葛城の迷宮 -59ページ目

『ショーン・オブ・ザ・デッド』

ショーン(サイモン・ペグ)は、ロンドンの家電量販店に勤めている冴えない男。
30歳を目前にして、ルームメイトでニートの親友エド(ニック・フロスト)とTVゲームやDJゴッコをして毎日を過ごしている。
ガールフレンドであるリズとのデートも、いつもの行きつけのパブ“ウィンチェスター”でビールを飲むだけのマンネリムード。
しかもなぜか、毎回エドを連れてくる。

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ショーンの無気力で煮え切らない態度ゆえに、リズは愛想を尽かして別れを切り出す。
自分にも責任の一端があるとは知らないエドは、意気消沈したショーンにしこたま酒を飲ませ、一緒にDJゴッコで励ます。

・・・しかし、その夜から街中には密かにゾンビが大量発生していた。

翌日、目を覚ましたショーンだが、街中にゾンビが溢れていることになかなか気付かない。
侵入してきたゾンビに襲われたショーンは事態の深刻さにやっと気付き、クリケット・ラケットを片手に作戦を思いつく。

それは、
①もうひとりのルームメイトの車を拝借して、エドと二人で街へ出る。
②実家に行ってゾンビになっているであろう義父をやっつけ、母親を救出する。
③ひとりで怖がっているであろうリズを、カッコ良く救出する。
④事態が落ち着くまで“ウィンチェスター”でビールを引っ掛けて、とりあえず4人一緒に過ごす。

という、どうしようもない内容だった・・・

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英国発のゾンビ映画である。
作品名からも分かる人には分かる通り、あのジョージ・A・ロメロが生み出した 『ドーン・オブ・ザ・デッド』 (日本公開名 『ゾンビ』 )のパロディ映画である。
数多のゾンビ映画が存在するけど『ゾンビ愛』に溢れた素晴らしい作品になっている。
コメディだからといって、もちろん生ヌルい表現ではなく、グロテスクなシーンもキチンとしている。


観る者全てをツッコミに変えてしまうほどの、徹底したボケ演出。
あぁそうだ、このシーンどこかで見たことがある。
これはドリフのお化けコントと同じだ。

「あーっ、うしろ、うしろ!!
近くにゾンビがいるよう!!」

って叫びたくなる。

オリジナルの大ファンだというエドガー・ライト監督は、計算され尽くされた演出で、見ていて飽きない尺の長さ、ギリギリ正視できる程度の残酷描写、腹が立たない具合の登場人物のいい加減さを、絶妙のさじ加減で魅せてくれる。
また、クイーンのDon't Stop Me Nowが挿入歌You're My Best Friendがエンディングで流れるけど、その使い方だけで手を叩いて笑ってしまった!!

おバカコンビを演じる、サイモン・ペグとニック・フロストのキャラクターが突出している。
この愛すべきコンビを、また見たいと思う人も多いはず。
案の定、エドガー・ライト監督と三人で『ホット・ファズ オレたちスーパーポリスメン』という作品が製作された。

少しグロ耐性があるなら、ぜひ見てほしい。
ひとつの作品として、ゾンビホラーとして、コメディとして素晴らしい作品!!
たった99分で何度観ても笑ってしまう、おバカ映画の傑作です。


監督:エドガー・ライト
出演:サイモン・ペグ
    ニック・フロスト
    ビル・ナイ



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