black kairitu -11ページ目

black kairitu

デス師匠のweb連載Season3。毎月1日更新。コラム、レビュー、レポート、詩、ショートショート、日記など。増刊号、号外、休刊あり。

 デスロウの長い一日。
 これは、私のある一日の出来事を記録したものである。
 先月、私が信頼・尊敬している三大教官(音楽・お笑い評論家K野氏、帝釈峡が生んだ天才芸人TUMIちゃん、「おしゃべり王子」ことS藤兄さん)のうち、K野・TUMI両氏とともに、アート集団「濃厚」メンバーである愛弟子たちが通う高校の体育祭に行ってきた。
 だが、いきなり到着の時間を間違えた。我々3人が到着した時間は、ちょうど、この時間だった。

 「お昼休み」

 運動場には誰もいない。
 そこで、まずは、サカノヨシヒコやT-MOさんが創作した装飾という名のアート作品を鑑賞することにした。その作品は、まさにスプレーアートであり、ストリートアートが運動場に一際異彩を放っていた。
 こんな装飾、見たことない。素晴らしいできである。さすが、濃厚のアート・ディレクター。
 
 たっぷりと堪能した後、我々は、時間を持て余すことになる。
 時間を持て余す。そこで、我々がはじめた遊びが、これだ。
 
 「テニスボールでキャッチボール」
 
 さらに、そこから、「ピッチャーのものまねをして、それを誰のまねか当てる」という遊びに発展させた。
 
 第1回戦 
  先攻 TUMIちゃん 山内投手(広島東洋カープ)
  後攻 私       山本昌投手(中日ドラゴンズ) 
 第2回戦
  先攻 TUMIちゃん 王野投手(元広島東洋カープ)
  後攻 私       山田投手(元阪急ブレーブス)
 終了

 久々に山内のまねをする人を見た。
 さらに、私の山田投手のサブマリン投法に対して、野球好きで知られるK野氏が何人も投手名をあげてくれたが、そもそも野球が好きではない私には全て誰だかわからなかった。私はただ、変わった投げ方の選手に興味があるだけなのだ。

 そうこうしているうちに、いよいよ応援がはじまったのだ。

 ここでは、柿薔薇皇帝、藤井中将、コパタケ准将、高田少将たちを中心とする團の応援があった。私は、ステージに立つ人間は、音楽であろうが芝居であろうがダンスであろうが、全て芸人だと理解している。舞台に立つことにおいて最も重要なことは、舞台に立つということを意識し、覚悟を決めることである。勝負なのである。そこで、オーラが放たれるのだ。応援という名のパフォーマンスにおいて、彼らは十分すぎるくらいのオーラを放ち、威風堂々としながらも、新しい風、いや突風をふかせていた。
 皇帝の存在感、中将のテクニック、准将のパワー、少将の「って、おーい!」。独創的なパフォーマンスに技術がくわわり、濃厚的な味をうまく応援という競技に昇華させていた。
 こんなの見たことない。
 私は、涙が出そうになったが、濃厚のマザーテレサこと柿薔薇ママに先を越されてしまった。涙もろさには自信があったのだが。ちなみに、先月も「田舎に泊まろう!」の別れのシーンで泣いてしまったのだ。小阪由佳が出演していたやつだ。そんなことは、どうでもいい。

 伝統と文化というものは大切である。しかし、それはただ踏襲をすればいいというのではなく、発展させていかなければならないのだ。そういった意味で、濃厚の作品は、応援、装飾とも新しいものであった。「今だ見ぬもの」。それを作らなければ意味がない。ただ、新しく独創的なこの両作品は、今後後輩が踏襲していくのは困難だろう。なぜならば、唯一無二の存在であったからだ。
 残念ながら、えらいおっさんたちの評価は芳しくなかったが、既存の芸術の最高レベルを作ることも重要であることを理解した上で、それにプラスαとして新しい部分を入れることこそが、私の考える最高レベルの芸術だ。
 電気グルーヴのピエール瀧さんが、「もう新しいものは出しつくされた。後は、どれとどれを組み合わせるかだ」ということを言われていたことを記憶している。確かにそうかもしれない。しかし、何にせよ、新しいものは生れていくのだ。
 ただ、アンダーグラウンドな素養を植えつけすぎた私のせいもあるかなと、一瞬だけ考えた。だがしかし、考えなければならないのは、愛弟子に伝授したネタがすべった場合、完全に師匠のせいだということである。応援を終えた、柿薔薇皇帝の第一声がこれだった。
 「師匠、アンテナすべってませんでした?」
 アンテナとは、ギャグを得意とする芸人ではない私の数少ない一発ギャグの一つ、通称「タワー」である。それを、皇帝は応援の中でやってくれたのだが、決してすべってはいなかった。これは、事実である。ただ、それは。
 
 「ややうけだった」

 そのことだけは確かなのだが、運動場の空気自体に不思議な重さがあった。それは、運動場だから。それでも、結構いけた方だ。
 さらに、私が嘗てロックの神様に謝罪したヨゴレの伝道「仮想競争」(そのことについては、また近々書くことになっている。ここではそれが、30年間、シュールとブラックを常とする芸人である私にとって、はじめてのヨゴレ芸であったことだけ記しておく)においても、正統派として皇帝は挑戦していたが、異質なヌンチャクでなんとかなっていた。私としても、一週間前にヌンチャク技を伝授したかいがあったというものだ。畳のうえでヌンチャクを振り回す。ひょろながコンビ。それを見るコパタケ。という情景が一週間前の柿薔薇邸にあった。
 
 その他、打ち合わせと違う本番の段取りに戸惑い、鐘を持ったままうろうろしてる、神楽担当・ハーバラ中尉とハラワタ中将。
 体育祭において全くといっていいほど自己効力感を得られないので、とりあえず一生懸命リレーの応援をしている大江戸河合。
 ある女子高生に、「ねえ、お父さん、お父さん」と意味なく呼ばれるという是が非でも避けたい絡みをされていた、MCナガタ。
 怖いわ!誰か助けてあげて。
 しかし皆、いい色をしていた。まさに、フメツノフェイス。
 「せめてあなたの中では 特別な色でありたい
 その記憶のどまん中で 血よりも紅く焼きついて」  
 怖いわ!そんなに焼きついたら。
 
 その後、私はK野・TUMI両氏と、そばのスープでぞうすいも食べられるという伝説の支那そば屋へ行き、濃厚の宴でアート集団「濃厚」のメンバーと合流することになる。
 
 つづく!

 「ねえ、お父さん、お父さん」
 いきなりであるが、私は水木しげる先生のマンガが好きである。境港にある水木しげるロードに2回も行ったことがある。ただ、友人のお笑い&音楽評論家K野氏は3回も行っている。負けた!
 さあ、そんな私にとってありがたいことが、今年早々に起きたのである。ブラック&ダークネスな元祖鬼太郎ともいうべき『墓場鬼太郎』がアニメ化されたのである。よって、今回は久しぶりの思考の遍歴シリーズである。
 勿論、ゲゲゲの鬼太郎も素晴らしい。私は、ぬらりひょんとバックベアードが大好きなのだ。それはさておき、墓場鬼太郎は、人間をも死においやる恐ろし い鬼太郎なのである。これが、シュールとともにブラックを基調とする芸風の私には甘い甘いスイーツとなる。胸がときめく。
 第1話で、育ててもらった男を地獄におとし、その母を狂人とし、鬼太郎が言った言葉が、
 「父さん、人間って面白い生き物ですね」
 
 背筋が凍り、テンションは上がる。
 さらに、墓場鬼太郎のOP・EDテーマがこれだ。
 
 オープニングテーマ 「モノノケダンス」 電気グルーヴ
 エンディングテーマ 「snow tears」 中川翔子

 特に、電気グルーヴに関しては、アルバム「J-POP」が発売されたのだが、前作のフル・アルバム「VOXXX」が発売されたのは何と2000年。忘れもしない、私は大学の卒業式の直後、スーツのままで「VOXXX」発売にともなう電気グルーヴのツアーをZepp Osakaに見に行ったのだ。お腹一杯になったのはいいが、私が大事にしていたalfredo BANNISTERの靴がぼろぼろになってしまった。だがしかし、その後仕事をはじめたとき、出勤はもちろんその靴を履いて行った。そんな中、ある雨の日。家に帰ると、靴下がびちょびちょ。靴底に穴が開いているではないか。そこまで履いたのか私は。さらに、だがしかしである。修理に出してまだ履いているのだ。
 ま、そんなZepp Osakaであるが、考えてみると他にも結構足を運んだものだ。BUCK=TICKとPIGの夢の共演が実現したENERGY VOID TOURも行った。後、ゆらゆら帝国。なぜならば、当時付き合っていた子が「ゆら帝」大好きだっ子だったからだ。
 Zepp Osakaよ。お前んとこ行くのに普段乗ることにない港の方に行く路線に乗るから、テーマパークに行った気分になるんだよ!
 Zepp Osakaの話は、いいのであって、墓場鬼太郎だ。OP・EDともに素晴らしいし、「J-POP」もジャケットからして最高だ。しかしながら、次回シリーズがあるのであれば、人間椅子の墓場鬼太郎オープニングテーマが聞きたい。是非、新曲書き下ろしで。去年、アルバム『真夏の夜の夢』の発売を記念して、 御茶ノ水ハード&ヘヴィメタル館にてサイン&握手会開催した人間椅子。
 「御茶ノ水ハード&ヘヴィメタル館」
 何か凄いネーミング。これは、やはり御茶ノ水が良いか。ならば、こういうのはどうだろう。
 「東大阪ハード&ヘヴィメタル館」
 町工場の力でロケットを飛ばそう!意味が違ってくる。では、これはどうか。
 「ハンブルク・メロディック・パワーメタル館」
 確実に月刊BURRN!増刊号「METALLION」が売っている。
 世界にメタル館があるとしたら、後二つだ。
 
「フロリダ・デスメタル館」
 「ノルウェー・ブラックメタル館」

 
ここで、私の好きな「METALLION」について、紹介したいことがある。先日、利用者の方々からの「質問」と「回答」を通し、世の中のあらゆる問題の解決と、人と人の相互協力のリレーション作りを目指す某Q&Aサイトで、次のような質問があった。
 「4月の頭に、音楽雑誌のメタリオン(Metallion)が発売になったのですが、近所では創刊号のため置いてありません。予約すればよかったのですが、うっかり忘れまして・・・もう、出版社では在庫切れだそうです。ボンジョヴィの特集です。どこか売っている本屋さん御存知でしたら教えてください」
 熱意が尋常ではない。
 さらに、回等者が。

http://www.shosen.co.jp/hp/mart/index_mart.html

書泉ブックマートはバックナンバーが豊富です。一度お問い合わせされては如何でしょうか。

> METALLION(メタリオン)Vol.9~ シンコーミュージック 2 音楽

http://www.shinko-music.co.jp/main/ProductDetail.do?pid=2175...

 そして、質問者が。
 「 ありがとうございます!!在庫ありました。私の住んでいる地域はどこにもありませんでしたので・・・本当にありがとうございました!!」
 めでたしめでたし。
 何の話だ!
  
 話が反れたが、墓場鬼太郎のその後のストーリーについては、またいつか。スポンジボブ以来の面白アニメである。
 人間椅子が無理ならば、私が作詞、河合将軍が作曲、柿薔薇皇帝が歌うというプランを懇願する。何とかならないか、K野氏に尋ねてみよう。
 賢明な読者の皆様は、もうお分かりあろう。なぜならば、彼は水木しげるロードに3回も行ったことがあるからだ。
 関係ない。
 
 タイトルは勿論、
 「幽霊のいけにえ 妖怪の沼」  




 さあ、やってまいりました。師匠と将軍の『誘われたライブにちょっと行ってみました』のコーナーです。このコーナーは、私デスと大江戸河合が、誘われたライブにちょっと行って、顔出してみようよ。そして、得意の丁寧な弄り&不条理会議をしてこようよ。といったものである。私が本文欄に、河合がコメント欄にと、リレーエッセイ形式でおおくりします。今回、見てきたバンドは。
 
 「life crisis」

 このバンドは、我々スプラッター・レコード(仮)からデビューした、MAD LOTZ、苺シーサー、柘榴‐ザクロ‐に続く、最後の継承者となるであろうバンドである。
 バンドにとって何が一番大切かというと、それは「色」である。メンバーが持っているそれぞれの色が合わさってどういった「色」ができるのか。そこが勝負なのだ。もちろん、テクニックも必要であるが、まずは「個性的な色」だ。そして、場をふむことによって立ち方を覚え、自分たちをメタ認知することにより、その「色」がより表現力豊かに浮き上がらせることが重要となる。
 そういった意味で、life crisisは魅力的な「色」をしたバンドであった。これまでのスプラッター・レコードの所属バンドも明らかに変わったバンドばかりであったが、どちらかというと確信犯的にエキセントリックな世界観を構築していくタイプであったのに対し、life crisisは素材がすでにエキセントリックだ。料理で例えると、苺やザクロがスパイスや焼き加減などを吟味して作る料理に対し、life crisisは刺身でいく。そういうバンドである。後は、オリジナルだね。
 まだまだ、これから洗練されていくと思うが、破壊力だけはそのままにしておいてほしい。
 ただ、MCは、bass&violinのミスターFにもふることにより幅ができるだろう。なぜならば、彼は所謂、社会科教員が恐れるほど戦国武将に詳しいタイプの人間だからだ。恐ろしい!
 今回も、楽屋で「大山祇神社には日本の甲冑の80%がある」などの蘊蓄を披露してくれた。故に、急に何かのテーマをふったら、それに関する蘊蓄が言えるのではないかということに気づいた私は、「オセロ」と「トランプ」について試しにふってみた。するとどうだろう。両方の聞いたこともない豆知識を披露してくれた上に、「トランプ」に関しては長すぎて、途中で私が「もういいよ」と静止つっこみをするに至ったのである。
 ボーカルのデストロイなキャラ、ツインギターの愛らしさ、ベースの素材、ドラムの将来性。また、ドラムのファッションは、春休みにショッピング・モールに併設されているゲームセンターに行く中学生のファッションだ!それで紅をたたく。唯一無二の存在ではないか。
 皆、スプラッター・レコードのラスト・サムライとして頑張っていただきたい。
 後は、河合のレポートにバトンタッチ。