離がまだ必要なのでそこしか預かり場所はなかったので、お願いしました。


先ほど、センターレスキューして預けました。
センターの狭い平坦なケージの中では小町は運動ができず、麻痺が回復するのには時間がかかりすぎると思いました。それがレスキューした理由です。


本当は小町が収容された時に、福岡の里親さんが保護しましょうかと言われたし、京都のボラさんが引き継ぎましょうかと言われたのですが、小町の麻痺が回復傾向にあり、骨折してないから必ず回復できると私は感じたので、お二人とももっと大変な子を引き受けられる方たちなので、その場所をいずれ健常猫となるような子猫で埋めたくはないとして「この子は大丈夫です」とお返事してました。

収容中に里親募集をしてこの子は人なれしていたので、一般の方でも引き継げると思ったからですが、以外にもその後お一人も挙手がなかったです。

なので、その責任を取り、本日、小町を引き出しました。
恐らく私の最期の砦としてのセンターレスキューはここまでとなると思います。

今後は、センター収容中にどなたかに引き継ぐ方向でレスキューしていきたいと思います。とはいえ、すぐに入院が必要、すぐに手術が必要となった場合は、引き出すしか仕方ないのですが。。。

センターに重症の子を持ち込んでも、私が助けてくれるから大丈夫とは、もう思わないでください!私はもう高齢。ディ・アンクを誰かに引き継ぐということも、現実、難しいなと感じているので保護することはもう控えるべきだと実感しております。

保護した子たちがいる限りはこの活動は引退することは不可能であり、発信して他に助けを呼び掛ける活動に切り替えていき、これ以上私自身の保護を増やしていくのは現実難しいと感じております。どうかご理解願います。

※この内容は誰かを責めるものではけしてありません。現実を説明して皆様に理解していただきたいと考えてのものです。私は下関市のセンターの現実を皆様に知って頂きたいと思いこの活動をしております。