I子さんは、結婚したい人がいますが、結婚生活を考えると不安になります。
「なかなか前に進めない」と、言います。
I子さんは、彼から「家族に紹介して」と言われましたが、I子は自分の家族に嫌悪感を抱いています。だから彼を家族に会わせたくないと思うのです。
母親への嫌悪。
*I子さんは、幼年期に両親が離婚し、母子家庭で育ちました。
*現在は、母と祖父母と叔父と共に暮らしています。
*母親への嫌悪感があります。起因は、母親からたびたび貯金箱のお金を盗まれていたのです。
*I子さんは化学物質過敏症で、タバコの煙を吸うと微熱や吐き気が起こります。そんなI子さんの前で母親が、気にせずに自分の目の前でタバコを吸うことが許せません。
*祖父母と同居するようになってからは、母は度々仮病で仕事をさぼるようになりました。
*祖父母は、母に甘くそんな母をあまり叱りません。文句を言うと「「お前の母親なんだからお前が叱れ」と言われショックでした。I子さんは、「子どもを叱る、育てるは親の努め」と考えます。
*彼とのお付き合いにも、家族は何かと干渉します。
*家が嫌になり、2ヶ月間家出をしたことがあります。
*いまでは、イライラするし、嫌悪感が限界状態です
*I子さんは、だからと言って「家から逃げるために彼と結婚するのも嫌だ」と言います。「逃げるために結婚するのは彼を利用しているようで」と罪悪感を感じます。
*このまま同居を我慢しなければならないのでしょうか?
それが、I子さんのご相談内容です。
問題は、I子さんの家族に対する「嫌悪感」と、家族のとの別居、彼との結婚です。
家族から離れたい。でも結婚をその理由にしたくない、だから別居できない。
という考えかたでした。
家族との別居願望は、家族への愛着という視点からアプローチしました。
母親のこと、祖父母のこと、嫌だけどこの感情のまま離別することへの恐れがあります。それは、「父が自分を捨てた」ことと、自分が家族を見捨てることが無意識に重なっていました。
家族との離別が、自分と家族の「成長」につながる学習をしました。自律と自立そして新しい家族の創造について考えました。
それから、率直に家族への想いを彼に伝えました。
彼は、現況を受容し、彼女との結婚を希望しました。
I子さんは、家庭環境が、彼を失望させると、思い込んでいました。
I子さんの罪悪感が薄れました。
I子さんの嫌悪は、理想の家族を浮かび上がらせるヒントです。
嫌悪を目標に置き換え、目標をめざして生きるようになると、前進を実感できるようになります。
前に進みたければ、ブレーキを外せばいい。
スタートのスイッチを入れてアクセルを踏む。
そのきっかけ作りが私の援助です。
援助の方法をクライエントから学びます。