Official Blog and Information “MY DUSTY ROAD” -182ページ目

ウイリーとの再会

昨日はハードロックカフェで行なわれたチャリティコンサートに行ってきた。



前に書いたウイリーナイルやなんとゲイリーUSボンズらが出る豪華なコンサートだ。




何のチャリティかと言うと「なぜ飢餓や貧困はおこるのか?」というタイトルのフードバンクの資金集めのコンサートだ。




コンサートといってもここはアメリカはニューヨーク。


パーティ形式で料理はビュッフェ式で食べ放題、ドリンクは飲み放題。



みんなたらふく食べてしこたま飲んで大騒ぎ。



日本人の俺にはこのコンサートタイトルの答えがここにあるように感じたのだが(笑)。






いろんなバンドやシンガーが出る合間にテレビ俳優」らしい人達がステージに上がってはトークで繋ぐ。


出てくるだけで大喝采を浴びる人が多いのだが誰が誰だかさっぱり判らない(汗)。




俺はウイリーに会いに来てUSボンズを見に来たんだ、と自分に言い聞かせてパーティを楽しむことにした。




しかし東洋人は俺ただ一人。


みんな露骨に珍しそうな顔で俺を見ていく。




日本で見かける外国人の気持ちが解った。






そんなこんなで時間は過ぎ10時過ぎた頃、司会者が言う。

「次はおまちかねのゲイリーUSボンズです!」



ボンズ、スプリングスティーンがプロデュースしてEストリートバンドが演奏しているアルバムが2枚ある。


実は俺もその2枚しか持ってないのだがそこはエンターテイメントに長けた黒人シンガー。


その2枚のアルバムからの曲でメニューを構成していた。

MCでは「俺はブルーススプリングスティーンとアルバムを作ったんだぜ。 しかも2回もだぜ」と言いながら。



途中から大勢の客達(全員がオッサン、オバサン)がステージ前で踊りまくり。



ロックンロールのエッセンスを大量に振り掛けたR&Bで会場は大盛り上がり。



俺もステージ前に行って大興奮。



本当は俺のチケットではフロアには行けないのだがみんなこの時間になると皆そんなことお構いなし。


続々と後ろから前に押し寄せる。



まさかこんな近くでゲイリーUSボンズが見れるなんて夢の中のようだった。






そして陽気なR&Bショータイムが終わると次の登場はいよいよウイリーだ。







ウイリーと会ってからというもの。


もっとウイリーの事を知りたくてネット検索して調べたのだがこのウイリーナイルいうシンガー、アメリカではめちゃめちゃ評価が高い。



ブルースのコンサートに前にも客演していたり、ニューヨークやニュージャージー界隈でのベネフィットコンサートにも多く出演。



そして何といってもやっぱりその作品の評価がすこぶる高い。




こんなシンガーでも自分でギター背負って電車で2時間かけてコンサートをしに行く。


アメリカだな。






今回のウイリー、日曜日の弾き語りとは違ってバンドセットだ。




セッティングの間にいつの間にか俺はステージの真ん中最前列にいた。


まさにプロレスのセコンド状態でウイリーの演奏が始まるのを待つ。




ドラマーのオッサン(また名前忘れた)が俺に気付いて嬉しそうに手を振ってくれた。



しかしこのオッサン。


この前も思ったが「隣のマーティンさんのご主人が手伝いにきてくれました」みたいにめちゃめちゃ普通のオッサン。

昨日は普通のポロシャツにヤンキースのキャップを被ってドラミング。


さすがアメリカ、ニューヨーカー。

どんな格好でも様になる。


日本人がこの格好でステージに上がったらいかに(笑)。





さて、ウイリーナイルロックショーだがこれがまたカッコイイのなんのって。


バンドのメンバーもいちいちカッコイイ。




最前列ど真ん中で熱狂する(20分くらい経過した頃のプロレスのタイトルマッチの時のセコンド状態)謎の東洋人がそこにいた。







終演後、会場に出てきたウイリーと再会を約束し(またもハグハグ)終演を待たずに会場を後にした。




時計を見ると午前1時。



眠る気配さえないブロードウェイをニコニコしながら歩く謎の東洋人であった。







今回のニューヨークの旅。


ブルーススプリングスティーン、スティーブフォーバートにウイリーナイル。


何人ものすごい人のコンサートを観たがこのウイリーとの出会いがメインイベントだったのかもしれない。



その全てのコンサートがどれも今まで味わったことのない感動に包まれた。


涙も流した。




ウイリーとはこんなに近くに来れたってのがあるせいで言いようのない感動と興奮で一杯だ。



帰ってからもこの体験は生きると思う。






また昨日も思った。



強く思った。




来てよかった、と。







ウイリーナイル

今日はロングアイランドにあるストーニーブルックという町に行ってきた。



マンハッタンから電車で1時間半。


そこで乗り換えて更にその先30分。



無人駅の周りにはセブンイレブン(!)とドーナツスタンドがあるだけの超田舎町。




この駅の裏が「ストーニーブルックユニバーシティ」という大学。


その大学内にある「ユニバーシティカフェ」というカフェで隔週でアコースティックコンサートが開かれる。


そのシリーズの今日の出演がなんと「ウイリーナイル」だったのだ。





このウイリーナイルというシンガー。


アメリカでも知る人ぞ知るといったマニアックなシンガー。


80年代にメジャーデビューするもヒットに恵まれず、今はインディーズからいかしたアメリカンロックンロールのCDをリリースしながらバンドセットや弾き語りでのライブなどの活動をしているベテランシンガーだ(俺は勝手に日本のとあるシンガーとダブらせているが)。




ブルーススプリングスティーンとの交流もあり先日のジャイアンツスタジアムでのブルースのコンサートにアンコールでゲスト出演もした。






そんなウイリーのカフェライブが見れるなんてこんな素晴らしいことはない。



雨の中、2時間かけて行ってきた。






たよりはあらかじめプリントアウトしていった学内地図だけ。


この地図をたよりに大学内のカフェを目指す。






駅を出るなり突風に秒殺された傘で頭だけ隠しながら、水溜りに両足つっこんでくるぶしまでずぶ濡れになりながら。


折れた傘の骨で切った指先から流れる血が混じり赤い雨だれを指先からたらしながら。


謎の東洋人が大学内をうろうろ。




探し回る事およそ30分。


それらしい建物を発見した。






中に入って聞いてみると大正解!


その建物の一角に目指すべきカフェはあった。





出発してから計3時間。


ついに辿り着いたのだった。






カフェに行ってみると開場準備中。




当日券の予約だけしてその建物内で待っていた。






しばらくロビーで待っていた。






そろそろ行ってみるかと立ち上がった俺の視界に飛び込んできた黒装束の小柄な男。



ウイリーだ!




目の前をあのウイリーナイルがスターバックスのカップを持って歩いて行くではないか。




俺は一気に暴発。



ウイリーに駆け寄ってめちゃめちゃな英語で話しかけた。




日本から来た。


今日のライブを観るためにマンハッタンから来た。



等など捲くし立てたと思う(興奮していてよく覚えていない)。




そんな俺にウイリーは歓迎の(多分)握手をしてくれて「楽しんでってくれよな」と言って会場に入って行った。





昇天。








開場して前から2つ目のテーブルを確保。





しばらくするとウイリーが会場内をうろうろ。



ステージに上がりギターのチューニングを確かめたり物販のCDを並べたり。






アメリカのライブは話には聞いていたがこの前のスティーブフォーバートの時しかり、完全にこういうものなんだと確信した。






開演時間が迫ってきたのでトイレを済ませ会場に戻ろうとしたら客と談笑するウイリーが俺を呼び止めるではないか。



俺に名前や住んでるのは何ていう街だ?とかいろいろ話しかけてくれた。



そして周りにいる客達に「日本から来た友達だ」みたいに紹介している。





昇天その2。







ライブはウイリーとスネアドラムのサポートでウイリーがギターとピアノの弾き語りで素晴らしいアコースティックロックショウを見せてくれた。




昇天その3。






終演後、ウイリーのCDを買った(日本では売っていない!)。



CDにサインをもらい2ショット写真を撮ってもらった。




そこでもいろいろな話をした。



今週、ニューヨークのハードロックカフェで行われるチャリティイベントにウイリーは出演するのだが(メインアクトはなななんとゲイリーUSボンズ!)今日のライブを観てそれにも行く事を決心したことを告げた。



「それはバンドとやるからまた違った楽しみがあるから楽しみにしてきてくれよな」とウイリーは言いながらハードロックカフェで会おうと言い合って会場を後にした。



フワフワ浮遊状態。







駅までの帰り道。


雨は小雨になっていたので壊れた傘は捨てて歩いたがなんせ寒い。


全身の血液がフローズンブラッドになっていたに違いない。






駅に着くと次の列車まで約1時間(1~2時間に1本しか来ないような町なのだ)。




無人の駅舎の待合で黒人の大きなおばちゃんと寒いねえとか言いながら時間をつぶす。






列車到着時間が近くなってきたのでホームの待合に移動したらそこにはなんと。


ウイリーとサポートドラマー(名前忘れた)が!





ウイリーは俺に気付くと嬉しそうに握手を求めながら「俺達はニューヨークまで帰るんだ。お前は?」と言う。


俺は「ぼ、ぼ、僕もマンハッタンぢゅえす」。


ウイリー「一緒だな。じゃあ一緒にペンステーションまで行こう」。





昇天その4。






3人で列車に揺られ一路ニューヨークへ。




途中でウイリーがカバンからプレッチェルの小袋を取り出し食べ始めた。


俺にも「食え」と言って袋を差し出す。




震える指先で一つだけつまむとウイリー「こういうのはガバッと掴むもんだぜ、ウシシ」。




俺、ガバっと掴んでほうばる(ウイリーナイルにお菓子をもらう。日本人初の快挙か!)。




それを見てウイリーは親指を立てて「ロックンロール」。





昇天その5。







なにがなんだか解らないまま2時間の列車の旅は終着駅に。




コンコースで地下鉄に乗り換えるドラマー氏と握手で別れた(ウイリーと彼は当然ハグ)。






ウイリー「お前は何処まで?」


俺「6thアベニューづえしゅ」


ウイリー「俺はタクシーだから通りまで一緒だな」





タクシーを拾うウイリー。




トランクにギターとカバンを詰め込んで俺に別れの挨拶をする。




「また会おうな。 友達になれて嬉しいぜ。 じゃあな。」


と言って俺にハグハグ。






昇天どころかそのままその場で 大爆発!! 大噴火!! 幽体離脱!!  







そんな凄すぎる日を過ごしまだ興奮冷めやらぬ福井大輔であったのだ。




ちなみにウイリーナイルとは誰? って方は彼のウェブサイトはこちら。

http://www.willienile.com/

雨のニューヨーク

今日のニューヨークは雨。


こんな日は外出しないで創作や創造に充てる。






こっちではドミトリーという合宿所みたいなアパートメントホテルに滞在している。


共同生活の安宿だ。





こういう所なので他の宿泊客はほとんどが若者達。



全部で12人いる宿泊客のうち6人は年齢は様々だが同じ学校でデザインを学ぶデザイナーの卵達。


あとのうち一人はニューヨークで作品展を開いている若い女性アーティスト。


そして残りは一人旅の女性達。





リビングで彼等や彼女達と話す機会が多いのだが誰もが皆ほんとうにリスペクトに値する若者達だ。






俺がそれくらいの年齢だった時のことを考えると自己嫌悪に陥る(笑)。






皆ちゃんと自分自身の夢のために自分自身の努力をし行動し、そしてそれを心から楽しんでいる。






そんな連中と話していると彼等のパワーを感じずにはいられない。


そしてそのパワーを吸収させてもらっている。







夢をかなえる為にニューヨークに来た彼等。



夢を取り戻す為にニューヨークに来た俺。




いい出会いがここにあった。

ビートニク

今日はブルックリンにあるライブバーのオープンマイクに参加する予定だった(過去形)。


滞在している場所から地下鉄で30分くらいの場所だ。




夕方、ギターを連れてその店に向かったのだが出発が若干遅れたために到着がサインアップ開始時間より10分ほど遅れた。



するとなんと!


既に順番表は埋め尽くされ最後が37番目というではないか。


どこもだいたい同じルールなのだがオープンマイクは一組2曲ずつ、もしくは8分が持ち時間だ。


37番目ということは8分計算でも396分!


6時間後だ。


1曲ずつで半分にしても3時間。



ありえない!






というわけで今夜は参加を取り止めて帰ってきた。


しかしまだ時間は8時過ぎだ。




そこで俺は一杯やりに行く事にした。




向かった先はグリニッジビレッジのとある古いバー。




ここはその昔、ビートニク達の溜まり場だったというバー。




夜な夜なケルアックやギンズバーグ、はてはディランまでもが飲みに来ていたというバーだ。





そこで俺もカウンターに座りビールを飲んでいたというわけだ。






ボトルビールを2本だけ飲んでその後、夜のビレッジを徘徊して帰ってきた。







今日は昼間もビレッジを徘徊していた。


カフェレジオのテラスでカプチーノを飲みながらディランのバイオグラフを読んでいた。





しかし実は今日に限らず毎日のように時間があればビレッジをうろうろしている。






あの頃のフォークシンガー達、ビートニク達。


健在の人達も他界した人達も魂はビレッジに生きている。




そんな魂たちを少しでも感じたい、共に過ごしたい。




そんな想いで俺は毎日のようにビレッジにいる。




現代のビートニクを気取って(笑)。

真、ニューヨーク

今夜は先週のケニーズキャスタウェイではなく同じグリニッジビレッジのカフェビバルディという店のオープンマイクに行ってきた。



ニューヨークのオープンマイクは昔(50、60年代)とは違い開催している店がほんとに少ない。


そのほとんどが月曜日に行われている。



というわけで先週はまずケニーズの方に行ったのだが(どうしてもケニーズのステージに立ちたい理由があるのだ)今夜はもう一つの方に行ったわけだ。


ほんとうは月曜日にもう一軒の候補があったのだがそこはひょっとしたら来週も行かないかも。




というくらい今夜のビバルディはいい店だった。




前情報によるとかなり混むらしかったので早めに行ったのだが開店前というのに店の前でもう数人が開くのを待っている。


中に日曜日の店にも出てた兄ちゃんもいた。





開店の頃にはかなりの人数が集まっていた。





そして開店。


サインアップ(出演希望の名前を書く事)時間まで30分あるのだがその頃にはもう店の中は超満員。


確かにそれほど広い店ではないし人数分に近いギターがある(ピアノの弾き語りも何人かいた)とはいえ移動もままならないほどの大盛況だ。



情報の通りだった。



サインアップが始まってもまだまだギターを担いだ人達が集まってくる。




最終的に今夜の出演者30人。


それに普通に飲みに来ている客もいるのでもう店内はスシ詰め状態。


入りきれない人達が数人、外でビールを飲んでいる。




ニューヨークに来てオープンマイクはのべ3軒目だがここは確かに大人気店だ。




ここは順番はくじ引き。


俺は11番目になった。




またいつものように英語のスピーチの後、俺の歌を歌うのだがこれだけの人の前だ。


しかも相手はアメリカ人。


受けた時の反応も半端じゃない。




怒涛のような拍手と歓声だ。



またまた今夜も俺はすごい体験をしたわけだ。







そんなわけで全出演者が終わった後、クロージングライブが始まった。


カウンターに座っていたハンチング帽にサングラス、めちゃめちゃ古そうな(トップの塗装が完全につや消しになっている)ギブソンサザンジャンボを抱えた謎の老人がギブソンを爪弾きながら歌いだす。



古いアメリカ歌謡のような歌を4曲。



そのうちの1曲はニューヨークの地名が歌詞に散りばめられた歌だった。

多分ニューヨークのご当地ソングというやつだろう。





木でできた古いカウンターで歌われるその歌を聞きながら反対側のウインドウの外を見るとグリニッジビレッジの古い町並み。





完璧だ。






まさに俺はニューヨークにいる。




これこそがニューヨークだ。







音楽といえばジャズとミュージカルしかクローズアップされない日本のニューヨークガイド。



ジャズやミュージカルもいいけど。






こんな素晴らしいニューヨークをもっと知ってもらえたらと思った。