デニス・ホッパーの軌跡 -2ページ目

ディーン・ストックウェル夫妻からのメール


デニス・ホッパーの軌跡


拙著『アメリカの友人/東京デニス・ホッパー日記』のエピローグ部分執筆のため赴いた、デニスのお墓があるニューメキシコ州タオス在住の(デニスの長年の親友の一人であった)俳優ディーン・ストックウェル夫妻から、本を送ったお礼のメールが届きました。


「私たちのことを考えてくれてありがとう。あなたの日記に基づくご著書をお送り頂き、感謝いたします。写真も素晴らしく、この本の中にわれわれの写真を加えていただき感謝しています。思いやりにあふれており、われわれはあなたのプロジェクトに加われたことをとても名誉に感じています。ご著書が大きな成功を収め、多くの人々の心の琴線に触れますことを願っています」―――キャロル&ディーン・ストックウェル


上の写真は、本の中に用いたキャロルとロバート・ディーンの写真です。ディーン・ストックウェルは最近ではアーティストとしての活動のほうに意欲を示しており、アーティストとしてはロバート・ディーン・ストックウェル、あるいは単にロバート・ディーンと呼ばれることを欲しています。そのうち、彼の個展なども日本で開催できないものだろうか、などと秘かに思っています。


それにしても、若い頃から故ジェームズ・ディーンに瓜二つといわれ続け、実際にその伝記映画の主役を演じることも検討されたというディーン・ストックウェル。年を重ねると共にますますジェームズ・ディーンっぽくなってきたというか、この写真を示しながら「実はジェームズ・ディーンは死んでいなくて、いま70際台で生きているんです!!」といわれたら信じてしまうような激似振りです(特に、ほっぺたと口元)。……あるいは、実はロバート・ディーンはジェームズ・ディーンの弟だった、とか。もしかすると、デニスが彼と親友になったというのも、デニスとしては兄と慕ったジェームズ・ディーンの面影を彼に見出していたからかもしれません。


さて、大地震のあとの余震もまだまだ続く今日この頃ですが、僕は明日の金曜日から京都へ行って、ある映画関係のシンポジウムに出席、『忠臣蔵』映画の戦後の傾向に関する発表を行って、月曜日(3/21)には大阪のSTANDARD BOOKSTOREにて新著の発売記念で開催中の展覧会の最後を締めくくるイヴェントとして、正午から午後二時までトークショー&サイン会をしてきます。もしかすると、このブログにリンクを貼っているSTANDARD BOOKSTOREのホームページ上で当日のライブ映像が見られるかもしれません。


谷川建司

『アメリカの友人/東京デニス・ホッパー日記』への感想


デニス・ホッパーの軌跡

 今日は、発売からほぼ一ヶ月経った『アメリカの友人/東京デニス・ホッパー日記』に関して僕あてに寄せられた何人かの方の感想をご紹介してみたいと思います。

 まずは同業者(映画評論家)の先輩からいただいた感想から。

 「デニス・ホッパー氏その人の魅力と映画への愛情もひしひしと伝わってきますが、谷川さん自身の映画との関わり方も垣間見えて、今は半ばまで読み進めているところですが、だんだん残りの頁が減っていくのが勿体ないというか、おしいなあと思っています」(野村正昭さん)

 「デニスとの親交もGoodなら、それが本になるなんて、谷川さんにとって二重の喜びですネ。ハロルド・ロイドさん再度来日され再度たっぷりお話を伺い、その際『この人は私より私の映画に詳しい。いや驚いた』とthanks and admirationとサインをいただいた。ロイドさんの本は、とても出(版)したいのに、機会に恵まれない。スタアでもないデニスのがハードカバーの本になるなんて、幸せだなァ」(児玉数夫さん)

 いやはや、両先輩、恐縮の極みです。次に、京橋LUX Gallerieでの「応用デニス・ホッパー論集中講義」のゲストとしてお越しいただいた映画監督・俳優の利重剛さんはというと、

 「まさに自分史ですね。こういう形の自分史の書き方もあるのかと感心しました。面白かったです。谷川さんのことももっと好きになりました」

 これはこそばゆい。こそばゆいが嬉しい。利重さんありがとうね。

 次に大学関係の知人の中で、京都大学准教授の佐藤卓巳さんからはこんなご感想をいただきました。

 「資料としてはもとより、読み物として大変面白く、試験監督の待ち時間など利用して読み切りました。読んでいる最中、2009年9月22日の会議の記述で、少しドキリとしました」

 大学関係の方にはちょっと刺激の強い記述だったかもしれません。……試験監督の合間というのが、例の携帯メールを使ってのカンニングの受験生の一件と無縁だったことを祈ります(笑)。試験監督ってのも大変ですよね、まったく。

 最後に、都内にお住まいの主婦の方から。

 「谷川さんと彼との20余年の交流はさながら1本の映画のようで、読み進めるにつれ心が温かくなるようでした。心に残るエピソードは数え切れませんが、感動的なシーンについて書こうとすると涙が出てしまうので、おかしかったところを。こらえきれずに笑ってしまったのは、「日光で列車に乗り遅れまいと小走りに走るデニス・ホッパー」のくだり。普通アメリカ人は列車に乗るために走ったりなどしませんよね」

 こういうご感想も嬉しい限り。ほかにも、様々な方から感想をいただいており、久し振りの単著の出版に確かな手ごたえのようなものを感じています。あとは、どこかで書評が出てくれると、本の売れ行きにも好影響が出ると思うので、期待しつつ待ちたいと思います。  谷川建司



大阪での展覧会がスタートしました。


デニス・ホッパーの軌跡-店内の様子3

デニス・ホッパーの軌跡-店内の様子2

デニス・ホッパーの軌跡-店内の様子1

 昨日、久し振りに大阪を訪れ、西心斎橋のアメリカ村にあるSTANDARD BOOKSTOREにて「谷川コレクションによるデニス・ホッパーの軌跡展」のセッティングを済ませてきました。

 店内は書店に隣接するカフェということもあり、京橋で行ったLUX Gallerieよりもかなり広く、凝縮した空間だったLUX Gallerieとはまた一味違う素敵な空間となりました。今回は3/21までの三週間の展示となりますが、既にこのブログにてお伝えしてあったように最終日の3/21(月・祝)には12:00より14:00までトークショー&サイン会のイヴェントを行います。

 関西方面の方はぜひとも足を運んでいただければと思います。どうぞ宜しくお願いします。 谷川建司