ON AIR!!生徒会 「笑いをあなたに一話だけの復活!!」後編
「はい、そんなわけではじまりました~全校集会。実際のところぶちょ~どう思いますか?」
「全校集会でそもそもこのノリってどうかと思うよ。実際のところ」
「ですよね~。というわけで最初は我らが学校の長、校長先生のお話で~す」
俺と須野は舞台袖に戻り一息つく。全校集会でこのノリ本当にどうかと思うよ実際。それに校長先生相手にあれは無いだろう。まぁそれを許容する学校だってわかってるし、何も言うまい。
そんなことを考えていると校長先生が台に上がり一歩前に出る。するといつも通り綺麗にそろった礼を生徒全員がする。ここから見ていると訓練された軍隊のような綺麗な礼。服のこすれる音や椅子の微かに動く音なども大体そろうのでスッと一つの音になって聞こえる。そこら辺はさすがだな。
そういえばうちの学校長は女性だったな。俺は舞台袖からちらりとのぞき見る。意外と若い人のようだ。いつも舞台裏とかでちょこまか動いていたせいで全然気にしたことが無かったように思う。
「あ~どこかで見たような……」
「何言ってるのぶちょ~、校長先生となら月例全校集会とかで見てるじゃん。それに入学式とかでも挨拶してるし」
「いや、そういうことじゃなくてな」
考えても中々のどに引っかかった小魚の骨のようにストンと落ちてはこなかった。
「え~皆さんこんにちわ。今日は生徒会長の神田春美さんのたっての願いでこういう場を設けました。いろいろと話したいことはありますが今日は私がメインというわけではありませんので短めにお話させていただきたいと思います。と、堅苦しい挨拶はここまでとして、皆さん学校生活を楽しんでいるでしょうか?この学校のモットーは自主自立、活気ある学生活動です。皆さんが思い浮かべる素敵な学校生活になるように教師一同心がけています。現生徒会の方々は毎度生徒だけではなく教師も楽しめる活動やたとえ無茶があったとしてもそこにはしっかりとした土台があり私ども含め皆さんが安全できちんとしたルールの下、楽しい企画を立ててくれています。教師生活を続けてきて私がここまで皆さんと楽しめる学校生活が出来るというのは初めてのことであり、嬉しいことです。一人一人を見て誰もが楽しめるものを作るというのはとても難しいことです。それができるのは現生徒会の方々が皆さん一人一人をしっかりと見て、向き合ってその上で協力し合い努力しているからです。誰か一人が欠けてはいけない。もしかけてしまったとしても補い合いいつでも戻ってこれるように最善を尽くす。それはとても素敵なことです。皆さんも生徒会の方々のような素敵な仲間を見つけ、切磋琢磨しあいながら自主自立の下、これからの学校生活が素敵で活気あるものであるように祈っています」
校長先生が話を終えて一歩後ろに下がる。初めの礼と同じように綺麗にそろった礼だ。
校長先生がステージの階段に向かっていくのと入れ替わるように俺たちは立ち居地に戻る。交差する形になっていたので校長先生とすれ違う。俺が軽く会釈をしたとき、
「がんばってね」と小さな声で校長先生が言った。
「校長先生、ありがと~ございました~。ぶちょ~私ムズカシイコトワ~カリマセンですけど校長先生のお話どうでした?」
「ものすごく褒めてくれてましたけど、結局のところ俺たちが楽しめることをやってるだけだから」
「それ言っちゃだめっすよぶちょ~。それにしても校長先生は綺麗ですよね~。出来るウーマンって感じがして、略して出来ウー。憧れちゃいます」
「なんだよ出来ウーって、そんなことよりも予定時間ギリギリのスケジュールなんだから次行くぞ」
「は~い、それでは出来るウーマン略して出来ウーの校長先生のありがた~い話のあとは我らが学校の生徒会長。出来るを超えた完璧超人略して」
「略さなくていい、なんかいやな予感がするから」
「なんだよ~ノリ悪いぞ~ぶちょ~」
須野はブーブーと俺に向かって口を尖らせる。それにあわせて生徒一同からもブーイング。
「はいはい、その口が悪いのかッ!!」
俺は須野のとんがった口を捕まえて
「それでは生徒会長のお話で~す」
掴んだまま俺は須野と舞台袖に引っ込んだ。
会長が壇上に上がると喝采があがる。普段はかなりおかしな、いや独特な人だけれどそのカリスマは本物で人気がある。こういう場面を見ると本当にすごい人だと再確認させられるが普段が普段、俺をいじり倒して遊ぶような人なのだがまじめなときのあの人は威圧するときに見せる黒いオーラとは違う芸能人のようなオーラを持っている。
スタンドマイクの前に立つと軽く右手をあげて喝采をとめ、一歩前に出る。すると校長先生のときと同じように生徒は皆そろえての礼。校長先生のときはさながら軍隊のようだったが、会長のときは女王と家臣のような感じがした。
「皆さんこんにちわ。生徒会長の神田春美です。このたびは校長先生、教師の皆様に無理を言ってこのような場を設けさせていただきました。本当にありがとうございます。重大発表といいましてもそこまで重要なことではありません。いつも通り皆さんが楽しめるであろう企画を立てましたのでこの場を持ってご報告したいと思います。そこで今日はある方に了承をいただくとともに皆さんのこの学校を見ていただくために特別にお越しいただきました。理事長先生、壇上へどうぞ」
会長はそういうとスタンドマイクから一歩右へとよけ空間を空ける。ステージの階段を校長先生に付き添われながら上がってきたのは朝、俺が案内した背中の曲がった綺麗で鮮やかな赤と蝶の模様の入った和服を着たおばあさんだった。
生徒全員が静かにその様子をじっと見ていた。そう、そのおばあさんにはなんともいえないオーラがあった。厳しく張り詰めたものではない案内しているときにも感じたけれど全てを許容するようなそんな温かみのあるもの。
会長が俺をちらりと見て合図をしてくる。俺はスタンドマイクを見て駆け出した。
おばあさんが一礼をして一歩前に出るがマイクの高さがあっていないのをみて俺は慌てて調節し元の舞台袖へと下がろうとしたが
「ここにいてちょうだい」
とおばあさんに止められてしまった。なんともいえない緊張感がただよう。会長は理事長がなぜ俺を引きとめたのか不思議そうにしている。俺だって不思議だ。
「みなさん、こんにちわ。初めましてねこうやって皆さんの前でお話しするのは初めてだから」
おばあさんはフフフッと口に手を当てて静かに笑う。
「そうね、こうやって前に出てお話しするとは思っていなかったから困ってしまうわね。とりあえず皆さんこの学校の校長先生はどうかしら?しっかりやっているかしらね。昔からどこか抜けたところがあるから」
「ちょっとお母さん」
校長先生はおばあさんにそういって和服の端をちょこちょこと引く。
「ふふっ冗談よ。ではあらためて、昔この学校は規律に厳しくて息のつまるような、そしていつもぴりぴりとした空気のある学校。それは私がこの学校に通っていたときのこと。私はそんな学校が嫌いで綺麗で仕方が無かったわ。だっていやじゃない、そんな雰囲気耐え切れなかったわ。だから私は生徒会長になってこの学校を変えようと、いえ、変えたの。いろいろな人を味方につけて、もちろん反発する人もいたけれども諦めずに楽しい学校生活というものを教え、一緒に楽しもうと手を差し伸べ続けたわ。そうして、この学校は今のような皆さんの知る明るい学校になったの。今の会長さんからお話を聴いたとき、この子は昔の私にそっくりだと思ったわ、無茶でもなんでも生徒みんなが楽しめて教師やこの学校に関わる人たちに迷惑がかからないように楽しめるようにしたい。この学校をもっともっと楽しくしたい。かつての私のように思えたわ。でも、少し心配だったのそれを成すためには一人では出来ない。たくさんの人の協力と隣で支えてくれる誰かがいないとそれは難しいこと。一人で張り切っても誰もついてこなければ意味の無いことだもの。でも、今日この集会を見て安心したわ。生徒みんなが彼女を応援し尊敬し憧れている。そして一緒に楽しもうとしている誰も欠けることなく。それはとても素敵なことだと思うの。これからもその気持ち大切にして欲しいと思うわ。それと、そこにいる司会の彼、生徒会の集合時間に遅れるとわかってても今日、私を最後までここまで送ってくれたの。嬉しかったわありがとうね」
「い、いや、そんなたいそうなことしてないですよ」
こっちをちらっと見ていきなり話を振られ、俺はちょっとしどろもどろに答える。そんな情けない様を見たからかおばあさんはまた、静かに笑って
「他人を気遣い親切に出来るというのも人を楽しませるという部分では大切なこと。気遣うということは相手を見ること親切にするということは相手を理解しようとすること。人を楽しませるのも同じ。相手を見て一緒に楽しめることを探す。相手を理解しそれにあわせて自分も楽しめるようにする。そうやって相手を気遣い親切に出来る人の周りにはやがて大きな輪ができるの。とても素敵な輪。そのことを忘れないで欲しいわね」
おばあさんはそういうと一歩下がり礼をしてスタンドマイクから離れ会長に順番を返す。
会長は軽く会釈をするとスタンドマイクの前に立ち全校生徒と向き合った。
「理事長先生ありがとうございました。私は皆さんと楽しみたい。この学校に関わる全員とは行かなくても多くの人と楽しみたい。この学校をもっともっと活気ある素敵な暖かい輪のある明るいものにしたい。だから、皆さんこれからもご協力と一緒に楽しもうというその思いを私たちにください。また、ここで一つ企画があります。現在、この学校で発行している生徒会の連載小説“ON AIR!!生徒会”ですがリニューアルしたいと思います!」
そのとき俺はいやな予感しかしなかった。
「現在、そこにいる放送部長のタクミくんが書き、皆さんにも好評なこの小説ですがこの時点をもって生徒会という枠を超えて学校全てに目を向けた作品にしたいとそう思っています。あとに残るこの小説をもっともっと面白いものにして私たちの学校はこんなにも楽しかったんだぞと後の後輩たちに残せるようにしたく思います。さすがにその全てを小説として記録することはかないませんがそれでも皆さんがもっと自分の個性を出し、この学校を良いものとしていくことでこの小説もより面白くいいものとなります。みなさん、いかがでしょうか?」
最初は生徒たちもその突拍子も無い企画に驚き困惑していたが
「なぁ小説に俺が載るってどうよ」
「いやいや、それはないでしょ」
「私も頑張れば小説に載ること出来るのかなぁ」
「ON AIR!!生徒会って生徒会で出してるあの面白いやつだよね?」
「そうそう、結構みんな読んでるよ」
「それに載ったら一躍有名人かなぁ?」
「それはないわ」
初めは小さなひそひそ声だった体育館もやがて大きな喧騒に包まれる。その声はどれも楽しそうで希望にあふれていた。
「かいちょ~、俺小説に載りたいですっ!!」
「私も~」
「俺はやるぞ~っ!!」
「何をだよ」
前向きで直球などれも楽しみたい、もっと楽しみたいというような声が次々とこちらへと向かってくる。
その声を聞いたからか会長は誰にも気づかれないように安堵のため息をつき
「つきましては執筆担当であるそこのタクミくんにこの小説企画全てを一任しております。アピールするなら彼ですよ~。ということで皆さんこれからも生徒会をよろしくお願いします。この学校を楽しくしましょうっ!!」
会長はそういって一歩下がり一礼する。いい笑顔でこちらを向き階段へと向かうすれ違い様に
「がんばってね作者さん」
あまりにもいい流れだったのでその言葉で俺ははめられたことに気づく。
「ちょっ」
すでに会長はステージから降りていた。
「あらあら、大変ね。あなたも」
「私のこともできたら書いてね~」
そう校長母子もいい笑顔でそう言ってステージから寄り添うように降りていった。
「ぶちょ~も大変だねぇ」
「お前もその一因な」
「さ~てお仕事お仕事っ!」
「これにて生徒会長プレゼンツ全校集会を~終わりますっ!!小説に出たい方は~そこにいるぶちょ~さんに必死の勢いでアピールしてくださいっ!」
俺はため息を吐いてステージ上から全校生徒を見る。今出来た話題に花を咲かせる生徒もいれば、どう俺にアピールしようか考えて体を動かしている生徒、何を考えているかはわからないが必死に頭を悩ます生徒など様々だ。けれど、その顔はどれも明るく楽しそう。
「まぁいっかな」俺はとりあえずそう思うことにした。
落書き!!とファンタジー好きな人向けのブログ紹介!!
と、いうわけで落書きしてましたw
こちら↓
アップで誤魔化しましたwww
はぁもっと上手く描ける様に練習してこよう・・・
ぼかしを上手く使ってかなり誤魔化してるきがす○(#゚Д゚)=( #)≡○)Д`)・∴'.
そんなこたぁどうでもいいと、いうことで!!
第2回ブログ紹介です!!
今回は俺のほうから依頼しました!!
今回のブログ紹介は逸野紫苑 さんです!!
こちらの方は前から仲良くしているブログ小説のお友達ですね(*・ω・)*_ _))ペコ
ブログではファンタジー小説を主に掲載しています
代表作は「創造都市ラフィール」シリーズです
世界観、文章表現ともに俺から見てもお上手でファンタジーが好きな人にはお勧めですね
アルファポリスさんへ投稿したり作家を目指す作家の卵さんです
それだけあって何回も推敲しているようで修正もしていてどんどん作品は良くなっています!!
アルファポリスさんといえばこれ!!というモノがあまり浮かびませんが(オイッw)
たくさんの本を出している場所でもあります
ちょっと長い作品ですので読むのは大変かもしれませんが面白いので大丈夫かと思います
他にも「マジカルペインター」や「クワと勇者」などといった作品も書いていらっしゃいます
ファンタジー世界を楽しめる方、好きな方はぜひ!!
面白かったら投票とかもしてあげてください!!
ちなみに俺のブログのサイドバーにもリンクが張ってあったりw
俺もちょくちょくと見に行くブログです!!
イラストもあったりしていろいろと見て楽しめる読んで楽しめる!
ということで俺も応援中なブロガーさんです
色と人、世界の描写。心情と台詞。一つ一つを大切にファンタジーの世界を作り上げている作品ですねo(`・ω・´)o ウン!
ということで逸野紫苑 さんのご紹介でした
ブログはこちらです↓
前回のブログ紹介はこちら
・前回は書籍化決定!!ノンフィクション作品をお書きになっている
ノンフィクション作家 相楽 総一郎 さんのご紹介でした
ON AIR!!生徒会 「笑いをあなたに一話だけの復活!!」中編
朝、学校へ行くまでの間のことは特にないので省く。
だらだらと回想するよりもだらだらとトレースするよりも省いた方が何かといいからだ。ここ重要。
「学校です 学校なんです 体育館です 字あまり」
「ちゃんと考えなきゃダメよ」
俺の隣で会長が一言。特に何も考えずいったので突っ込まれるとは思っても見なかった。
「学校です 遅刻なんです タクミくん が現状よ」
「すみません」
現在の状況を報告しますと俺、遅刻しました。遅刻なんて滅多にしないのだがといいたいところだけども遅刻といっても集合時間に遅れたというだけのこと。
その流れを説明すると
1.余裕をもっての起床
2.コーヒーを飲みながらの優雅な朝
3.学校の準備をして登校
4.おばあさんに道を聞かれる
5.目的地がこの学校だったので案内することに
6.おばあさんの歩みにあわせて登校
そしてこの結果である。
「特に支障はないからいいんだけど、そうねぇたっくんには司会をお願いしようかしら」
会長は笑顔で俺に台本らしきものを手渡す。俺は拒否した。が、会長の笑顔の裏に黒いオーラが……。
「謹んでお受けいたします」
そんな流れでいろいろと俺は駆り出されて台本に目を通す時間もなく本番の全校集会の時間が刻々とせまっていた。
『ぴんぽんぱんぽーん、これより全校集会を行いますので担任の指示に従い生徒の皆さんは体育館へ移動してください。繰り返し連絡します、これより全校集会を行いますので担任の指示に従い生徒の皆さんは体育館へ移動してください』
「須野」
「なに?ぶちょ~」
「口で連絡用チャイムを言う必要はないんだが……」
「わたしはチャイムに負けたくないのさ」
「どこで張り合ってんだこのバカッ!!」
生徒たちが続々と体育館に集合してくる。厳格な式とは違うのでいつもよりも生徒たちは会話しながら入ってくる。教師の面々も特に気にしない様子で生徒たちを体育館へ誘導。体育館へ入ってからは生徒会が誘導するいつもの形となっている。
俺は毎度のごとく誘導班ではないのでのんびりとその光景を眺め、やっと時間に少しの空きが出来た。そこで俺は台本を開く。開く、ひら……。バンッと閉じて俺はさわかやな笑顔を浮かべて虚空を見つめた。
「ぶちょ~どうしたの?」
「いや、この台本誰が書いたのかなぁって思ってな」
「あっそれ、わたしが書いたの会長に頼まれて~。だからぶちょ~その台本どおりにやってね。ちなみにその通りにやらないとあとで罰ゲームだってさ」
「そもそもこの台本自体が罰ゲームなんだけど……」
「ほらいくよ~」
気がつくとすでに生徒たちは整列を終えて今か今かとはじまるのを待っていた。今の俺にとっては公開処刑を見に来た野次馬のように見える。
俺と須野はワイヤレスマイクをそれぞれ持って壇上にあがる。生徒たちからは拍手が。
パチパチパチパチッと一つ一つの音は断裂的だがそれが多くなると連続的に聞こえる。それはパチパチなんて感じではなくザーという音に近い。
すると須野はどこぞのサングラスの有名司会者のごとく手を指揮者のように振り。
ザッザッザッ、ザッ。とそろえて拍手を打ちとめる。ここの生徒って何気に訓練されてないか……。
すると小さな声で須野が「ぶちょ~ぶちょ~早く始めて~」
ついに処刑の時間が来たか、実際無視すればいいものの会長が企む罰ゲームの恐怖と比べたら一度の恥の方が何倍もましだ。
俺は覚悟を決めて
「ふとんがふっとんだ~っ!!」
「そんなしゃれはやめなしゃれ」須野はきらきらしながらツッコミをする。やったよ、俺やったよ。なんか時が見えるよ…・・・。
俺はすぐに我に帰り、台本をステージ床に叩きつけ、「ってこんな台本どおりにやってられるかぁ~っ!!全校集会始めますっ!!」
『やってたじゃん……』そんな顔で全校生徒が俺を見ていた。
