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とてもとても勉強になりました‼️
これからDALFを目指されるみなさんにも、是非一度読んでいただきたいです。
Dissertation の基本的な書き方は1年半ほど前に、DALF の C1 を受けた時に、フランス語の先生から教えてもらいました。
日本語の小論文とも似ていますが、結論の持って行き方や文章のまとめ方などは意外と異なり、まずはフランス語の小論文のコツを押さえるところから始まります。
例えば、日本語の小論文では、自分の経験や意見をはっきり述べるのが良いとされますが、フランス語の小論文では好まれません。
Je crois que 〜
Je pense que 〜
などの表現はほとんど使わず、
Nous pouvons dire par là que 〜
のように、客観的に仕上げます。
※念のため書いておくと、こちらの本にはこういう基礎的なことは当たり前すぎて書いていないので、初めてフランス語の小論文にチャレンジされるかたは、この本を読む前に基礎を勉強する必要があります。
この本で良かったのは、まず基本的な回答用紙の使い方について細かく言及されていたところです。
序文と本文の間は3行あける、本文も構成に従って何行か間を開け、必要に応じて行を変える。
日本の原稿用紙と違って決まりはないのですが、こうすると見やすいよというアドバイスです。
こういった指示は今まで習ってこなかったので、よりきれいな小論文にまとめるのに役立ちました。
それから、様々なテーマに対してどのような構成で対応するべきか、6種類の例を挙げて説明されていたのが良かったです。
賛成か反対かについて問われることもあれば、筆者の文章に意見を述べるように指示されていたり、色々なパターンにどう対応するかとその解答例があり、とても勉強になりました。
かなり前に「これはどうすれば良いんだろう?」と悩んだタイプの課題の対処法も、この本で見つけることができました!
その時の記事はこちら。
ちなみにこうして自分のブログを読み返してみて、あれじゃダメだったんだなと今ではわかります…
問題の読み解き方も詳しく説明されていて良かったです。
例えば、「小説」について聞かれている時に、演劇や映画については話していけない。
これは当たり前に聞こえますが、実際やってみると難しいものです。
例えば私は先日ロボットについての小論文を書きましたが、その際に単なる「機械」に関する話も交えてしまっていました。
工場で単調な作業を繰り返すのは、ロボットというよりは単なる機械です。
また人工知能もロボットと関係はありますが、スマートフォンやゲームに含まれている人工知能はロボットとしての形を持たないので、ここでは述べることができません。
この本を読んで、構成を立てる際に、話がテーマから逸れていないかしっかり確認する癖がつきました。
構成も、今までの私の小論文は、それぞれの段落が脈絡なく色々な話をのせており、段落自体のつながりが考慮されていないことを認識させられました。
そして、何よりこの本で1番参考になったのは、美しい小論文の見本の数々です。
きれいにまとめられた小論文に目を通すだけで、自分の中でたくさんヒントを得ることができました😊
きれいにまとめられた小論文は、分析して自分で要約して構成の段階に直してみたりすることで、どのようにまとめていけば良いのかの参考にもなりました。
それにしても、ネイティブの小論文は本当に難しいですね。
私の取り組んでいる C2 の小論文とは比べ物にならないことがわかりました。
というのも、ネイティブの小論文では3行ほどの問題に対し、何百字もまとめないといけないのです。
問題が短く不透明であるからこそ、そこから何を述べることを求められているのかを自分で見極めなければなりません。
本に載っていた例題としては
「テクノロジーは世界から美を奪う存在である、という意見について、理解を示した上であなたの意見を述べなさい。」
がありました。
これだけ短く漠然とした問題に対して、何百字も論ずるのは大変です。
解答を見ましたが、
たしかに町の近代化により美しい風景が失われたとも言えるが、ボードレールは近代的な町に美しさを見出し詩を書いたので、テクノロジー全てが美を奪う存在ではない
などの2方向から意見を出す必要があります。
絶対ではありませんが、ここで「町の近代化」や他のなにか対立する例を見つけられるかどうかがポイントです。
ところが C2 の小論文では問題のシチュエーションも細かく指定されますし、参考になる記事も付いてきます。
そう、この記事!
今まで記事を読むことは、記事の理解に時間を取られるのでマイナス要素だと思っていましたが、これはむしろボーナスですね‼️
記事を読むことによって、自分の書く論文にイメージが湧きますし、求められていることと違う方向でまとめてしまうリスクを減らせますから…
最後に、この本の中で響いた言葉をいくつかまとめておきます。
・もしテーゼとアンチテーゼを対立させて考察するならば、アンチテーゼ(自分の意見とは逆の意見)から始めた方がまとめやすい。
・全てを書き写す時間はないので、下書きを作る必要はないが、構成をしっかり立てること。序文と結論は後で変わることもあるので、そこだけは他の紙に下書きしておくのが良い。
・自分が何を言いたいか、と漠然と考えるのではなく、結論をはっきりさせ、そこに向かって考えを進めていくこと。
・小論文にはかならず「問題」があり、その問題に対して意見や解決法を求められている。何が問題なのかをまず課題から読み取ること。
・序文と結論は全体の10〜15%の文字数を目安に書くと良い。
他にも本には練習用の例題がたくさん載っていました!
著者のジョークもおもしろくて、読んでいて楽しかったです。
これからDALFを目指されるみなさん、ぜひ一度読んでみてください👍
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