西新宿の親父の唄
長渕剛さんの歌に「西新宿の親父の唄」というタイトルの歌がある。
長渕さんが売れない頃に通っていた居酒屋の親父について歌った歌らしい。
ここしばらく、何故かこの歌が俺の周りに現れる。
別に西新宿や居酒屋の親父が重要なんじゃない。
この歌のサビで繰り返されるこの親父の口癖だったというセリフだ。
プロ野球の広島カープが今シーズン終盤に応援キャンペーンにこのセリフを使っていた。
このセリフを書いたボードを掲げながらこの歌のサビ部分をスタジアムでファンが合唱する。
長渕剛がこの夏に出したニューアルバムのキャンペーンで出演したテレビ番組でも新曲並べてこの歌を歌った。
9月に家の息子を連れて見に行った長渕剛のコンサートでもこの歌が歌われた。
そもそもこの歌、かなり昔の歌だ。
かつてのテレビドラマ「北の国から」でも田中邦衛さん演じる五郎がこの歌のサビを教訓のように何度も口ずさむシーンがあった。
今なぜか「西新宿の親父の唄」だ。
この歌のサビで繰り返される親父のセリフ。
今の俺に言っているような気がしてならない。
やたらと俺の前に現れるこのセリフ。
何かの意味があって俺の前に現れている気がする。
確かにこのセリフ、男にとって大事なことで言われなくても分っちゃいる。
人生なんて壁だらけの道だ。
いちいち壁が邪魔してくれる。
その大きい壁から小さい壁。
その一つ一つをぶち壊しながら進んで行くのが人生だ。
立ちはだかる壁を前にして立ち止まったり逃げたりしたら人生はそこで終わる。
ぶち壊すのを後回しにしていたらその壁は大きくなって壊すことなんか不可能なまでに成長する。
壁に押し潰されて死んでいくのがオチだ。
きっと、いや間違い無く何かが誰かが俺にこのセリフを投げかけてきている。
この歌のセリフに変えて俺に言っている。
「やるなら今しかねぇ」って。
頑張れ ライブハウス
昨日は名古屋市内にあるライブハウスのオープンマイクに参加してきた。
この店、何度か普通にライブをやったことがあって顔見知りの店なんだがオープンマイクに参加するのは初めてだ。
形式は洋の東西を問わず同じ。
ただしこの店は一人あたり3曲の演奏。
その為に参加は予約制で原則10組で締切、昨日は13組の許容で行われた。
アメリカでオープンマイクに参加して今回が初めての日本でのステージ。
しかもオープンマイクのステージ。
ひとつ大きな違いを感じた。
参加者のベクトルの違いだ。
前にも書いたがそもそも日本におけるオープンマイクのイベントには大きな違和感を持っている。
それを本家本元ニューヨークで参加して強く確信したのだが、昨日の参加でそれが更に強くなった。
参加者のベクトル。
それを「良い」「悪い」と分類するわけではない。
これが日本だしここは日本なんだから仕方ない。
しかし、日本人ミュージシャンが海外に進出できない理由がこういったところにもあるんじゃないかと思う。
それは何かと言うと。
俺が参加したニューヨークでは参加者が皆 「自分の歌を”聞いてもらう為”にやって来る」。
日本では参加者のほとんどが(決して全員とは言わないが) 「歌を”歌う為”にやって来る」。
聞いてもらうことが目的ならそれなりの準備が不可欠となる。
ある程度のレベルが必要になる。
必然的に他の参加者の事も気になるから「聞く」ということもする。
歌うことが目的なら自分さえ快感ならそれでいい。
酔っ払った勢いでもできる(そうじゃなきゃできない人も来る)。
自己完結だから他の人の歌なんか聞く必要ない(聞きたくない)。
こういうイベントに限らずストリートでも同じだ。
目的意識が全く違う。
昨日のイベントでそれが顕著に表れた光景を目にした。
歌った人が終わると次々と帰っていく。
終盤には店の中にはほとんど人がいない。
「自分のライブの宣伝に来ました」といってステージから宣伝したり歌い終わってフライヤーを配ってた人もいた。
配り終わったらお帰りになられました(笑)。
聞いてもらう為に来たなら人の歌も聞こうよ・・・、と思うのだが。
確かにどっちが先かは判らない。
歌い手がたいしたこと無いから聞かないのか聞いてもらえないからちゃんとやる必要がないのか。
でもだからと言ってそれを続けていたら日本の音楽シーンなんて堕落以外無い。
一部の商業製品としてだけしか音楽が存在しなくなる。
俺はプロとアマチュアに線引きはしない。
しかし、アマチュアと素人の間には太い線を引きたい。
じゃなきゃ一生懸命にお金や時間を使ってやってるアマチュアミュージシャンが哀れだ。
確かに勘違い甚だしいアマチュアミュージシャンやその取り巻き連中も多いが・・・。
そんなことも含めて今のこのシーン、結構深刻だと思うが・・・。
音楽なんだから楽しいが最優先じゃん!
そういう人はちゃんとそういう人向けの店があるからそこに行ってください。
ここはライブハウスなんだから。
頑張れ、ライブハウス!!
ライブハウス!!!
ライブハウス!!!!
お詫びとお願い
前にお知らせした今月28日の「りとるびれっじ」でのライブ。
福井大輔のワンマンライブになりました。
アマチュアシンガーとのジョイントということで企画していましたが諸事情により出演をお断りしたというのが理由です。
福井大輔としましてはワンマンライブを敢行するにはまだまだ力不足ではあります。
しかしながら内容的には新曲やニューバージョンのご披露など必ずや満足していただけることをお約束いたします。
是非とも皆さんのお力をお貸し下さい。
12月、1月と恒例イベントや新企画なども用意しています。
これからの福井大輔に期待していただきその足がかりともなるべき今月28日の「りとるびれっじ」でのライブに是非ともご来場下さい。
よろしくお願いいたします。
福井大輔
福井大輔ライブ
11月28日(土曜日)
名古屋今池 りとるびれっじ http://littlevillage.nomaki.jp/
開場‐18:00 開演‐19:30
前売(予約)\2000 当日\2500 別途オーダー
交通の便と音楽文化についての考察
俺は愛知県名古屋市の南東部、ほとんど郊外ともいうべき場所に住んでいる。
我が家から車で40~50分。
愛知県刈谷市という町に「サンダンス」 http://sundy.jp/shop/index.html というレストランがある。
この店、ハンバーガーとスペアリブが名物のアメリカンフードをメインにしたレストラン。
店の奥には広めのステージがあり週末には地元のアマチュアバンドのライブが行われる。
まれにアマチュアのみならず有名無名問わずプロミュージシャンのライブもある。
俺も何度かこの店で歌ったことがある。
店のマスターもこの上ないほど気さくないい人でとても好きな店だ。
さて、この店。
公共の交通機関で行くには実に不便な場所にある。
一番近い駅(名鉄という私鉄で名古屋駅から30分くらいの駅)から歩くにも30分近くかかる。
そのかわり駐車場は広い。
バイパスから少し逸れた国道(県道?)沿いにあるので車で行くには便利な場所だ。
我々のようなミュージシャンのライブのお客さんの動員。
会場の立地にかなり影響される。
不便な場所でやるというとまず躊躇される。
そして・・・、来ない。
例えば浜田省吾さんや長渕剛さんがやるとなれば御嶽山の頂上でも行くだろう。
しかし我々はそうはいかない。
だから会場選びも地下鉄沿線が最優先になる。
車でしか行けないような会場は極力避けるということになる。
東京なんかだと鉄道がかなりの範囲まで充実しているし深夜まで運行しているのでまた条件は変わってくるのだろうが他ではそうはいかない。
この国にはどんな小さな街にもクレイジーなほど車の量がある超車社会にもかかわらず交通の便にこだわる人が多い(まあ、断り文句なんだろうけど)。
お客さんが来ない店にはいい歌い手も来ない。
いい歌い手が来ない店にはお客さんが来ない。
こうして中央集権社会が確立されていく。
「国道沿いのいかしたライブレストラン」なんて成り立たない。
これでは音楽が文化として成立もしない。
この国では音楽が「商品」にしかならないのはこういったところにも理由があるんじゃないかと思う。
アメリカなんかだとたとえばニューヨーク州の聞いたこともないような町のハイウェイ沿いに古いライブハウスがあったりする。
そんな店がアメリカ中にある。
今回の旅で出会ったウイリー・ナイルやスティーブ・フォーバートなんかはこういった店でもライブをやる。
ランブリン・ジャック・エリオットやレボン・ヘルムといった超がつくような大物もやってくる。
そこに周りの街から(その多くが中年の)音楽ファンが車に乗ってやって来てライブを楽しむ。
ライブチャージも20ドルから25ドル。
下世話な話しだがミュージシャンの身入りも大したことないだろう。
それでもミュージシャン達は歌いに来るしお客さん達は聞きに来る。
ミュージシャンとお客さん、そしてライブハウスといった三位一体となった「音楽文化」がそこにはある。
確かに我が国の音楽シーンにも皆無というわけではない。
ささやかな少数派ではあるが「文化」としての場もある。
もっともっとミュージシャン達もお客さん達も、そしてライブハウスも。
音楽に携わる全ての人達が「音楽文化」を意識できるようになるといいのだが。
先に書いた「サンダンス」のような店にはがんばってもらいたい。
年明け1月、俺も歌いに行く。
車に乗って来てほしい。
ケニーズキャスタウェイ
トップの写真を変更した。
前の写真は今年の3月に「THIS WAY ツアー」で行った東京のライブでの写真だった。
今回の写真はニューヨークのグリニッジビレッジにある「ケニーズキャスタウェイ」のオープンマイクに出演した時のライブ写真だ。
この店、60年代からの老舗ライブハウスである。
そもそもこの店を知ったのはかのブルース・スプリングスティーンがデビュー前に出演した店だということだ。
今回のニューヨークの旅で出会ったウイリー・ナイルやスティーブ・フォーバートもかつてはこの店に出演していた。
そんな店が今もニューヨークの伝統とも言うべきオープンマイクを開いている。
ずっと伝統を守り続けていってほしいと思う。
今回、この店のステージに立てたことは俺にとってとても大きな出来事だった。
この店に限らず、ニューヨークのライブハウスで歌ったことはこの先のライブ活動に生きてくるだろう。
と言うか生かさなきゃいけない。
まずはその第1弾。
今月28日のりとるびれっじ。
楽しみにしていてほしい。
興味のある人は「ケニーズキャスタウェイ」のウエブサイトです。
http://www.kennyscastaways.net/