『アメリカの友人/東京デニス・ホッパー日記』への感想
今日は、発売からほぼ一ヶ月経った『アメリカの友人/東京デニス・ホッパー日記』に関して僕あてに寄せられた何人かの方の感想をご紹介してみたいと思います。
まずは同業者(映画評論家)の先輩からいただいた感想から。
「デニス・ホッパー氏その人の魅力と映画への愛情もひしひしと伝わってきますが、谷川さん自身の映画との関わり方も垣間見えて、今は半ばまで読み進めているところですが、だんだん残りの頁が減っていくのが勿体ないというか、おしいなあと思っています」(野村正昭さん)
「デニスとの親交もGoodなら、それが本になるなんて、谷川さんにとって二重の喜びですネ。ハロルド・ロイドさん再度来日され再度たっぷりお話を伺い、その際『この人は私より私の映画に詳しい。いや驚いた』とthanks and admirationとサインをいただいた。ロイドさんの本は、とても出(版)したいのに、機会に恵まれない。スタアでもないデニスのがハードカバーの本になるなんて、幸せだなァ」(児玉数夫さん)
いやはや、両先輩、恐縮の極みです。次に、京橋LUX Gallerieでの「応用デニス・ホッパー論集中講義」のゲストとしてお越しいただいた映画監督・俳優の利重剛さんはというと、
「まさに自分史ですね。こういう形の自分史の書き方もあるのかと感心しました。面白かったです。谷川さんのことももっと好きになりました」
これはこそばゆい。こそばゆいが嬉しい。利重さんありがとうね。
次に大学関係の知人の中で、京都大学准教授の佐藤卓巳さんからはこんなご感想をいただきました。
「資料としてはもとより、読み物として大変面白く、試験監督の待ち時間など利用して読み切りました。読んでいる最中、2009年9月22日の会議の記述で、少しドキリとしました」
大学関係の方にはちょっと刺激の強い記述だったかもしれません。……試験監督の合間というのが、例の携帯メールを使ってのカンニングの受験生の一件と無縁だったことを祈ります(笑)。試験監督ってのも大変ですよね、まったく。
最後に、都内にお住まいの主婦の方から。
「谷川さんと彼との20余年の交流はさながら1本の映画のようで、読み進めるにつれ心が温かくなるようでした。心に残るエピソードは数え切れませんが、感動的なシーンについて書こうとすると涙が出てしまうので、おかしかったところを。こらえきれずに笑ってしまったのは、「日光で列車に乗り遅れまいと小走りに走るデニス・ホッパー」のくだり。普通アメリカ人は列車に乗るために走ったりなどしませんよね」
こういうご感想も嬉しい限り。ほかにも、様々な方から感想をいただいており、久し振りの単著の出版に確かな手ごたえのようなものを感じています。あとは、どこかで書評が出てくれると、本の売れ行きにも好影響が出ると思うので、期待しつつ待ちたいと思います。 谷川建司