かけがえのないゴルフ人生

かけがえのないゴルフ人生

DGA(日本障害者ゴルフ協会)の事務局長をしています。お給料はなし、24時間のボランティアです。たくさんの素晴らしい障害者ゴルファーからもらう勇気と元気が活動の糧。障害者ゴルフの活動と日々見たこと感じたことを綴ります。

9月28日~10月3日 於・ワンウェイゴルフクラブ(茨城県土浦市)で開催した
「第1回世界障害者ゴルフ選手権」は盛会のうちに無事終了いたしました。
皆様のご支援とご協力を深く感謝いたします。

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関西の旅、最終日は西宮市にある「よみうりカントリークラブ」にお邪魔した。

11月6日から8日までここで「第21回日本障害者オープンゴルフ選手権」を開催するため、視察と打ち合わせのためである。

コースはJR福知山線の西宮名塩から山中に上がって15分くらいのところにある。到着まではかなり急な山道を登るので、トリッキーなコースなのではないかと心配。

現実に前日プレーした千刈カンツリー倶楽部のキャディさんから「かなりアップダウンがありますよ」と聞かされていたこともある。

写真には写していないが、クラブハウス玄関前に到着すると重厚な雰囲気。読売ゴルフの社長さんから執行役員の支配人さんを始め、スタッフの皆さんが迎えて下さった。

こちらも粗相のないようにと、いつもよりはシックなジャケットを着ていった。気のせいかもしれないが、関東のゴルフ場より関西のゴルフ場のほうがコンサバな雰囲気がある。昨年大会を開催した千刈カンツリー倶楽部からそんな風に感じている。

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今回の視察プレーは2組。1組は隻腕のプロ小山田雅人さんと、同じく隻腕の飛ばし屋、四国のTさん。大阪・関西支部長のNさんと同じ職場の障害者ゴルファーの方。

もう一組は佐藤DGA代表と私、それに片マヒプレーヤーのYさんとTさんである。

この面子だと上級者からアベレージ、それに障害者ゴルファーの中では一番大変な片マヒのプレーヤーがこのコースでどんな風にラウンドできるかが分かる。地形上、片マヒの人など重度障害のゴルファーに難しそうな箇所は事前に救済策を考えることもできる。

コースはさすがにメンテが良く、ふかふかのフェアウェイにやや早いグリーン。暑い盛りなので、さすがにラウンドしている人は少なく、2組だけの貸し切りにさえ思える。

確かに打ち下ろしや打ち上げなど、アップダウンはあるが、乗用カートがフェアウェイ走行できるので、そんなに大変な感じはしなかった。

ただ、全体的には距離がたっぷりあり、バックから回った上級者は苦労していたみたい。私とてレッドとゴールドティが余り優遇されていないこともあり、スコアは前日の千刈CCよりはかなり叩いた。




私たちの組についたキャディのMちゃんは若いけれど、大変優秀だった。距離感やパットのラインを読む力はびっくりするくらい正確。名門コースのキャディさんにありがちな高慢ちきな態度もなく、障害者にはそれとなく気を使う。感心した。

それにしても、こんないいコースが障害者ゴルフのために門戸を開いて下さるのはうれしい限りである。次への弾みになるし、大会のアピール力も変わってくる。

その代わりに、チャンスをいただいた私たちもそれに恥じないようなプレーをしなければならない。

上手にという意味ではなく、遅延プレーを避け、礼儀正しく。服装もそれなりにキチンとしていたい。

そんなことを心に誓って、クラブを後にした。
7月27日から29日まで2泊3日で関西に行った。

東京はまだ梅雨明け直後で、やや涼しかったのだけれど、新大阪駅に着くとムーっとするほどの熱波。これは熱い関西での日々の予兆だったに違いない。

まずは電車を乗り継いで貝塚という街へ。

ここには、私が若き日に担当編集者として共に本を作ったドクターがいらっしゃる。

その世界では有名な外科医でNHK のドキュメンタリーで取り上げられたこともある名医。現役の頃は大変多忙で、東京や大阪で手術や学会の合間を縫うように仕事でお会いしていた。

秘かに憧れていた人でもあり、今でもその気持ちは変らない。

前回は熊本でお会いし、今回は8年振りの再会。相変わらず頭の回転は鋭いが、歩き方が少しおかしい。聞けば、駅の階段から転げ落ちてからおかしくなったとか。

東京ー大阪という距離を考えると、頻繁に訪ねていけるわけでもない。これまた秘かに心配しつつ、貝塚で一番という料亭で夕ご飯をご馳走になった。

そこから、電車を乗り継ぎ約2時間。三田駅前のホテルに着いた時にはすでに10時を回っていた。

そして翌日は7時50分という私的感覚では超早いスタートで大阪・関西支部の設立記念コンペに参加。

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集合時間、ギリギリの到着だったが、支部長のNさんがすでに仕切っていて心配なし。準備に追われずにコンペに参加できるのはうれしいなあ。

昨年の秋の大会や今回のコンペをきっかけに新たに参加してくる人たちがいる。見知らぬ顔がチラホラ。だから、支部設立の甲斐がある。

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この日のパートナーは千刈カンツリー倶楽部総支配人のIさん、この秋に大会を行うよみうりカントリークラブ役員のKさん。それに初参加で京都から来た片マヒのKさん。

IさんもKさんも紳士で、初参加のKさんをかばいながらも楽しいゴルフ。

その雰囲気が良かったのと、レディスティがかなりサービスされた位置にあることもあり、久々に100が切れた。

それにしても、Kさんが片マヒになった経緯を聞いて驚く。

Kさんは某有名企業にお勤めなのだが、出張した岡山から京都に帰る車の運転中に脳出血を起こし、高速から降りたら半身の自由が効かなくなっていたとか。

何が何だか分からないままに、片手で無理矢理運転していたら、蛇行運転になり、警察に止められた。警察は異変を感じてKさんを病院に救急搬送。一命を取り留めたのだという。

ラッキーだったとしかいいようがない。それに、もし高速で事故になっていたらと考えるとぞっとする。

Kさんはジュニアの頃からゴルフをやっていて、仕事が忙しいので一時中断していた。しかし、片マヒになったことをきっかけに再開。閉じこもりがちになる障害を克服するためだという。

となると、片マヒになったことで、少なくても彼のゴルフ人生は好転した。そんな考え方ができるのだから、多分他の人生も好転して行くだろう。

大阪・関西支部の設立をきっかけにKさんのようなゴルファーが関西地方にどんどん増えるといいなあ、と思っている。

さて、関西3日目はこの秋に第21回日本障害者オープンゴルフ選手権を開催する西宮市のよみうりカントリークラブの
視察に行った。

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関西の超名門コースなので、いったいどんなところなのかという期待と難しいのではないかという不安を抱えてプレーしてみると・・・

長くなるので、その内容は次回に続きます。


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新幹線の車中でこのブログを書いている。

6月始めに、北海道で2つの大会を開催してからというもの、その後処理も完璧には終わらないまま、次々に行事や案件が続き忙しい毎日が続いている。

明日は大阪・関西支部の設立記念コンペがあり、久々に千刈カンツリー倶楽部でプレーする。

翌日は秋の日本障害者オープンゴルフ選手権の会場となるよみうりカントリークラブの視察。難しいコースと聞いているけれど、どんなコースなのかなあ、暑いといやだなあ、などと考えている。

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7月9日にDGA の年次総会と理事会を行った。ここで決議される主要な議題は昨年の事業報告と決算報告、今年の事業計画と予算。言葉でいうと簡単だが、その準備は結構大変だ。

たった2時間の会議のために2週間位の準備時間がかかる。

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そして、今年は8月にアメリカで世界障害者ゴルフ選手権が開催されるため、その代表選手選びの選考会があり、次には代表に決まった選手を対象にして強化合宿を行った。

この間、ゴルフ場には行くが、プレーはせずにあれこれアレンジしたり、見守ったりという日々が続く。

いったい何の因果で・・・とも思いたくなるが、選手の素晴らしいプレーを見たり、世界選手権への夢を共有するのはとても楽しい。

そうした出来事の合間に世界障害者ゴルフ選手権やパラリンピックへの戦略を巡ってアメリカやヨーロッパからメールが飛んでくる。

6月末には突然、EDGA(ヨーロッパ障害者ゴルフ協会)の会長が来日しミーティングを行った。

ゴルフというスポーツの性格も大きく影響しているのだろうが、各国の思惑が一致するのはなかなか難しい。そのうえ、公用語は英語。こちらの意が相手に伝わらないことはある程度仕方がないが、そうも言っていられない場面もある。

話は前向きなのに、喉まで出かかった日本語を抑えて、英単語に変えてゆく作業は結構疲れる。

関西から帰ったら、目前に迫ったアメリカ遠征の準備をしつつ、秋の日本障害者オープンゴルフ選手権の本格的な準備を始める。

すこしゆっくりできるのはまだ先のことかな。