デニス・ホッパーの軌跡 -5ページ目

「応用デニス・ホッパー論」集中講義・第三夜&第四夜


デニス・ホッパーの軌跡-The Young Land & The Twilight Zone

ご好評いただいているデニス・ホッパー大学公開講座:「応用デニス・ホッパー論」集中講義の第三夜(本日=2/5)と第四夜(明日=2/6)のご案内です。本日は、ホッパーが悪役を務めたThe Young Land(1959)と、ワーナーブラザース映画と契約するきっかけとなったTVドラマ「メディック」の1エピソード「Boy in the Storm」を、明日はTV西部劇「シャイアン」より、ポッパーが大統領暗殺を企て列車を襲う「The Iron Train」と、TVミステリーの金字塔「未知の世界(ミステリー・ゾーン)」(=「トワイライト・ゾーン」)よりホッパーがネオナチのリーダーを怪演する「He's Alive」をそれぞれ上映します。ご期待ください。谷川

「応用デニス・ホッパー論」集中講義 その2

第五夜:2/10()
  

Key Witness”1960日本公開『四人の恐迫者』) 82

“The Rifleman” Episode30 “Three Legged Terror”

1959『ライフルマン』) 30



第六夜:2/11(金・祝)  

Night Tide”1961) 84

“The Loretta Young ShowEpisode65 “Inga II”

1955『ロレッタ・ヤング・ショー』) 30


第七夜:2/12()
Tracks”1976) 92

“Petticoat Junction” Episode16 “Bobbie Jo and the Beatnik”

(1964『ペチコート作戦』)  30


入場無料、字幕なし



上映途中、谷川の解説が入ります。


ご来場お待ちしております。

「応用デニス・ホッパー論」集中講義・第二夜:The Story of Mankind


デニス・ホッパーの軌跡
 2/4(金)に行われる「応用デニス・ホッパー論」集中講義の第二夜の上映作品は、1957年製作の超大作、The Story of Mankindです。この大真面目な超大作、何せ人類の歴史という大風呂敷の作品である上に、出演しているスターというのも超オールスター・キャストで、何で日本未公開に終わったのかと訝しく思われる方もおられると思いますが、観ればその答えはわかります(笑)。

 監督は、後に『ポセイドン・アドベンチャー』、『タワーリング・インフェルノ』というオールスター・キャストによる2大パニック映画を手がけたアーウィン・アレン。物語は天界の法廷で「人類は戦争ばっかりやって殺し合い、今度は水爆なんてものまで発明してけしからん」と人類を滅亡させるべきと主張する悪魔(ヴィンセント・プライス)と「いやいや、人類はなかなか見どころもある」と性善説をとなえる天使というかSpirit of Manという存在の男(ロナルド・コールマン。これが遺作)がディベートし、なら実際に人類の歴史のいろいろな場面を紐解いてみていきましょう、という訳で、拘束一日、ギャラ2500ドルの条件で出演した豪華スターたちがそれぞれに歴史上の人物たちを演じていく、というもの。

 たとえば、へディ・ラマーがジャンヌ・ダルク、ヴァージニア・メイヨがクレオパトラ、ピーター・ローレが暴君ネロという具合で、若きデニス・ホッパーはなんとナポレオン・ボナパルド役での登場です。……そして、この作品はマルクス兄弟最後の競演作でもあり、チコはコロンブスの助言者である修道士、ハーポはアイザック・ニュートン、グルーチョはインディアンをだましてマンハッタン島を二束三文で買い取る詐欺師の役で登場しています。

 大真面目な映画であるがゆえに、あまりばかばかしさに笑うしかない、というのが、おそらくはこの作品の正しい鑑賞の仕方だろうと思うのですが、いま見直してみて別の意味でキッチュな怪作という位置づけを与えることができるかどうか、ぜひ皆さんの目で確かめにいらしてください。入場料は無料、先着30名限定の上映となります。19:00から開始して上映終了後に解説(22:00まで)、と時間が遅いので、サンドイッチとかおにぎりとか、何か食べるものを持参されるとよいのではないかな、と思います。ご期待下さい!! 谷川建司