先日、友人宅の葬儀の受付を仲間と手伝った。
受付担当が数人いる中で、ひとりマスクをしていない友人が「え?みんなマスクするの?」と訊いてきた。
持ってこなかったというので、予備を持っていた私が1枚あげた。
「これ、返さなくていい?」
「べつにいいよ、そんなもの(笑)」
マスクをすべきがどうかという話でも、マスクを返すべきかどうかという話でもない。
実は、受付が一段落したとき、突然、その友人が「あ、持ってきていたよ」と礼服のポケットからマスクを取り出して、私に見せてきたのである。
こういうとき、私だったらどうしたろうなと、ふと考えた。
持っていたことに後から気づいたとき、相手の好意を無にしないようにそのまま忘れたことにしておくべきか、親しい友人という関係なのだから同じように笑いながら持っていたことを公開すべきか。
自分も、持っていたことを明らかにしただろうなと思ったので、取り立てて大袈裟に考えることでもなかったのだが、ちょっとひっかかったのは、そいつが持っていたマスクが私のあげたマスクより高級そうな立体型だったからだけなのかもしれない(笑)。
さて、今聴いているアルバムは、オジー・オズボーンの『BLIZZARD OF OZZ』(1980年)である。
ブラック・サバスを脱退した(実質上解雇された)オジーが放つソロ第1作である。
元クワイエット・ライオットのギタリストであったランディ・ローズと運命的な出会いを果たしたオジーが元レインボウのボブ・ディズリー(b)、元ユーライア・ヒープのリー・カースレイクを加えて結成したバンド。
ランディ・ローズのギター・テクは語り草になっているようだが、曲作りの才能も感じられる。
アルバム全曲にランディが関わっていて、それにオジーや他のメンバーが加わる形だ。
激しいギター・リフもあれば、美しいソロもあり、たまらない。
もともと、オジーはオカルティックなジャケット写真やステージング(見たことないけど)に様々な逸話を持っているようだが、その割には声質も含めてさほど歌い方は激しくないので、バックの演奏次第というところも否めない。
アルバム自体は、ヘビメタな激しいナンバーだけではなく、メロディアスでポップな曲もあって飽きさせない。