ノルサランヘ~君を愛してる~

第18夜【冥府の館】


急きょ、任務に行くことになった彼女。現地にて、ファインダーから詳しいことを聞いた。

『【冥府の館(めいふのやかた)】?…どゆこと?(汗)』

「亡くなった方に会える。入ったら最後、同じ人間で帰ってこない。帰って来れないかもしれない。などと言う噂があるのです」

『それでなんで、冥府なの?(汗)』

「普通、亡くなった人には会えないことと、黄泉の世界を体験すると悟りが開け、生き方に余裕が出ると言うことだと思います。それと、黄泉の世界に引きずり込まれると言う意味が、含まれているのだと思いますよ」

「実は、その館には人が住んでいるんです。その人が、訪れた人を介抱している内に、流れた噂みたいなんですよ」

「カウンセラーが、主な目的のようなんです。何人か中に入って、出てきた方を見たんですけど…少しスッキリとした顔をされていたようでした…。それと、二回目に来られた方の様子が変でして、出てくるのを待っていたのですが…出てこなかったんです…」

『ん~…カウンセラーねぇ…医者が、カウンセラーとか言って、アクマの材料にする為に集めてる…なんてブローカーも居たからなぁ…』

「やはり、怪しいですよね」

「今回は、危険性を考えて、エクソシスト様を呼ばせていただきました」

『様はやめようよ(苦笑)』
そんなことを言いながら、例の館に向かった。とりあえず、この格好は目立つので、全員がマントを羽織る。本当にアクマに関係しているのだとすれば、団服を見ただけで、バレてしまうかもしれないからだ。館の呼び鈴を鳴らすと…
「いらっしゃいませ(微笑)…ご用件は何かしら?」
とりあえず、癒し系の女性が出てきた。
「汚ならしいなりで申し訳ありません。我々は旅をしておりまして、この街に立ち寄りました。その時、ここの話を伺い、足を運んだ限りです」

『私達はみんな、大切な人を亡くしました…ここに来れば、何かが変わるのではないかと思いまして…』

「そうなの…それなら、どうぞ。…中でゆっくり、主人が聞いてくださいます」
ロビーに来ると、奥からお姉様系の女性が出迎えた。
「こちらが、家の主人でございます。…お嬢様、この方々は旅をなされているそうです。…皆様、救いを求めていらっしゃいました」

「それは大変ですね。わたくしはカリスと申します。救いを求める方は拒みませんわ。わたくしが順番に話を聞かせていただきます(にこり)」
ファインダー達は別の部屋に案内され、彼女とカリスだけが個室に移動した。薄暗いところに二人だけ。
「それでは、始めましょうか…リラックスしてちょうだいね…」

『よろしくお願いいたします(ペコリ)』
カリスは薄く微笑んでから…
「先ほども少し聞いたけれど…大切な方を亡くされたそうね…」

『はい…少し前に…』

「その方は、どんな方だったのかしら?」

『普段は、明るくて能天気におちゃらけてるイメージですど…ホントは、筋がしっかりと通っていて…とてもかっこいいんです』
あれ?なんか、ラビに似てる?
「それは、貴女の何かしら?」

『大好きなお父さんです』
そっかぁ…私の好みのタイプって、お父さんだったんだ…
「そう、お父様。お父様は、なぜ、亡くなられたの?」

『実は、初め風邪だと思っていたんです。けど…急に倒れて…検査をしてみると、末期の病でした。油断せずに、医者にかかっていれば、死なずにすんだのにっ(泣)』
本当のことを話していたせいか、自然と涙が出てしまった。少し、頭がボーッとしてくる。カリスがハンカチを差し出してきた。そして…
「お父様と話せるって言ったら、どうする?(微笑)」

『え?』

「貴女の大切な方に会わせてあげるわ。ねぇ…会いたいと思わない…?(にこり)」
そう言われた途端に、意識が変になった。
『…あい、たい…翼(たすく)父さんに、会いたいっ』
何も考えられなくなっていたのだ…ここが、敵の巣窟だと言うことも…。
「良い子ね…じゃぁ…この紙に名前を書いてくれるかしら。神様が貴女の願いを叶えてくれるわ(にこり)」

『はい…』
言われるがままに、差し出された紙に、"本当の"名前を書こうとする。しかし…
「わぁー!!!!」

「あ、アクマだぁー!(汗)」
別の部屋に居るはずのファインダー達の声が聞こえてきた。そのお陰で、彼女は正気に戻る。
『…っ!・・・・今のはっ(びっくり)』
ファインダー達の声!…ていゆうか、私…今、何しようとしてたのっ!?(汗)
「チッ、正気に戻っちゃったわ」

『何なの、あなたは!私に何をしたの!?』

「ちょっと催眠術にかかってもらっただけよ(笑)」

『なるほどね…催眠術で操り、この変な紙に名前を書かせて、何かの契約をさせる…ってとこかな?』

「あら…案外、頭が良いようね…その通りよ(微笑)」

『やっぱり、あなたは伯爵の手先…ブローカーなのね…(汗)』

「ブローカー?…フンッ、そんなバカな人間と一緒にしないでちょうだい!…わたくしは、自分の為じゃなくて、伯爵様の為に、アクマを増やしているのよっ。それより貴女こそ、何者かしら?」

『伯爵関連だとわかれば、隠す必要はないね…私は、エクソシストよ…』
この人…アクマ?…しかも、レベル2?(汗)

彼女はマントを脱ぎ捨てる。
「あら、エクソシストだったのぉ…じゃあ、あのお付き共はファインダーかしら…贄にして正解ねぇ(にんまり)」

『なっ!…あの人達に何をしたの!?』
そうだ!さっき、悲鳴がっ(汗)
「何って、エクソシストなんだからわかるでしょう?…アクマの成長の仕方…本当は貴女も贄の予定だったのよ。だけど、いい具合に術にはまったから、仲間にしようとしたの。あの大切なお父様のことは、本当のようだったからね(笑)」

『…イノセンス発動…!!(怒)』
許さない…絶対…!敵の罠にはまった私にも責任があるけどっ、ファインダー達を!!それに、弱味を使って操るなんて!

彼女は槍を構え、飛びかかった。それをヒラリと交わされる。
「あらあら、いきなり攻撃してくるなんて、お下品よ。それとも、何か勘に障ることをゆったかしら?(笑)」

『黙れっ、このアクマ!』

「うふふ…わたくしを怒らせたいのかしら?(にこり)」
次の瞬間、カリスはボディをコンバートさせた。
「さぁて、貴女にわたくしが倒せるかしら?(にんまり)」
こうして、本当にレベル2だったカリスとの戦いが始まった。しかし、彼女の攻撃はほとんど、交わされてしまい、カリスには届かなかった。そして、次第に追い詰められていく。カリスは小細工なしに強かった。そのせいか、廊下に吹き飛ばされる彼女。背中を強く打ち付け、右腕に傷をおっていた。
「追い詰めたようねぇ(にんまり)」

『クッ(汗)』
ヤバいっ、力の差がありすぎる

そんな時…
「災厄招来!(界蟲一幻!!)」
無数の竜の頭部がつらなったような奇妙なものが、カリスを部屋の中に吹き飛ばした。その爆風の煙から現れたのは…
「死んでねぇみたいだな、ひよっ子」
ひよっ子とは、彼女のあだ名のようだ。そんなことより…
『か、神田!?(びっくり)』
なんで、ここにっ
「ソニョさん!」
声に驚いて振り返る彼女。
『…っ!(汗)・・・・・生きてたんだ(ほっ)』
よかった…神田が助けてくれたんだ…
「勝手に殺さないでください(泣)」

『ごめんごめん(苦笑)』
一先ず、場所を移動。傷の具合を見てもらう。
「これは酷いですね…ちゃんとした治療をした方が良さそうですよ…(汗)」

『そっかぁ』
まずったなぁ…しかも、全然、歯が立たなかった…

応急措置をしてもらいながら、彼女はそんなことを思っていた。ファインダーが、他の人の傷を見ている時、神田が…
「お前…弱いな…」

『…っ!(汗)』
痛いとこを突かれた。彼女は、顔をそらし…
『・・・・そんなこと、自分が一番わかってるよっ』
そうだ。私は弱い…だから、強くなろうとしているんだ…

彼女の瞳に、うっすらと涙が浮かぶ。神田に言われたからではない…自分の実力がまったく、進歩しないことが悔しかったからだ…。
「・・・・」
急に何も言わなくなる。沈黙が訪れた。二人の様子に気づいたファインダー達が…
「…ソニョさんが泣いてる…(ボソッ)」

「…泣かしたんじゃないですか…(ボソッ)」

「…女の子を泣かすなんて…(ボソッ)」
こそこそと話す。たぶん、本人達は聞こえてないと思っているのだろうが、反響していて、よく聞こえた。
「チッ」

『あ…えと…聞こえてますよ(苦笑)』

「「「…っ!?(びっくり)」」」

「い、一旦っ、外に出て、体勢を立て直しましょう!(汗)」


慌てるファインダーに促されながら、一旦、館から出る一同。傷ついた体を引き摺りながら、宿に向かった。レベル2の能力とは?まだ、ほんの触りなのでした。


第18夜 END

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第17夜【手紙】


彼女は原因不明で、医務室に運ばれた。熱がある訳でも、何かの病気になった訳でもなかった。なのに、彼女は目を覚まさず、一日が過ぎていく。そう丸一日、眠り続けたのだ。

「本当に、どうしたのかしら(汗)」

「もしかしたら、記憶喪失の後遺症かもしれませんね」

「最近、ソニョさんの様子で、気になることはないですか?」

「気になること?…私には、わからないわ…会う機会も少なかったし(汗)」

「そうですかぁ…」

「…ラビだったら、何かわかるんだろうなぁ…(ボソッ)」
リナリーは、あれから眠り続けている彼女を、心配そうに眺めた。


彼女は夢を見ていた。

ここは…教団の廊下…?なんで私、こんなところに?

彼女の横を、ラビが走り抜けていった。

あっ!ラビ!!

彼女の声に、ラビは答えず、扉が開いた部屋に入って行った。

どゆこと?私の声が聞こえてない?…ゆめ…?(汗)

彼女が立ち尽くしていると、ラビが入った部屋から揉めるような声が聞こえてきた。そして、何かが壊れるような音も。

なに!?どうしたの?…ラビ…!(汗)

彼女も部屋に向かう。しかし、部屋の光景を見て、動けなくなってしまった。

そんな…これって…ダグっ。いや、コレット?(汗)…ラビっ、私、私っ、どうしたら…

愕然とする彼女の目の前で、ラビが、"レベル2のアクマ"を破壊する。苦痛の表情で…

いやぁー!!!!

彼女は耐えられなかった。こんなところなんて、リアルに見たくはなかったから。実際に見て、感じてしまったからこそ、この瞬間をなかったことにしたかった。座り込んだ彼女とたたずむラビとの目線が合う。そこで…
『ん…』
目が覚めた。そこにリナリーと医務員が…
「ソニョ!気分はどう?(汗)」

「ソニョさん!!大丈夫ですか!?(汗)」

『うん…大丈夫みたい…心配かけたみたいで、ごめんね(苦笑)』
今の夢って…小説版の…(汗)
「いえ、お目覚めになって、よかったです…眠り続けていましたから…」

「ソニョ、とりあえず、このまま体を休めてね。今日一日、休みにしてあるから」
こうして、医務室で休養することとなった。しかし、あの夢のせいで、あまり眠れなくなってしまった彼女。あれは、悪夢でしかないのだ。


次の日の朝、リナリーがやってきて…

「ソニョ、あなた宛に、ヴァチカンに手紙が二つも着てたって……はい。これがそうよ(微笑)」
本部の場所は秘密な為、ヴァチカンに送ったのだろう。
『手紙?(キョトン)』
誰からだろ?

手紙を受け取って、宛名を見てみる。
『サーラちゃんとメーティスから!?(びっくり)』
それは、動くぬいぐるみと山賊騒動で知り合った二人からの手紙だった。先ずは、メーティスの手紙を開ける。そこには…

ねぇさん!あの時は、ホントにありがとな。お頭とはうまくいってるぜ。お頭に、昔の罪のこと話したんだけど、ねぇさんの言う通り、愛には関係ないって言ってくれたんだ。ホントにありがとう!!
そういえば、僕ら山賊は今、バギー使って、村の奴らと共存してるぜ。山の果物や木の実とか。樹を運んだりとかだぜ。僕は、バギーの腕を見込まれて、街から村の郵便配達を任されてるんだ。ホントこっちは仲良く、楽しくやってるぜ!
そうそう、ねぇさんのことだから、まだ恋愛禁止野郎に尽くしてんだろうな。でもさ、お頭に気に入られるねぇさんなら、ソイツもノックアウト出来るぜ!やっちまえよ、ねぇさん!!
『プッ(笑)』
彼女は思わず、吹き出していた。
『ちょっとメーティス…やっちまえって…(笑)』
でもまぁ…幸せそうでなによりだよ…

そう思いながら、最後の文面を読む。

ねぇさんのやってることは、すんげー大変なんだろうけど、頑張って役目を果たしてくれよな。僕ら山賊一味は、いつでも応援してるぜ。
『…役目…』
私の役目ってなんだろ?

そんなことを思いながら、サーラからの手紙に手を伸ばす。そこには…

お姉ちゃん、久しぶり。元気にしてる?また、熱なんて出してないよね?私、ちょっと心配かな。お姉ちゃんて、しっかりしてるようで、どこか抜けてるよね。
『あっ、ひどぉ~い(笑)』
そうそう、ママに会ったんだって?しかも、サザーランドがお姉ちゃん達のこと話してくれてたんだってね。そのこと聞いた時、すごく嬉しかったんだ!あの時、サザーランドはママが生きてるって知ってたから、命懸けで助けてくれたんだよね、きっと。だから私、この命、大切にしていこうと思うんだ。サザーランドの分まで。
そうそう、サザーランドのぬいぐるみ、ありがとう。ずっと大切にするよ。今はママと一緒に暮らしてて、すごく幸せなんだ!!
それから、お姉ちゃん。ラビのお兄ちゃんとは、どうなったの?私、二人はお似合いなカップルだと思うよ。
『サーラちゃん(苦笑)』
小さいくせに、生意気だぞぉ。でも、元気そうだなぁ(微笑)

そう思いながら、最後の文面へ。

お姉ちゃん達のしてることは、すごいことだと思うよ。だから頑張ってね!私、応援してるから、お姉ちゃんには、お姉ちゃんにしか出来ない役目を果たしてね。
『私にしか出来ない役目…か…』
それって…もしかして…未来を変えること?

そこで、あることを思い出し…
『あっ!リナリー!!(汗)』
部屋で医療班の手伝いをしていたリナリーに声をかけた。
「どうしたの?…急に?」

『アレンと神田の任務、どうなったのかな!?(汗)』
どこまで進んでるんだろ?
「え?(キョトン)…とりあえず、アクマは倒したって報告は受けたみたいよ。それが、どうかした?」

『…終わった…』
てことは今、神田は入院中…三日後にはララが…止まる。【土翁と空夜のアリア】は、一、二を争うほど人気のある話だ。私も好き…でも…もうすぐ(汗)
「ソニョ?」
リナリーは不思議そうに、首をかしげた。
『あっ、ごめんごめん(苦笑)…ちょっと、気になっただけだよ。…ほら、神田と一緒だから、アレンも大変だったんだろうなぁって。神田はあぁゆう性格だし(汗)』

「そうよねぇ。行く前も喧嘩してたみたいだし(苦笑)」

『でしょ?(苦笑)』
あはは…と彼女は笑った。このあと、また休むからと、一人になる。

私の役目…未来を変えることだよね…その為には、強くならなくちゃ。今の私じゃ、レベル2には勝てない。あの夢のようには、絶対させないっ

自分のすべきことをあらたにする彼女だった。その午後、コムイがやってきた。
「ソニョくん。こんな状況で言い難いんだけど…任務に行ってくれるかい…?(汗)」

「室長!倒れて日も浅いですし、まだ駄目ですよっ。原因も不明ですから(汗)」
医療班の医務員が、抗議の声をあげた。しかし…
『私、行きます!』
強くなるには、やっぱ、実戦が一番だっ
「ソニョさん!なに言ってるんですか!?もう少し、安静にっ」

『大丈夫ですよ。もうすっかりいいですから…あなた達のお陰です…(微笑)』

「ソニョさん…(汗)」

「本当にすまない。今、君しかいないんだよ」

『気にしないでください。それがエクソシストとしての仕事ですから』

「ソニョくん・・・・・えぇと、今すぐに準備、出来そうかな?」

『はい!』


倒れて一日足らずにも関わらず、彼女は任務に出かけて行った。彼女の役目は、本当に未来を変えることなのか?今回の任務で起こることなど、知るよしもないのでした。


第17夜 END

ノルサランヘ~君を愛してる~

第16夜【時の破壊者】


山賊一味と別れを告げ、本部に帰る彼女。ファインダーは、そのまま調査しに向かった。地下水路におりたつと、彼女は伸びをしながら歩き出す。

うぅ~…無事ホームだぁ~・・・・ん?
『あ…』
神田だ。魔女の任務から帰って来たってことは…今日…

先ほどおりたところに、もう一隻停まり、神田がおりてくる。
「・・・っ・・」
神田は、こちらを一瞬、見るのだが、何も言わずに横をすり抜けていった。何か焦りを感じさせる足取りで。そこで彼女は、あることを思い出した。そして…
『…大丈夫、蓮の花は枯れてないよ…(微笑)』
神田に向かって囁いた。神田はいぶかしそうな顔をしたが、そのまま行ってしまう。見えなくなるまで見送った。その隣に、いつの間にか…
「…神田さん…」
神田と一緒に帰って来たゴズがたっていた。
『…ゴズ…神田を追いかけて。医務室には私が準備するよう言いに行くから』

「え?(汗)」

『神田はね、たぶん素っ気ない態度を取るけど、少なからずあなたに感謝してるよ(微笑)…それに、今回の怪我は深いから、ちゃんと手当てしないと…(苦笑)』
治るとは言え、次のに響くかも(汗)
「確かに、医務室に行かないといけない体ですが…感謝なんて…(汗)」

『ホントに冷血なら、助けたりしないよ。ね、そうでしょ?(にこり)』

「そう、ですよね、やっぱり…では、行ってきます…(苦笑)」
ゴズは深々と一礼してから、神田を追いかけていった。しかし、ゴズには1つ疑問が浮かんでいた。なぜ、話してもいないのに、見てきたように話すのか。彼にとって一生の謎なのでした。ゴズを見送った彼女は…
『さてと…』
私も行くか

医務室に、神田の治療の準備を伝えに向かう。そして一旦、部屋に帰り、私服に着替えた。それから、自分のゴーレムを持って、食堂へ行く。
「あぁんら、ソニョちゃん♪帰って来てたのぉ?」

『ジェリー!ただいま♪さっき帰って来たんだぁ(笑)』

「そうなのぉ♪じゃあ、今日も腕によりをかけて作っちゃうわよぉ!何がいいかしら?」

『ん~…そうだなぁ…』
彼女が考えていると、自分の音声抜きでスイッチを入れておいた、頭の上のゴーレムから、声が聞こえてきた。
“すいませーん…”
おっ?ついに来たぞ♪…時の破壊者が…(微笑)
「どうしたの?ソニョちゃん…急に笑ったりして…?(キョトン)」

『ううん。なんでもないよ、ジェリー(苦笑)…えと…グラタンが食べたいな♪』

「わかったわぁ♪」
ジェリーが厨房に引っ込んだ、その瞬間…
《コイツ、アウトォォオオ!!!》

「なにっ!?…アクマが攻めてきたの!?…ソニョちゃん!(汗)」
再び顔を出す。
『大丈夫♪…神田が向かったから…。それに…(ボソッ)』
アクマじゃないもん
「それなら…(汗)」
ジェリーは、おずおず、厨房に戻って行った。

あっ、ついに抜刀された♪

ゴーレムから流れる無線を盗み聞きしながら、彼女は楽しんでいた。ファンとしては、このシーン、意外と好きだったりする。
“待って、ホント待って!(汗)”

よくあんなスレスレで止められたよねぇ♪

漫画を思い出しながら微笑む彼女。
“紹介状…コムイって人宛てに”
次は元帥からの手紙探しかと思っていると…
「ソニョちゃん♪グラタン、お待ちどーん!」

『ありがとう、ジェリー。…あっ、いいこと教えてあげる♪…ジェリーの気に入りそうな子が来るよ(にっ)』

「え?どうゆうことぉ?ねぇ!ソニョちゃぁん?」
ジェリーの言葉には答えず、笑って立ち去る彼女。その頃には、開門していた。
“待って、待って、神田くん”

あぁ~…なんか、この目で見てないのに、目に浮かぶようだよ…確か、このあと、腕を治してからヘブラスカに会って、部屋に行くはず。その時にでも会おうかな?(微笑)

そんなことを考えながら、グラタンを食べた。そして、絶対に通ると思っていた場所で待つ。すると、本当に現れた。
『ア・レ・ン♪(笑)』

「はい?」
声に振り返るアレン。
「…えぇと…誰ですか?(苦笑)」

『ごめん、ごめん(苦笑)…私、ソニョ・ハルリュ。…同じエクソシストなんで、よろしくお願いいたします(にっ)』

「ソニョさんですか。こちらこそ、よろしくお願いします(にこり)…でも、どうして名前を…?」

『ソニョでいいよ♪…実は…神田に抜刀されてるのを聞いてんだ(笑)』
ゴーレムでと言って、いたずらっぽく笑う。
「…それで…(汗)」

『アレンは、どこまでいっても災難続きだよ、きっと…クロス元帥の借金とか金づちとか…神田のことも♪…他の人だったらまだ、話を聞いてくれたのにねぇ(にこり)』
彼女が言うたびに、アレンの心にグサリグサリと何かが刺さった。心にダメージを受けたのだ。
「そ、ソニョ?…なんで、そんなことまで…(汗)」

『ん~…秘密っ☆…これあげるから、機嫌直して(笑)』
そう言って、差し出したのは…
「み、みたらし団子だぁ」
急に、目を輝かせるアレン。
「こんなにたくさん、いいんですか?(笑)」

『いいに決まってるじゃん。いっぱい食べるアレンにあげる為に、50本も用意したんだから(笑)』

「ありがとうございますっ!(にこり)」
早速、食べ始めるアレン。その頬張る姿は、漫画そのままだった。このあと、少しだけ話して別れる。彼女も部屋に帰った。次の日、例の喧嘩を見るべく、彼女はわざわざ早起きをする。休みなのに。足早に食堂へ来てみると…
「ストップ」
アレンが神田の腕を掴んでいる。既に、喧嘩が始まっていた。
『あっ、やってる、やってる♪(笑)』

「あっ、ソニョちゃん。今日は何にかしらぁ?」

『ん?…そだねぇ…Bセット、お願いするよ(にっ)』
ジェリーが厨房に戻るのを横目に見てから、再び喧嘩を観賞する。喧嘩は中盤に…
「…放せよ、モヤシ」

「アレンです」

出たぁ(笑)これが生で見たかったの!

彼女のバカな発言はさて置き…
「神田!アレン!…10分で…」
アレンの初任務の呼び出しが。そして…

いやいや、ファンにはたまらない生喧嘩を見させていただきました(笑)

本当に10分くらいで食べて出て行く二人。それを見ていると…
「まさか、喧嘩をするとわねぇ」
ジェリーが頼んだBセットを出しながら呟いた。
『あの二人、これからもずっと、喧嘩し続けますよ(笑)』

「えぇ~、そうなのぉ?(汗)」
ジェリーの驚く顔を見てから微笑み、Bセットを持って席へ。そして、食べ終わってから、食堂を後にした。部屋に帰る最中…
『あぁ~楽しかったぁ♪…やっぱ、生は迫力が違うよ(笑)…今頃、シスコン室長見て、呆れてるよねぇ』
スキップでもしそうな雰囲気の彼女。そこに…
「あっ、ソニョさん。どうしたんですか?そんなに楽しそうな顔をなさって…嬉しいことでもありましたか…?(微笑)」
先日、山賊がいた村から助けたファインダーの二人が、話しかけてきた。聞いた話では、デマ情報だったらしく、すぐに帰って来たらしい。だからこそ、あの場にバズがいたのだ。
『ん?あぁ…この前の(ボソッ)…うふふ、秘密だよ♪(微笑)』

「そんなもったいぶらずに、教えてくださいよ(笑)」

「そうですよ、ハルリュさん(笑)」

『えぇ~どうしよっかなぁ~♪』

「(ソニョさんて、可愛いなぁ…明るくて優しくて…気前もいい)」

「(笑顔が眩しい…リナリーさんとは違った魅力があるよなぁ…親近感がわくと言うか)」
ここだけの話。彼女が知らないところで、人気が急上昇中だったりする。そんなことは知らない彼女は…
「もったいぶらないでくださいよぉ」

『やっぱ、秘密だよ。…女の子には秘密が付き物なんだぞぉ♪(にっ)』

「「(ズキューン!/////)」」
さらに、ポイントを稼いでいた。無意識なのが一番、たちが悪いと思う。そんなことはさて置き…
『それよりさ、任務の疲れっ!ちゃんと取りなよ。体力勝負なんだから(微笑)』

「はい///」

「ちゃんと休みます////」

『よろし・・・・・うっ(汗)』
急に胸を押さえて倒れ込む彼女。体が痙攣しているかのようで、まったく動けなかった。
「ソニョさん!?(びっくり)…誰かっ!…誰か来てください!!(汗)」
ファインダーの声に…
「どうしたのっ!?ソニョ!?(びっくり)」
ちょうど、通りかかったリナリーが、駆け寄ってくる。
「ハルリュさんが急に倒れてしまわれてっ!(汗)」

「早く医務室へっ!(汗)」

「ソニョさん!?(汗)」

「ハルリュさん!…しっかりしてください…!(汗)」


彼女は、動くことも考えることも出来ず、そのまま気を失った。急ぎ、医務室に運ばれる。その頃、ちょうど、アレンと神田が地下水路を出発した時だった。彼女の体にはいったい何が起きているのか?原因は不明なのでした。


第16夜 END