前回、優れたコーチには、肯定力と承認力があると述べました。
コーチの肯定力と承認力は、人材を養成する核心的なスキル「質問力」として表現される例をあげました。
今回は、この質問力について、さらにご一緒に考えてみましょう。
「質問上手は、聴き上手」は、コーチの真言です。
ポイントは、クライエント様が答えやすい質問にすると、会話は弾みます。楽しくなります。とても大切なポイントです。
このことを前提にして、
今日は、「1.開かれた質問」と「2.閉じられた質問」という質問の基本的な考え方を学びます。
1.開かれた質問とは、質問された人が自由に応答ができる質問と言う意味です。
例:「どのようなことに関心がありましたか?」
この質問への応答は、趣味、ライフスタイル、職業、恋愛など
自由に応答できる質問になります。
2.閉じられた質問とは、質問された人が、Yes か、Noでしか答えられないような限定的な応答しかできないような質問のことです。
例:「食事に行きますか?」
この質問への応答は、「行きます。」か、「行けません。」のどちらかに限定
されますね。
では、会話が弾む質問、発言が多くなる質問は、どちらでしょう?
もちろん、開かれた質問にしたいですね。
では、あまり話したくない人、話題・事柄への質問は、どのようになりますか?
閉じられた質問になりがちですね。
私たちは、人・話題の内容によって、開かれた会話、閉じられた会話になるのです。
クライエント様やメンバーの「心を開く」質問をするコーチは、「自ら心を開く(オープン・マインド)ことが大切です。
でも、心閉ざしている人を「開こうとする」のは、望ましくありません。
こんな時は、「この席にいることに耐えられそうですか?」と質問すれば、
「たえられる」「耐えられない」と答えられます。
どちらにもメリット、デメリットは、有るのですから、相手に配慮しながら上手に使い分けることもコーチの質問力になります。
コーチのオープンマインドが、それを可能にします。
次回は、「開かれた質問」について、もう少し学ぶことにしましょう。