古墳の話ー天皇陵と大王塚 | DEN

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「田」俳句会のブログ

今日目黑句会で「炎日の大王塚をひとまはり」という句を出して大王塚の質問があったので説明します。
下の写真は先日回った、三輪山近郊の「箸墓古墳」で、この墓は200メートル以上の巨大古墳ながら正式の天皇の墓の指定がされていない稀有な古墳です。現在、奈良県、大阪、京都の大きな古墳は宮内庁指定の「何々天皇陵」「何々皇后陵」と名前があって、厳重に管理されていますが、実は学術的には築造の時代設定からも「何々天皇」の時代とは違う墓がほとんど全てです。仁徳陵、応神陵もしかり。
俳句では「天皇陵」「皇女陵」とか使うことに、僕個人としては反対で、考古学的には「大王陵」「大王塚」なのです。この「箸墓」はヤマタイ国大和説からは「卑弥呼」の墓にも想定されていますが、いずれにしろ古代豪族のあまりにも無駄な労力を掛けた代物ですね。
つい、俳句では寺院、神社、城郭、そして古墳と格好をつけたくなるのですが、そんな自分にも反省しきりの今日このごろです。ハイ

大王塚