気がつけば9カ月もほったらかしにしていたこのブログですが、重い腰を上げて更新することにしました。
先日、横浜市港北区大倉山(横浜市大倉山記念館内)にある大倉精神文化研究所附属図書館に伺い、「日本精神文化曼荼羅」図の部分処置の作業を行ってきました。
実は2014年にの図の応急処置をしたことがあります。当時のブログがありますので、以下をご覧ください。
https://ameblo.jp/denseisya/entry-11844021722.html
この時はあくまで処置のみで終了し、その後の保存方法などを相談していましたが、保存ケースに入れて展示、と言う方向でまとまりました。
5年が過ぎた今年、ついにケースに入れるときがやってきました。
5年前から劣化が進行していないかのチェックと、劣化した部分の修復を行いました。
そして、作品は無事にケースに収まり、公開の時を待っています。
大倉精神文化研究所の公式ツイッターで、その模様を公開していますのでご覧ください。
大倉精神文化研究所公式ツイッター
https://twitter.com/okura_institute
大倉山記念館のホームページ
http://o-kurayama.com/
一般公開は7月31日です。お時間のある方は、綺麗になって保存ケースに収まった様子をぜひご覧になって頂ければと思います。
2018年10月7日(日)~14日(日)に渡って、旧平櫛田中邸アトリエで開催しました「修復のお仕事展'18」も、おかげさまにて無事終了致しました。
今年はおかげさまで10回目を迎えることができました。そして今回をもってこの展示会を最後とすることに致しました。
気にしていた天気も何とか雨にはならず、「最後」ということでご来場頂いた方も多く、584名ほどの方にお越し頂きました。お越し頂いた方々には、厚く御礼申し上げます。

今回は集大成として「五つの宣言」を提示し、各分野がその内の何を展示したか分かるようなアイコンを置き、展示致しました。
この「五つの宣言」は修復技術者としては当たり前の考えですが、今まで明文化した形で提示したことがなかったため、今回あえて「宣言」として取り上げました。
我々が伝える「想い」をここに込めたつもりです。

また今回はこの10年間の取り組みを「10年のあゆみ」としてまとめ、、田中邸母屋で展示しました。過去に参加してくれたメンバーからも感想を書いてもらい、全容が分かるコーナーにしました。懐かしい写真も満載です。

伝世舎では掛け軸の部分修復を展示致しました。文京区の菊坂町会様のご協力を得て、依頼された「櫻木神社大祭碑 拓本」の修復報告と、実物を展示致しました。
ご協力頂きました菊坂町会様には、厚く御礼申し上げます。
どのような展示になったかは、次回このブログでお伝えします。
10年前、小さなギャラリーで細々と始めた「修復のお仕事展」でしたが、それぞれ若手だった参加者も中堅になり、以前のように容易に集まることも難しくなり、キリのいい10回目で一旦終了することとなりました。
毎年お越し頂く方もおられ、微力ながら「修復のお仕事」の普及に関して一翼を担えたと自負しております。
また何かいい企画がありましたら、再びお目に掛かることがあるかと思います。
10年間ありがとうございました。
頂戴いたしましたご意見、ご感想を今後の糧として、修復の仕事に取り組んで参りたいと存じます。
今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。
第26回 芸工展2018
「修復のお仕事展'18 ~伝えるもの・想い~」を開催します。
芸工展とは、東京・谷中地区を活性化させる取り組みのひとつとして平成5年に始まった地域のイベントです。谷中・根津・千駄木・日暮里・上野桜木・池之端界隈で「まちじゅうが展覧会場」と銘打って、地域に暮らす人々が様々な企画展示・イベント等を行います。谷中界隈を散策しながら、皆さん思い思いに楽しんでおられます。
(芸工展URL:http://www.geikoten.net)
この芸工展で伝世舎の主催として「修復のお仕事展 ~伝えるもの・想い~」を開催します。あまり一般的には知られていない「修復」の仕事を、知ってもらえればと思い、様々な分野の方々の参加を得て展示を行っています。
今年はおかげさまで10回目を迎え、「修復のお仕事展'18」として展示します。そして今回をもってこの展示会を最後とすることに致しました。
一定の期間を充電期間として、また新たな「何か」を見つけたとき、お目にかかることがあるかと思います。10年間本当にありがとうございました。
またこの機会に、普段は月に1度しか公開しない旧・平櫛田中邸アトリエをご覧頂ければ嬉しいです。
皆まだ(そこそこ)若く、分野も別々ですが、「次の世代に作品を残す」ためにがんばっている人たちです。その仕事の一端をご覧ください。
谷中界隈散策がてら、是非お立ち寄りください。


会 期:2018年10月7日(日)~14日(日)
会 場:旧平櫛田中(ひらくしでんちゅう)邸アトリエ※
〒110-0002 台東区上野桜木2-20-3
開催時間:11:00~17:00(最終日は16:00まで)
油絵保存修復 武田恵理・中右恵理子
建造物保存活用 もば建築文化研究所 梅田太一・中村文美
紙本・写真修復 白岩修復工房 白岩洋子
染織品保存修復 山崎真紀子
地域文化財保存修復の支援 ㈱文化財マネージメント 宮本晶朗
長期保存容器の製造販売 ㈱資料保存器材
展示企画・陶磁器の調査研究 ㈱森企画 森由美・松田佳代
陶磁器保存修復 東京藝術大学大学院 保存修復工芸研究室 北野珠子・張立
東洋書画保存修復 伝世舎 三浦功美子・嶋根隆一
文化財保存支援・人材育成 NPO法人 文化財保存支援機構 八木三香・松本洋子
保存・修復用品販売(文化財科学) (株)パレット 長谷川雅啓
埋蔵文化財公開・活用 東京大学埋蔵文化財調査室 原祐一
埋蔵文化財修復 ㈲武蔵野文化財修復研究所 石原道知
立体作品・絵画修復 おいかわ美術修復 及川崇・古賀路子
※旧平櫛田中邸アトリエ
日本近代を代表する彫刻家である平櫛田中は、谷中・上野桜木に70年にわたって暮らし、数多くの作品を世に送り出しました。
上野桜木の平櫛田中アトリエは大正8年、横山大観、下村観山ら日本美術院の画家たちの支援により建てられました。日中安定した光を得るため、北側に天窓を備えた近代的アトリエ建築の先駆けです。
普段未公開のアトリエをご覧になれるいい機会ですので、皆様お越し頂ければ幸いです。
会場は少し分かりにくい場所にあります。以下の記事に根津駅、鶯谷駅からの写真入りルートを紹介していますので、参考になさって下さい。
平櫛田中邸アトリエの道のり(根津駅から)
http://ameblo.jp/denseisya/entry-11361245963.html
平櫛田中邸アトリエの道のり その2(鶯谷駅から)
http://ameblo.jp/denseisya/entry-11368416676.html
※2012年のデータですので、日付は微妙に違っていますがご容赦ください。
