ON AIR STORY(´・ω・`)ノ ブログ小説 -45ページ目

SSS 「静かな留守番」

朝、家族の声でボクは目がさめた。


「それじゃあ出かけるから留守番頼んだよ」


体ををおこしてねぼけた頭で部屋の中をぼけっとみる。部屋のとびらがあいていたので母さんかだれかが先におこしにきてたのだろうか。寝ぼけた頭でボクはへんじをかえす。


「るすばん?」


「昨日言ってたじゃない。みんな今日は用事があって出かけるって時間無いからもう行くわね」

げんかんの方から大きな声で母さんの声が聞こえてきた。


「いってらっしゃぁい」

げんかんのとびらがガチャンとしまる音を聞いてボクはまた、おふとんの中へ。まぶたをとじるとすぐにねむりに落ちていった……。



気持ちのいいねむりの中、とつぜんおなかの上に何か重いものがドシンとのる。

「ふぁあ?何?」

ボクはまたねぼけたままの頭でおなかの上を見ると毛がふわりとまるで黒い大きなセーターの毛玉のようなねこがのっていた。


「ミミ、ふとんの上のっちゃダメだよ」

ボクは起き上がってまだおさない顔つきのこねこをだきあげて下へとおろす。

ミーと小さく鳴くとミミはボクの足にすりよって来る。


静かな部屋にコツコツコツという時計の音がひびいていた。


「おなかへったね。ミミ、いくよ」

ボクが歩き出すとミミも後ろからトコトコとついてくる。ボクはミミのはやさにあわせてリビングにむかった。


家の中はどこもかしこも静かで時計の音とボクたちの足音だけがひびく。


リビングに入ると真ん中におかれたテーブルの上におにぎりとメモがおいてあった。

『おなかがへったら食べてね』とそこには書かれていた。


ボクがテーブルの横にすわるとミミがひざの上にのっかって丸くなる。ちょこんと頭を上げてくりくりした目でボクを見ている。ボクはかるくなでたあとラップでくるまれたおにぎりを持ち、上のほうのラップだけをはがして食べる。おにぎりの中身はうめぼしですっぱかった。


ひととおり食べ終わったあとボクたちはテレビをつけてみるけれど、ニュースばかりでつまらなかったのでテレビを消して一人といっぴきでソファの上でねころんでいた。


いつもならテレビを見ている父さんやお料理や家事をいそがしそうにする母さん、いつもうるさいお姉ちゃんがいるから家の中に音がたえないというのに今日はとても静かで、この世界にボクとミミだけのように感じた。


ポタッポタッと音を立てて落ちる水道の水てきの音、コツコツコツという時計の音、ガタガタガタッという風がまどをゆらす音。その一つ一つがボクにさみしさをきょうふをこみ上げさせてくる。


一つの救いがあるとしたならボクの上でゆっくりとおなかを上下させて静かにねむるミミがいるということ。このぬくもりはとても心が落ちついた。


音があるということはとても当たり前のことだと思っていた。


生活の音。人の声。命の音。


身近であればあるほどにその音が大切なものだったのだということをわすれてしまう。消えて初めて気づく、安心する音たち。それはそこに大切な人たちがいるということをおしえてくれるから。だから安心できる。


ボクはミミのおなかに手を当てる。すると手からトットットットットッという小さな命の音が聞こえた。


ボクとはカタチも大きさもちがうけれど小さくてもしっかりと生きている。こんなにも大切な音なのにどうしていつも聞こえないのだろう。


いつもとうぜんのようにある音はこんなにも大切なものなのにどうしていつも聞こえなくなってしまうのだろう。いつも気づくのは消えてなくなってから。


大事なことはあとになって気づく。


ボクはいつになっても安心できる音たちを覚えていよう大切にしようとそう思った。


そこにある、そこにいるということ。


忘れがちだけどとても大切なこと。


ミミが顔をひょこっと上げボクの上から飛びおりるとげんかんの方に向かっていく。ボクはそのあとに続いた。

そのときガチャっという音とともに家族のみんなの声が聞こえる。

「ただいま~」

「おかえりなさい」


ボクとミミは家族を出むかえる。

ボクたちの家にまた、音が広がっていくのを感じた。

ここにはボクの家族がいる。そのことを心のそこから感じていた。



さて帰宅して一息、ブログ紹介を頑張ろうと思います

さてさて皆さんただいまです(*・ω・)*_ _))ペコ



こんな時間になってしまいましたがやっと落ち着いたのでちょっとしたお話でも^^


早速、ブログの告知依頼が来てましたので後ほどご紹介したいと思います


というかしょっぱなから書籍化が決まっているとのことで自分でも告知を頑張りたいという方から依頼が来ました


なんというか自分自身、身近なところからの依頼が先かなぁと思っていたところでしたので驚きです


いや~本当にw


自分からも動かないとそういった依頼は来ないよねという教訓の元、そのうち何名様かにご紹介させていただいてよろしいでしょうかというメッセージをお送りしたいと思います


もちろん自分からやって欲しい!!というのもOKです


こちらから依頼した場合は相互でなくともいいです(出来たらやっていただきたいところですがこっちの勝手なんでwそこら辺を考慮してです)


今日もまた、『SSS』のテーマの投稿がありましたのでそちらをテーマにして書きたいなぁと思います


どれくらいの方がこちらのブログを見に来てくださっているのか(小説を読むという部分で)わからないところもありますが


こまめにコメントをくださっている方がいるということがとても嬉しく思います


こちらからコメントに行くということがなかなか苦手なものであまり上手く出来ないのですがこれからも長く付き合ってくれるとうれしいなぁと心から思います(*・ω・)*_ _))ペコ


俺もとことん欲深いなぁと思いつつもその欲に抗うということは全く無いようです


明日から3連休ということもありちょっとばかし頑張ってみようと思いますいろいろと

SSS 「欠落 ~仮面の国~」

俺は一人、月明かりの差し込む薄暗く家具が少なく生活感のない殺風景な部屋の中で鏡を見ていた。


鏡に映っているのは目頭と目じりが下げて弧を描くように細められた眼と、口の両端を上げ軽く口の開けて笑っている気味野悪い白と黒の仮面。


感情の無いその顔を俺は仮面を通して鏡越しにじっと見ていた。


ここにあるのは感情の欠落した人間の住む国。


感情が欠落すると感性も欠落する。それは個性の死、可能性の死。未来の死。


いろんなものが死んだ世界がそこにあった。


この世界にあるのは規律と秩序。争いの無い世界。永遠の平和。


仮面の着用は義務であり、責務であり、絶対であった。これを破ると殺されてしまうことを知っている。

一度だけ、街の中で仮面を外した人を見たことがある。彼は発狂していた。狂っていた。仮面をつけた人々を蔑み、笑い、泣いていた。何かを叫んでいたが良く聞こえなかった。ただ、赤黒い液体が胸の辺りから飛び、彼の持っていた白い仮面を赤く染まっていく光景を鮮明に覚えている。


誰も叫ばなかった。誰も嘆くことは無かった。彼を囲う仮面の人々は無感情にじっと気味野悪い笑みを浮かべていた。


仮面を外した彼の最後の顔が心のそこからの笑みだったことが俺の中に何かを生んだ。


それは世界への疑問。


それは国への疑問。


それは全てへの疑問。


この仮面は俺たち人間に何を与えたのか。それは平等、秩序、平和、規律。


誰もが望んだ世界がここにはあった。だが、その代償として何を失ったのだろう。俺が学校で習ったのは戦争と秩序の乱れた人間の醜い歴史。けれど本当にそれだけだったのだろうか。


俺は個性を否定した世界を当たり前のものとして、個性を殺すことが世界を守っていると教えられて生きてきた。もちろんそれを疑うことなどしなかった。


この仮面は何を隠している?


人間の感情を隠し、個性を隠し、ほかに何を隠している?


人が争ったのは自分に無いものを求めた結果だということを習った。それは個性があり、感情があり、人を羨み妬み奪おうとした結果だったと聞く。それはとても醜いものだと聞いた。だが、それほどまでに人を狂わせるまでのものを持っていたということはわかる。争いが醜かろうとそこに人々が欲するほどの美しいもの憧れるものがそこにはあった。


仮面をつけることで人はそれを見ないようにした。それとともに自分の醜い心まで隠し、かつて人を狂わせたであろう美しいところも一緒に隠してしまった。


この国の人々は恐れていることを隠している。自分の悪いところが見られることを怖がっているのだ。人に羨まれることを妬まれることを恐れているのだ。


人は欠落していることが当たり前であるのだと習った。だからその欠落を補うために秩序と規律があり、争いにならないように仮面をつけて感情を殺す。平等であるために……。


俺は鏡の前から離れてベランダへと向かう。


ガラスの戸を開けて静かに外に出る。日が昇ってきたのだろう空はだいぶ明るくなってきていた。


朝日に照らされて街の風景が鮮明に目に入ってくる。


白と黒しかない味気ないモノクロの街が広がっていた。


俺はそっと仮面に手をかけて静かに外す。


昇ってきた太陽の光に目を細めながら俺は世界を見渡した。