悟性と感性は、いわば直感です。
この対極に、理性と知性があります。これは、説明です。
悟性は、存在の全体や本質を直感する能力です。
感性は、存在への評価・判断・印象などの知覚です。言葉にならないこと、無意識の感受も含みます。
心のケアが必要な人を支持支援する者として、実感することは悟性・感性のゆがみがあって、これを理性や知性で理解しようとすると、一層混乱が増幅するということです。
心のケアが必要な人の直感は、ほぼ妥当であり、その感受の仕方のゆがみを修正することによって、寛解することがあります。
例えば、A子さんは、「お母さんは、私を愛していない。嫌っている。」と直感し、断言します。
お母さんは「そんなことないよ!」と否定し、盛んに「ああもした、こうもした」と弁明します。
そのような言い訳こそが、「愛されていない」と言うA子の感受性になっています。
問題は、「いま・ここ」のA子と母親の「想い」への関係性にあります。
「どうして、そんなふうに思ったの?」と傾聴するお母さんになってくれると、話が弾み「私を受け止めてくれた。私もお母さんのようになりたい」という親近感と意欲が増します。
クライエントさんのほうも、「お母さん、私のことどう思っているの?心配している?」と、母親の自分への気持ちを理解しようと言葉を投げかけると、お母さんの応えかたが変わります。
「そうねえ、そろそろ自分の将来のことを考え、しっかりした考えと行動を見せてほしいって思っているわ」
直感を、妄想に発展させず、素直(正直)な想いの疎通にすると、心の病は良い方向に向かいます。