デベロッパーは分譲マンションを売却したり、
賃貸用不動産をテナントに賃貸して、それで
業務が終わる訳ではありません。
売却もしくは賃貸後の管理が不動産の価値に
大きく影響します。

 

賃貸用不動産の管理は、ソフト面の管理を行う
PM(プロパティマネジメント)業務と
ハード面の管理を行うBM(ビルマネジメント)
業務の2つに分かれます。

 

PM業務は、一言でいうとテナント関連業務です。
テナントの誘致(リーシング)に始まり、
テナントとの賃貸借契約の締結、テナントからの
賃料等の回収、クレーム対応等を行います。

一方、BM業務は建物そのものの管理業務です。
建物の清掃業務、設備の管理点検、警備業務等の
管理を行う業務です。
大きなビルの1階や地下の管理室にビルの
スタッフの方が駐在しているのはよく目に
されるかと思いますが、あのスタッフの方々
が行なっているのがBM業務です。

 

PM・BM業務が適切になされれば、収入増
繋がりますが、一方で建物所有者にとっては、
PM・BM業務に伴う費用が増えると、収益性
が落ちる形になりますので、そのバランスを
取るのが賃貸経営にとって非常に重要となります。

 

 

 

昨日の続きですが、物件調査のうち、法令調査
についてご説明します。

 

ある土地に建築可能な建物については、
建築基準法や都市計画法といった法律に加え、
自治体毎の条例等で制限されています。

これらの法律・条例を見落として土地を購入して
しまうと、後々取り返しのつかないことになって
しまいますので、適宜役所等にもヒアリング
しながら、慎重に調査を進めていく必要があります。

 

建築基準法・都市計画法等でどのような制限
がなされているかについては、宅地建物取引士
受験者向けテキスト等に記載がありますので、
ここでは省略いたします。

これらの法律での制限に加え、注意する必要が
あるのが、自治体毎の条例による制限です。

 

例えば建築基準法では「建築物の敷地は、
道路に2m以上接しなければならない」と
定められています(法43条)が、東京都の
建築安全条例では「路地状部分の長さ」と
「建物の延べ面積」に応じて、より広い幅員で
道路に接することが必要との整理になっています。

 

また東京都内の各区ではワンルームマンション
の設置を規制する通称「ワンルーム条例」を
設けており、設置するワンルームの戸数や
最低面積について制限を設けております。

自治体が設けている制限については、各自治体の
HPに記載がございますので、適宜ご参照下さい。

 

用地情報を入手した後、その土地にどのような建物を
開発出来るかを検討するために必要なのが、
物件調査です。
 
物件調査は「現地調査」と「法令調査」の2つから
構成されます。
まず現地調査のポイントは以下のとおりでして、
全ての用途に共通するポイントと、建物用途毎の
ポイントが存在します。
 
<現地調査のポイント>
法令調査のポイントは次回ご説明します 。
 

デベロッパーの業務は多岐に渡りますが、
まず「開発業務」についてご説明します。

 

開発業務の流れを大まかに申し上げると、
例えば分譲マンションの場合は、『用地の取得→
建物の企画→工事の発注→売却 』という流れになります。

 

一方、第三者への建物賃貸を目的とした開発の場合は、
工事の発注後に「テナントを誘致(リーシング)し、
誘致したテナントに賃貸する業務」が加わります。

 

では、各デベロッパーで具体的にこの業務を
具体的にどう行なっているかという点ですが、
まず、用地の取得についてはデベロッパー各社に
用地取得担当がおり、各担当が日々用地情報の
入手に向け動いています。

用地情報の取得は、土地所有者に直接アプローチ
して取得するケースと仲介会社等の第三者に
アプローチして取得する場合があります。

土地所有者に直接アプローチする場合、まず
「誰が土地を持っているか」を確認すべく、
土地の登記簿謄本を取得することから
スタートします。

 

一方、第三者にアプローチする場合ですが、
用地情報の主な情報源としては以下のような

ところがございます。

 

・仲介会社
〜大手デベロッパー系列の会社から、いわゆる
「街の不動産屋さん」 まで様々な規模の
会社があります。
・信託銀行
〜仲介会社同様、不動産の売買仲介を業として  
    行なっています。
・メガバンク、地方銀行等
〜融資業務や預金業務を通じて多数の取引先を
抱えているため、用地情報を大量に抱えています。
・会計/税理士事務所
〜顧客からさまざまな相談を受ける立場にあるため、

   その中で不動産の処分等の相談を受けることも
    あるようです。

 

土地情報を取得した後、重要なのは物件調査(現地確認)です。

物件調査のポイントについては次回説明します。

デベロッパーについての正確な定義は恐らくないと

思いますが、不動産開発事業を主体に、様々な

不動産関連ビジネスを手掛ける会社が

一般的にはデベロッパーと呼ばれています。

 

三井不動産、三菱地所という大手2社をはじめとした

総合デベロッパーがその典型です。

 

総合デベロッパー以外に分譲マンションの開発を

主業として行う「マンションデベロッパー」や商業施設の

開発をメインに行う「商業デベロッパー」も存在します。

なお、デベロッパーの定義として、「不動産開発事業を

主体に行う」会社と書きましたが、「主体に」というのが

一つのポイントです。

 

実はデベロッパー以外にも、「不動産開発事業」を

やっている会社は多数あります。

その一つが大和ハウス工業や積水ハウスに

代表されるハウスメーカーです。

これら2社は相当な規模で「不動産開発事業」を

手掛けていますが、両社とも「不動産開発事業」以外

の事業、具体的には住宅の工事請負ビジネスを

主業として行っていますので、一般的には

デベロッパーとは分類されておりません。

また、大林組や鹿島建設に代表されるスーパーゼネコン
をはじめとしたゼネコンも「不動産開発事業」を
行なっていますが、これもハウスメーカー同様、

不動産開発事業以外の工事の請負事業が主業で

あるために、デベロッパーという整理にはなって

いません。

次回以降、デベロッパーの業務内容について、

もう少し詳しくご説明します。