Commentarii de AKB Ameba版 -31ページ目

Commentarii de AKB Ameba版

AKBとかその周辺とか

 DVD見て、ステージがどうしたこうしたって書いているクセに、生で公演を見たことは一度もない。
 別に書斎派を気取っているわけではなく、諸般の事情でスケジュールを組むことが極めて困難なのだから仕方ない。

 オペラみたいに半年以上前に予約が成立するのならば何とかなるんだ。

 せめて1週間前に確実な予定を組めれば、何とかねじ込むこともできるかもしれないが、何しろ「前日の午後3時」にチケットが取れるかどうかがわかるという、ステキなシステムなわけだ。そりゃあ無理だって。

 メトロポリタン・オペラよか困難なAKB。

 でも偶然に僥倖が重なってもし if 万が一 wenn 何かの間違いで si チケットが取れれば、公演に行けるって日が出来たのね。それが8月5日。いわゆる千載一遇。

 「シアターの女神」公演。

 まずはmobile会員になって、その枠で申し込み。遇えなく落選。
 でも通常枠もあるもんね、と再挑戦。

 まあ現在の人気、夏休み、宮崎のバースデイイベントのある日ということを考えれば、当たんなくて当たり前なんだけどさ。

 でも当落が決まらない間は、何かうきうきしてるんだよね。
 B5の歌聞き直して予習なんかしちゃってるんだよね。また「シアターの女神」の歌詞がリアルなんだ。

メール抽選/なかなか当たらずに

 とか

シアターの女神/ようやく会えたね
こんな近い距離に/素敵な君がいる

 とか。
 ふだんなら「おいおい『素敵な君』って自分で歌うのかよ」と突っ込み満載のフレーズがすっと入ってくる。
 なるほど、秋元先生、こういう精神状態のヲタに向けて書きやがったなアンの野郎と納得。

 で、気がつくと歌詞通り、シアターの(しかも前の方に!)いる自分を想像してるんだよね。

 平嶋いないのは残念だけど、佐藤(亜)が「キャンディー」歌ってるの見たらきっと泣き出しちゃうんだろうな、とか。

 「夜風」って岩田が歌うのかな、けっこうデキる人だよなこの人、それこそ目撃したらレアものかもな、とか。

 その度に、いやいやどうせ当たらないんだから、そんなこと考えちゃイカンイカン、と自分に言い聞かせるのだけど、でも気がつくと夢想してる。
 
 ところで、当たるとメールが来るらしいんだけど、はずれても何の音沙汰もない。
 だから時間までにメールが来なければはずれなんだが、「何かの事情でメールが遅れてる」とか思いがちでしょ。 
 一番確実なのは、チケットセンターの「My ページ」で「現在予約中の公演」のステイタス。これはmobile 枠の落選で経験した。
 当落判定前だと、「予約あり」になってる。落選が決まると「現在予約中の公演はありません」って変わる。それで落選が確実にわかる。
 
 何回のぞいたかな「Myページ」。あれってすぐログオフ状態になっちゃう上に、パスワードはデフォルトまま変えられないんだよね。何回打ち込んだことか。

 まあ午後3時まで待て、と。今見ても変化無いんだから、と。
 でも『予約あり」のステイタスを確認して安心したかったんだろうね。「まだ大丈夫。まだ落ちてない」って。
 「落ちてない」だけで『当選した」わけじゃないのにさ。
 量子力学風に言えば、いわば当選と落選が重なり合った状態。まあ確率は圧倒的に落選が高いんだけど、落選していなければ当選の確率は常にあるわけだから。

 で、午後2時半頃かな? まだ3時じゃないから大丈夫だろうと思って見たら、あっさり「現在予約中の公演はありません」になってた。落選確定。

 え? と思って、1回ログアウトしてもう一度ログインしちゃった。
 そりゃ結果は変わんないよな。観察者効果が出るわけもなし。
 圧倒的な確率に従ってはあっさり死んじゃったわけだ。

 で驚いたのは、予想以上にがっかりしている自分がいること。
 がっかりというか脱力。
 まあどうせ当選はしないだろうから、空いた時間で延ばし延ばしにしてた仕事すればいいやって思ってたのに、ちきしょう全然やる気しねえよ。くそ。
 
 でもねえ、あと1回だけチャンスがあるの。8月8日。そりゃ申し込むさ。で、また数日はうきうきするんだよね。どうせ落ちるけど。
 でもこんだ柏木のバースデイイベントだって。うひゃあ、そりゃまた当選確率下がるなあ。

 いっそ秋元康にご招待してもらえるような、エラい人を目指そうかしらん。
 
 今生じゃ無理だろうなあ。それまでシアターが続いてっかなあ。後生だからお願い。
words

 AmazonとセブンアンドアイとHMVから荷物が届いて(以下略)

 それにしてもHMVの箱はでかいなおい。CD1枚だぜ1枚。
 で、中からワロタ7。

 公式発売日は8月3日だが、1日早く入手。フライング・ゲットっていうんでしょ。
 もうちょっとしたら「フライング・ゲットをフライング・ゲット」と十万人が言うんだろうなあ。

 「マンマ、グラッチェ」。

マンマ、グラッチェ!/門限 破っちゃっても
マンマ、グラッチェ!/上手く、誤魔化しておいて
マンマ、グラッチェ!/女同士の秘密
マンマ、グラッチェ!/「パパはまかせなさい」

 おいおい、ちょっと前には「パパは嫌い」とか言ってて、すっかりブルーになっていたのに、ママとはずいぶんいい関係じゃないか。
 これじゃあパパはすねちゃうぞ。

 考えようによっては、母と娘というのは父と娘よりも難しい関係なのかも知れない。
 父は結局のところ、その振る舞い方はどうあれ娘の庇護者の立場から一歩も出ない。性的虐待を行っている父親でさえも、その心情には(絶望的に歪んでいたとしても)「パトロン」が潜んでいる。

 それに対し、母と娘は親子でありながら、時に(この曲のように)共犯者であり、時に競合者である。
 それをエレクトラコンプレックスと呼ぶと時代遅れなのかも知れないが、とにかく父母娘の三角関係における女性同士の葛藤は、父親をトリックスター(というかブラックシープというか)に仕立て上げて解消するのが一番安全で吉なんだろう。

 で、割を食うのはやっぱりパパ。

 何だろ秋元先生、こんな親子関係の歌を立て続けにつくるなんて。悪い夢でも続いてるのかな。それとも気がついたらあの歳で200人近い「娘」たちを抱えるようになってしまって、親子関係が急に不安になっちゃったのかしら。
 これまでに「PARTYがはじまるよ」(A1、K1,S1)、「会いたかった」(A2、B2、KII1)、「青春ガールズ」(K2、B1;N2は未見)と見てきた。次は時系列どおり「誰かのために」(A3、N1)について見ていく予定。

 A3の初日が2006年8月20日。先行するK2公演に遅れること約1ヶ月半、A2の千秋楽からわずか9日での幕開けであった。
 当日、公式ブログで、AKB48がメジャーデビューされることがアナウンスされた。

この公式ブログ
「AKB48~メジャーデビューまでの軌跡」
を本日を持って終了させて頂くことに
なりました。
今まで応援して下さり、本当にありがとう
ございました。

 なんか「AKBはもうお終いです」って読む人を心配させるよな文面でしょ。軽いドッキリを狙ったんですね、戸賀崎支配人。

 でもこの文面の直前で「本日は皆様に嬉しいご報告がございます!」なんて書いてあるもんだから、ドッキリになりきってないんでやんの。
 ちょっとヘタレ。

 初日から遡ること約2ヶ月、6月9日には「注目のアイドルユニット」AKB48がMステに出演してスカートをひらりってした。

 6月16日にはA1初頭からの熱烈なファンの一人がシアターで倒れ、7月1日には不帰の客となる。
 その後「ライダー」という名で知られることになる彼について、8月11日のA2千秋楽で駒谷は「会いたかった人に会えることは幸せなこと」と涙ながらに語った。

 A3初日から10日後の8月30日、メジャーデビューについての詳細が発表される。

本日の、デイリースポーツとサンケイスポーツにて発表されました、
10月発売予定の3rdシングル「会いたかった」の選抜メンバーを
お知らせいたします。

 この時、はじめて「選抜」という言葉が公式ブログに用いられ、この後メンバーを祝福しかつ呪縛し続けることになる。

 2006年8月。ちょうど5年前の夏。
words

 Amazonから大きな(以下略)

 シングル発売→3枚(以上)購入というのが既定の流れになっちゃっているのね、最近は。
 そうしないとカップリングの曲が揃わないってのはどういうこっちゃ。しかも劇場盤は買えないし。
 もう全部中古でよしとしようか。別にイベント参加券も写真もトレカも要らないんだから。

 そうしよそうしよ。ワロタの次からそうしよ。あ、フラゲもだ。

 で、この曲。「パレオはエメラルド」Type-Bのカップリング曲。ものすごい直球のタイトル。

パパは嫌い

 人の子の親として、聞いていると何だかいたたまれなくなってくる。
 これってさあ、アイドルが歌う歌じゃないよね、少なくともAKBプロジェクト以外のアイドルが。
 
 親に黙ってピアスホールを開けた娘をパパが叱った。これは正しい。 

 カラダを傷つける行為について子を叱るのは、親の責務である。
 孝経にいわく「身体髪膚之れを父母に受く敢えて毀傷せざるは孝の始めなり」。この場合の「孝」とは、「親孝行」などという個人的・限定的なものではなく、人を人たらしめる徳の根源である。
 娘が「ピアス開けたことさえ何も知らない」または「知らないふりをする」のは、親ではなく他人なのだ。

 話を聞いてくれずに叱るパパを娘が拒絶した。もっと自由にさせて欲しい、自分の人生を自分で決めさせて欲しい。これもまた、正しい。

 本質的に人間一人一人は自由である。これもまた「自分の好きに振る舞える」などという生やさしい自由ではなく、「誰も自分に成り代わってくれない自由」「のたれ死にする自由」「そこから逃走したくなる自由」である。

 その自由を背負うだけの力を、恐らくこの少女はまだ有してはいないが、それでも「自由が欲しい」と訴えることは、人として正しい。

 これは正しさ同士の諍いなのだ。

 パパの正しさと娘の正しさが争う時、二人とも傷つき、血を流す。
 友達のパパは、

娘に怯えたように/いいよいいよと何でも/飴をくれるらしい

 とは言うものの、友達のパパが怯えているのはその娘ではない。正しさ同士の闘争で血を流すことを恐れているのだ。

 そして娘も、飴を貰える友達がうらやましいけれど、そのパパがいいとは思ってはいない。正しいのはうちのパパの方なのだ。でも、私も正しい。はず。だってみんなそうゆってるじゃない。
 
 秋元先生のお宅って、確か娘さんでしたよね? 
 結婚して長らくお子さんが生まれず、ずいぶんたってからの出産だったはず。ステレオタイプかもしれないが、パパの溺愛パターンかな。
 もっともまだちっちゃいから、この歌のような状況にはなってないはずなのだが、歌の中で娘にあらかじめ

押し付ける愛情なんていらない

 と言わせるなんて、秋元先生、ずいぶんと覚悟をしたものである。

 然り、愛情とは押し付けるものである。
 パパは献身的に自己犠牲的に絶望的に愛情を押しつけてくる。
 それはある時は「軽蔑していた愛情」と呼ばれるかも知れない。でもそれが親の愛の正しい姿である。
 
 親のその愛情と、時に子は戦い、乗り越えていかねばならないこともある。親の愛情の「正しさ」が常に子にとって「有用」であるとは限らない。親の愛が子をスポイルすることだって少なくない。

 そして、この正しさ同士の諍いで、最終的に勝利するのはいつも「子」。
 子のために敗れるのが、親の勤め。

私を大人と/認めてくれたら/言うこと何でも聞くよ
どこかで誰かに/声掛けられたら
パパへの当てつけに/帰らないよ/帰らないよ/心配させるまで

 着信で振動するケイタイを見て娘は泣いている。

 パパも泣いている。

 切ねー。

PS.
 歌の内容は切なかったが、PVでバランスが取れていて安心。爆笑。
 
 SKEの「紅組」のみなさんが、最初は白い衣装で登場。背景も真っ白。主役は松井R。まあ、白い衣装でさらさらロン毛で、清楚。松井Rにぴったり。

 ところが歌が始まると、今度の場面では真っ赤な衣装で背景も真っ赤。そして何よりも、みんな髪型アフロ。
 んーアフロというより、頭がどっかーんって爆発して、すこし煙が出てる感じ。なんですかこれ。
 集まった紅組のみなさん、爆発頭のウィッグを見て、誰か、「それちょっと変ですよ」って言わなかったのかな。
 「えーあたしこんなイロモノやだー、こーゆーの鰹だけにしてよー」って言えばよかったのに。
 
 曲が進むにつれ、白い世界と赤い世界が交互に現れるわけだけど、しばらくすると白い世界の松井Rが意を決して何かやらかそうとする。
 引き止める周り。

 「止めないで。あたし総選挙じゃやっとJの上に行ったけど、今のとこ持ち歌ローカルで『枯葉』だけしかないの。この辺で五尺玉ドカンとあげるでよ」と言い放ってジャンプ。

 するとあら不思議。白い衣装が真っ赤に染まっていく。
 それを見ていた残りのメンバー、「えーがねえーがね」と次々にジャンプ。
 みんな赤く染まっていく。

 で、写ってはいないけど、この後衣装が赤くなる副作用で頭がどかーんと爆発したんだな。
 で、みんな爆発ヘアになりました、とさ。

 最後に全員で口から粉を吹いたら完璧だったのに。
よにこも! 第17回

 よにこも! は、コーナーも順調で、すっかり安定したみたい。破綻もなければサプライズもない、落ち着いて楽しく聞ける番組。

 そう思って聞いていた。

 第17回、放送日の7月26日は秋元(オ)の誕生日。
 佐藤(亜)が、まだAKBのメンバーではなくヲタだった頃に見た、秋元(オ)の思い出を語って一曲。

今回はね、亜美菜が選ぶ、才加ちゃんと言えば、という曲をね、かけたいと思うんですけども

 なんだろ、ひまわり前だからK2かK3かな?

 と思ってたら流れた、こののイントロ。

 運転中だったんだけど、あまりの不意打ちに涙腺がちょっとゆるんだぞ。

 イントロにつづいて最初に聞こえてくる澄んだその声が「才加ちゃん」のそれじゃないのは、佐藤(亜)、君が一番よく知っているはずだろ? 

 あの声は、君が研究生としてはじめてシアターのステージに立ったときに、押しも押されもしない、AKBのエースだった彼女の声だ。そう、君が小さな声で「尊敬している」とつぶやく、彼女。

 AKBの記録にはくっきりとその人の名が刻まれている。AKBは「不都合な人物」の名前を抹殺したローマ帝国やソ連とは違うのだ。
 でもその人の名や姿は、人々の目につかないように、注意深く避けられている。それくらいのソフトな規制を、アイドルグループであるAKBはかけざるを得ない。それは仕方のないことなのだろう。

 だからこの曲がANNでかかることは恐らく決してない。
 それどころか、なんしろ一度はカイシャ同士が法的に対立した経緯もあったくらいだから、いまやメディア界で強大なパワーを有することになったAKBをはばかって、どこの局もその人が歌うこの曲を電波に乗せようとはしないだろう(もちろんAKB側がそれを要求しているわけではない。そうではないが、局側がAKBの胸中を忖度して自主的にそのように振る舞う。ホントに大きな力を持っているところは「要求」などはしない。大人のビジネスとはそういうもの)。
 
 でも、佐藤(亜)、君のラジオは違うんだね。
 君の番組は、君が愛する曲を流す。それでいいんだ。
 
 才加ちゃんを生ではじめた見たときの曲。

 どんなに道が違ってしまっても、大事な人とはぐれてしまっても、
 いつかまた出会える。見上げる空は、同じ空。
 そんな希望を歌う曲。

 明日は明日の君が生まれる


 ラジオガール、素晴らしい曲をありがとう。
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Tags:B1、desire

 やっと曲のオハナシ。

 真ん中に6人。深紅のドレス。
1-2-3のピラミッドフォーメイション、トップには小野。その後ろに大島(優)、河西、秋元、小林、宮澤。
 残りの10名は5名ずつ両脇。衣装は真ん中の6人よりも暗い臙脂色。この10名はマイクを持ってすらいない、バックダンサー状態。もうこれはセンターの6人によるユニット曲と言ってもいいくらい。
 BPM300近いパルマが力強い。

 B1ステージも同じ構成。6人がセンターでピラミッド状。フラメンコギターのイントロに合わせて後ろから振り返る。
 そして最後に振り返るトップにしてセンターは、柏木でも渡辺でもなく平嶋!
 その表情は晴れやかに輝いてる。なっちゃんBに来てよかったよねえ。
 つい先日、増山加弥乃さんが「芸能活動をお休みすることになりました」ってアナウンスがあったのだが、もし彼女が当初の構想通りCinDyや平嶋、渡邊と一緒に設立時のTeam Bに来てたらどうだったろうか、などと考えてしまった。

 「シンデレラシックス」平嶋の他は井上、CinDy、柏木、渡邊、渡辺。
 平嶋センターで「オレ!」と叫んだ後、歌い出しは井上と柏木なんだけどね。なっちゃん歌詞間違えるとヤバいからこれでいいんだって。

 曲調はフラメンコで、タイトルはシンデレラなんだけど、内容はすごく現実的な女の子の欲望と葛藤。
 舞台は盛り場、時間は0時。帰ろうにももう終電は行っちゃった。ここからドラマと駆け引きが始まる。

終電に乗り遅れたら/シナリオはロマンス

 「終電、行っちゃったねえ」
 さあどうするどうするどうする。とりあえず、キスまではOK?
 このまま勢いで行っちゃうの?

 ところがこの女の子、ここからが冷静。

シンデレラは騙されない/見かけより/長く生きてる
男たちは/その場だけの/仮の王子様

 男の本質を見透かしています。
 「君が好きだ」「大切にしたい」「ずっとそばにいて」
 いろいろ言いますけどね、ぶっちゃければ「イッパツやりたい」ですよ。
 それは実は女の子の欲望でもあるんですね。もうちょっとキレイな言い方だけど。だからいったん攻撃をしのいで、男があきらめかけたところで搦め手から逆攻撃をかけたりする。

あまりに紳士的に/やさしくしてくれるから
試すように/揺れるふり 上目遣い

 お前の攻撃力はその程度なのか! さあ見せてみろ、お前のホンキを! ってな感じですか。

シンデレラは赤い舌出す/微笑みの下に隠して
どんな風に/誘うつもり?/学びたいレッスン

 なかなか向学心に富んだ女の子のようで。何であれ、新しいことを学ぶことは大切なことです。

 ここで登場したシンデレラは、未経験だけど、決して純情ではなくて、好奇心は強いけど、決して安売りはしない。

 複雑? いやいやいや。リアルの女の子はもっと込み入ったことを息をするようにたやすくできるんだよね。
 これじゃあシアターに集うヲタ諸君の支持を集めてシングル化ってわけにゃいかなかったかな。 

 K2の「シンデレラ」、歌い終わりも小野がセンターで締めるんだけど、何故かB1の締めのセンターは渡辺。平嶋はCinDyと二人で渡辺を支えるポジションに下がってました。

 というわけでこれにてめでたくK2(B1も)お開き。
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Tags:B1、desire

 「転石」が終わった後、わざわざ着替えてこの曲。タイトルロールは「シンデレラ」なのにフラメンコ調。

 DVDで見て最初に感じたのは「これってシングルカット用?」という感想でした。
 ふつうだった「転石」で盛り上がってアンコールお終いでいいじゃんね?

 それをわざわざ着替えて、曲調もフラメンコ風ですごく特徴があって、いわゆる「フック」のある売れ線でしょ。歌ってるのは6人の「選抜」。いわば「シンデレラシックス」。

 ちょうどA2のアンコールが「AKB48」で終わらずに、選抜の7人わざわざが制服に着替えて「スカート、ひらり」を歌うのに似てる。「これでアンコール曲はお終いです。最後に発売中のシングル曲『スカひら』聞いて下さい」みたいな構造。

 K2「青春ガールズ」の開幕が2006年7月8日。その約1ヶ月前の6月7日、2枚目のシングル、「スカひら」がAKSレーベルから発売された。「スカひら」はAKB名義ではあるものの、実質「Aチーム」のシングルであった。

 もともとの構想であった1軍2軍体制ではなく、競い合う同等のチームとしてオリジナルのセットリストも与えられたTeam Kが、独自のシングル曲を期待するのは、当時の状況としては当然のことだったんじゃないかな。
 「AKB3枚目のシングルはTeam Kのオリジナルを!」という機運があったんじゃないかしら。
 特にTeam Kの熱烈なるファン、いわゆる「Kリーガー」にはその期待が強かったのでは。

 実際、2ちゃんねるの地下アイドル板に「AKBチームKの初シングル曲を予想するスレ」が立った。

1 : ファンクラブ会員番号774 : 2006/08/06(日) 03:42:00
 やっぱりシンデレラかな

 作曲は井上ヨシマサ。同じK2の「Virgin love」ではじめてAKBの楽曲を手がけた。
 
 井上は、A1、A2には間に合わなかったものの、K2以降、秋元康のの「アツ過ぎる要求(別冊カドカワ総力特集秋元康)」に応えて数多くの楽曲を公演に提供するようになる。

 このように考えると、秋元は井上の曲をシングルに採用する可能性を考えて、K2の最後に投入したのじゃないだろうか。瀬踏みですよね。ヲタの反応を見ながらの選択肢として。

 同じような立場の曲が、まだ取り上げてはいないけれどA3「誰かのために」公演にもあった。
 A3アンコールの最後の最後、いかにもアンコール用の「メドレー」が終わった後に、やはり衣装を着替えて歌う「涙売りの少女」。
 作曲はもちろん井上。この曲のフックは「少女売春」というテーマと、ラップ。イカネバップ。

 こちらも将来のシングルカットの含みを込めた編制だったように思える。
 
 でもまあ、みんな知ってる通り、結局のところ「シンデレラ」はシングルカットされることはなかった。同時に「Kオリジナルのシングル曲」というKリーガーの願望も泡と消えた。

 AKB3枚めのシングルは、ご存じ「会いたかった」となった。作曲は井上ではなく、BOUNCE BACK名義の河出智希。A2の公演タイトルであり、カップリングもやはりA2の「だけど…」。

 その代わりと言うべきか、このシングルではじめてTeam Kのメンバーも選抜された。Aが11人に対してKは9人。数は少ないが、当時のAが20人体制だったのを考えると選抜された割合はKの方がわずかに大きいんだよね(55% vs 56%)。
 
 PVの主人公は前田だったけれど、副主人公級の扱いで高橋とならんで大島(優)が重要な役を演じていた。「Kリーガーさんこれでカンベンして」ってことかな。

 以下余談ながら。
 「会いたかった」のPVは全員によるダンスシーン+ひとりづつ歌うシーン+カットインするドラマシーンで構成されているのだが、このドラマシーンは、主人公の前田が一人で映っているのは別として、その他のシーンでは必ずTeam AのメンバーとTeam Kのメンバーが一緒に登場するようになっている。
 冒頭前田をガンバレ、と励ますのは中西、峯岸+小野(AAK)。
 サイドストーリーの副主人公は高橋+大島(優)(AK)。
 高橋大島(優)が鞄を投げ出したあたりでごろごろしているのは、板野、小嶋+松原(AAK)。
 カフェ・ハーフムーンでだべってるのは、篠田+小林、野呂(AKK)。
 海辺を自転車で帰るのは、戸島+梅田、秋元(オ)(AKK)。
 旧安房水産高校現館山総合高校水産校舎校門でしゃべってるのは、大島+宮澤(AK)。
 那古船形駅跨線橋で写真を撮っているのは大江、成田+河西(AAK)。

 ね。AまたはKのメンバーだけで固まっているというシーンは一つもないでしょ。

 これはどういうことを意味しているかというと、このPVには裏のテーマとして「AとKの融和」というものがあったんじゃないかなあ、と思ったりもする。メンバー同士の融和と同時に両チームの熱烈なファンたちの融和。
 
 うわ、また「会いたかった」で長話をしてしまった。
 
 まあ、とにかくだ、話を戻すと、この「シンデレラ」は幻のTeam Kオリジナルシングル曲ではなかったか、と。

 またしてもその代わり、と言うべきか、同じK2の井上tune「Virgin love」は「会いたかった」の次のシングル曲、「制服が邪魔をする」(井上ヨシマサによるA3「誰かのために」公演の曲)のカップリング曲となった。カップリング曲とは言え、公演に用いられたTeam Kオリジナルの曲がシングルに選ばれたのはこれが最初で、おそらく当分は最後である(秋元康が少女たちに「さあ秋葉原へ帰ろう」と告げる日が来たら、最後ではなくなるのかもしれない)。

 その後「シンデレラ」と似た境遇の「涙売りの少女」は、「制服」の次のシングル曲、「軽蔑していた愛情」のカップリング曲となる。「自殺」と「売春」の組み合わせ。今のAKBからは考えられないよねえ。いや、「考えられない」ことは即ち「やっちゃうかもしれない」ことなのでうかつなことは言えないが。
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Tags:B1、恋、desire

 K2もいよいよこの曲でお終い。
 なんだかさびしい気がします。

 今だから言うと、最初のうちK2ってあんまりぐっと来なかったんです。
 その前にA2「会いたかった」公演のことを書いていて、その流れでB2も見てたのね。B2も同じセットリストだから。それですごくTeam Bに惹かれるものがあったんですよ。

 A2とB2を比べたら、完成度は絶対A2なわけ。どのメンバーもよく見知った顔(板野はだいぶ違ってるけど)で安心して見られる。

 でも同じセットリストのB2を見てると、Team Bの一生懸命さというか、まあ主に平嶋とか平嶋とか平嶋とかCinDyなんだけどさ、そういうのがすごく心に迫るわけ。ちょうどこのころ、「平嶋夏海の物語」とか読んで、すっかりなっちゃんが好きになっちゃってたし。

 ところでAKB49ってマンガの英訳が何故か流通しているんだけど、そこの一場面のセリフ、

You can be clumsy as long as you desperately try to express
your feelings to the audience.

ってとこが日本語よかむしろカッコいい。

 元のセリフは「不器用でもその言葉を必死に伝えようとする」っていうんだけど、英訳の"desperately try"って方が「絶望的な状況をなんとかしようとめちゃくちゃ右往左往してる」って感じ。

 で、平嶋見てるとまさに "desperately try" という感じがひしひしとするわけ。

 話はそれるけど、このマンガのAkimoto-senseiはちょっとカッコよすぎ。この後のセリフ、

In AKB you don't work smart…you work hard.

 ってのも映画の一齣みたいで、元の「要領のよさなどAKBには必要ない」というちょっと説明的なセリフよかイカす。

 まあそんなこんなわけで、ちょっとTeam Bに巡り会っちゃったせいで、K2よかB1を先に見て、B1に肩入れしてました。

 だからK2のこと書いているんだけれど、度々ココロはB1に飛んじゃってた。
 「青春ガールズ」なんか、あのアカペラでまず浮かぶのは、今でも渡辺の顔だもん。

 でもひとつひとつの曲をじっくり見聞きして、比べて、ああ、Kもいいなあって思えるようになったのは、やっぱ「Blue rose」「禁2」のころからかなあ。「雨の動物園」でやっとKと向き合えましたって感じでした。で怒濤の4連コンボと「転がる石」で納得。

 で、そのK2ともこの曲でお別れ。
 最初は何となく馬が合わない感じだったけど、そのうちに仲良くなった友達とサヨナラするみたいな気分でもあります。

 この曲については今回は何も語らずに終わってしまうけれど、井上ヨシマササウンド第2段。疑うらくはマボロシのシングル曲。
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Tags:B1、Anthem、Be ambitious

 「転がる石になれ」は、Team Kのアンセムであり、アイデンティティのための歌であり、ディランへの薄~いトリビュートだった。

 でもこの歌、Team Kだけじゃなく、AもBも、あろうことかTeam Nも歌ってるのね。
 Aは2006年の日本青年館第2公演で、BとNはセットリストごとリプレイしている。
 
 で、この曲のハイライトがチーム名の「名乗り」。この時のフリが各チームで異なっている。

 オリジナルはもちろん「We're the Team K」。右手の親指、人差し指、小指を伸ばし、手の甲を前に向ける。有名な「Kサイン」ですね。これを下から持ち上げる感じのフリ。
 なんでこれが「K」を意味するのか、前方から見ると小文字の「k」に見えなくもないですが。
 手話の「K」とは違います。

 Team Bでは、「We're the Team B」と歌うとき、右手の親指、人差し指、中指を伸ばし、残り2本を曲げて手の甲を前に向けます。で、Team Kが下から持ち上げるのと違って最初から顔の高さ。こんな感じ
 そこから前方にじわーっと伸ばしていくフリ。

 Team Aが「転がる」を歌ったのはたぶん1回だけなんじゃないかなあ。日本青年館第2公演。
 この時Aのメンバーは、「We're the Team A」と歌いながら、右手を握って前に突きだし、そこから上へ高らかにかかげていました。こんな風に。
 まあ1回こっきりのステージのフリだから、そんなに難しいフリは考えなかったのかもね。

 ただ後年「Pioneer」の中で「We're the Team A」を連呼するようになるのだが、この時ののフリは奇しくも右手の「ぐー」を何度も突き上げるカタチで、「転がる石」の時と同じでした。

 余談だが、この「Pioneer」では「We're the Team A」と歌いながら4回コブシを突き上げる場面がある。この時すごく力が入ってて、素早くしっかり伸ばしかつしっかり曲げてるメンバーと、伸ばすのも曲げるのも明かに中途半端なメンバーがいるのね。

 右腕の曲げ伸ばしがあまりに力強いので、残りの体全体が振り回されそうになっているのは…

 そう、やっぱ高橋、たかみなでした。
 そう、やっぱたかみなだよな。
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Tags:B1、Anthem、Be ambitious

 「転がる石になれ」から、ボブ・ディランの「Like a rolling stone」を思い出すのは少数派だろうか?
 少なくともAKBに関心を寄せる層に限定したら、圧倒的少数派なんだろうなあ。

 この歌が世に出たのは、1965年。ベビーブーマーの第1期生が成人を迎える頃だ。
 この時、秋元康は生まれてはいたけれど、いくら彼が早熟の天才だったって、ディランのこの歌を熱狂的に歓迎した聴衆の一人だった、ということはないだろう。秋元より年下の僕も同様。
 この曲とは、発表から10年以上経った後、「ボブ・ディランというすごいフォークシンガーのすごい曲なんだ」という知識または教養とともに、出会うことになる。

 正直、ディランは苦手だった。
 
 というか、正確に言うとディランが好きなヤツが苦手だった。うん。すごいシンガーだってのはわかるし、メッセージもすごいんだろう。

どんな気分だい?/どんな気分だい?
ひとりっきりでいるってのは?/うちに帰る方角もわからないってのは?
誰にも知られていないってのは?/転がる石みたいに

 でも、何をしても、何を言っても見透かされているようなそんな気がして、居心地の悪さがつきまとった。

 「Like a rolling stone」を素直に聞けるようになって、お、すげえじゃんと感じられるようになるにはもっと長い年限が必要だった(桑田さんとみうらじゅん尊師のお陰だ)。
 
 秋元康はディランについてどう感じていたのだろう?

 「転がる石になれ」の中には、ディランの名曲のひとつ「Blowing in the wind(風に吹かれて)」を連想させる部分がある。

太陽に焼かれ/雨に晒された
いつかの夢が風に吹かれている

 ふつうだったらタイトルが「転がる石」で途中の歌詞で「風に吹かれて」と来たら、こりゃもうディラントリビュートで決まりじゃん、って話なんだが、この曲でのディラン関係はそこまで。

 あえてディラン臭さを読み取るとすれば

まわりの声に合わせるな/意地を張って生きるんだ

 とか、

尖った石になれ/譲れぬ何かを持ち続けろよ

 くらいだが、どちらもまあ一般論的ガンコ親父像だもんね。というか、ちょっと「やっつけ感」が無いと言っちゃ嘘になる印象。

 秋元先生、ディランにそんな思い入れはないのね。ちょっとディランっぽさが欲しかっただけなのね。
 と、この曲だけ聞いてるとそう思うわね。

 ところで、ディランは苦手でも、「風に吹かれて」は好きだった。
 
 歌詞もわかりやすかったし、何よりも最初はディランの曲としてではなく、ピーター、ポール&マリーの「フォークソング」として出会ったのが大きかったのかも知れない。後に「本家」ディランが歌うのを聞いて、変な歌い方だなあ、と思った。まあ「フレンド」と「ウインド」を、無理矢理韻を踏むように歌うことが出来るんだって妙な感心はしたが。

 この歌は、繰り返し繰り返し聴衆に問い続ける。
 さまざまなものが、ある(べき)姿に辿り着くまでに「いったいどれくらいの」さまざまなものが必要なのかと。それらは、辿る道のりだったり、越えるべき海だったり、砲撃回数だったりなわけだ。

Yes, how many times can a man turn his head
Pretending he just doesn't see ?

 いったいどれくらいの回数人は目を背けることができるんだろう? 見て見ないふりをするために。

 もちろん、答えは風の中に吹かれてるんだけどさ、秋元康は後になって別のところでちょろっと答えようとしていたんだね。

僕たちは目撃者/決して 目を逸らしはしない
今 起きた出来事を/誰かにちゃんと伝えよう

 ずいぶん長いパスだったな、おい。

 そういや「Blowing in the wind」を流行らせたPP&Mには、「If I had a hammer(天使のハンマー)」ってもあった。

もしもハンマーがあったら/朝から晩まで国中でハンマーを振るおう
ハンマーで危険を知らせよう/ハンマーで警告を鳴らそう
ハンマーで国中の兄弟姉妹の愛を呼び起こそう

 ってな歌。

 ひょっとして長これも長い長いパスだったの?
 かもね。