【80年代洋画】デルタ・フォース(1986) | 後追い80's

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80年代カルチャー発掘備忘録

 

 

BDの字幕版で鑑賞。

 

レンタルビデオの時代に観ているものの、内容は全く記憶に残っておらず、終盤に格納庫みたいな場所で銃撃戦が展開されるシーンだけ薄っすらと覚えていたのですが、全くの記憶違いだったことが判明(笑)

 

本作はハイジャックされた飛行機の乗客を救う為に派遣されたアメリカ陸軍特殊部隊デルタフォースの活躍を描くアクション映画です。

 

反ユダヤのパレスチナ組織がテロリストとして描かれていて、イスラエルとアメリカが協力して事件を解決しようとするわけですが、現在の社会情勢では無差別殺戮を繰り返すイスラエルに対して国際的な非難が集中しているので、何だか複雑な気持ちになってしまいました。

 

こういった物語の設定だけ書くとリアル路線の映画かと思われるかもしれませんが、実際にはチャック・ノリス先生が大暴れする荒唐無稽なヒーローアクションなのでアンバランスに感じられます。

 

こんな事なら架空の設定にしておけば良かったのにと思わないでもないですが、なんせ40年近くも前の映画なだけに、今更言っても仕方のない問題にも思えるわけです(笑)

 

 

冒頭、いきなりヘリが爆発し、その現場にアメリカの軍人が駆けつけ飛行機から降り立つ際、チャック・ノリス先生が立ち止まって辺り一面を見渡してカッコつけるのですが、一刻一秒を争う切迫した場面なだけに、後ろの方で詰まってる人は内心「はよ出ろや!」と思ってるだろうなと、開始早々いきなりツッコミたくなりました。

 

オープニングのBGMがやたら爽やかで、いかにも80年代という感じ。

 

観終わった後に知ったのですが、音楽は『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『プレデター』『マック』などでお馴染みのアラン・シルヴェストリが手掛けているようで、無駄に豪華(笑)

 

このメインBGMは劇中で何度も流れ、ベイルートで白昼堂々カーチェイスによる銃撃戦が展開される血なまぐさい場面でも、呑気にこのBGMが流れてきます(笑)

 

それ以外にも、殺伐とした修羅場で度々このBGMが流れてくるので、特殊部隊とテロリストが命のやり取りをしていることを忘れ、爽やかにレクリエーションでもやっているかのような錯覚に陥りがちです(笑)

 

しかし、こういう奇妙なギャップに80年代らしさを感じてしまうので、決して嫌いなわけではないのですが(笑)

 

 

開始から1時間は飛行機がハイジャックされる過程を描き、1時間が経過した辺りでようやく発砲シーンが出てきます。

 

ガンアクションは銃声含めてなかなかの迫力で、実は90年代よりも80年代の方が迫力があったのではないかと最近は思うようになってきてるんですよね。

 

というのも、私が90年代のアクション映画を観返す度にガッカリしてしまう主な原因がアクションシーンがショボく感じられるからで、特に銃声がマイルドに感じられるようなイメージが強いからです(ハンドガンの射撃音がボフンボフンと鳴る感じ)。

 

その点、80年代のアクション映画の方が銃声にまだ切れ味があるというか、鋭さが感じられる作品が多い気がするのですが、詳細な比較をしたわけではないので単に私のイメージに過ぎないのかもしれません。

 

本作では銃撃戦のみならず、デルタフォースの乗り物によるアクションも見応えがありました。

 

彼らが持ち込んだバギーやジープやバイクが実にカッコいいのです。

 

 

 

チャック・ノリス先生のバイクにはマシンガンやミサイルまで搭載されています。

 

勿論ただの飾りなんかではなく、容赦なくガンガン炸裂させまくっておりました(笑)

 

ラスボス相手には、なんと・・・お尻からのミサイル噴射で爆撃粉砕!!

 

コラ、そこ!ワロたらあかんとこやぞ(笑)

 

悪いヤツほどド派手に始末して気分爽快。

 

こういった様式美が大事なのですよ。

 

この前に他のボスキャラを倒す際にも、ロケランで豪快に吹き飛ばしてたし!

 

アクション映画たるもの、こうでなくては。

 

 

 

 

それにしても、ミサイル付きバイクにバギーって……

『メガフォース』かよ!!

とツッコミたくなりました(笑)

 

これも80年代が生んだ迷作ですね(笑)

 

無駄に爽やかなBGMも含めて、本作とカブる要素が多いのは気のせいでしょうか。

 

『マッドマックス2』や『北斗の拳』といい、80年代はワイルドなバギーやバイクが流行ってたんかな。

 

 

 

テロリスト側の車両も魅力的なミリタリービークルがたくさん出てきます。

 

年々ミリタリービークルに惹かれるようになってきているのですが、最近その傾向にますます拍車がかかりつつあります。

 

今回も映画を観ながら思ってたんですが、昔のGIジョーみたいな感じのプレイセットを現代クオリティで作った物が欲しくなりますね。

 

こういうのを玩具レベルからハイクオリティに進化させたような物が🔽

 

 

本作のバギーやバイクのプレイセットがあったら欲しくなること間違いなし(笑)

 

 

ついでにフィギュア繋がりの話ですが……

 

本作について検索していたら、偶然このような画像を発見。

 

プロトタイプと表記されているので販売はされなかったんでしょうが、何故にチャック・ノリスよりもラスボスの方をフィギュア化しようと思ったのか(笑)

 

しかも、武器の1つすら付いてねえじゃねーか(笑)

 

武器がなかったらただのペテン師風情のオッサンにしか見えないのに、欲しがるヤツなんていないだろ!…というツッコミ待ちでしょうか。

 

でもパッケージデザインにはソソられます(笑)

 

 

 

銃の話も少しだけしておきますと、本作ではミニウージーがとにかく印象的でしたね。

 

 

あと、本作には私の好きなリー・マーヴィンが出ているのもミソなのですが、本作が遺作だった事を観終わった後に知りました(昔は知っていたけど単に忘れていただけのような気もしますが)。

 

最後まで現場で銃をぶっ放していたマーヴィンさんは本当にカッコ良かった。

 

銃がとても似合う役者さんでしたねえ。

 

この年でこれだけ存在感やカリスマ性のある役者さんって、今はほとんどいない気がします。

 

でも、享年63歳だから、本作を撮影していた時期が61か62だったと考えると、えらく老けて見えるなとも思うわけですが、昔の人だとそんなものなんでしょうね。

 

マーヴィンさんといえば『北国の帝王』という映画がありまして、無賃乗車のプロと鬼車掌の戦いを描く映画だったと思うのですが、この鬼車掌を演じているのがアーネスト・ボーグナインという凄まじいゲジ眉を持つ役者さんなんですが……

 

今回デルタフォースを観ていたら、実はリー・マーヴィンも結構凄い眉毛をしている事に気付きまして(笑)

 

つまり『北国の帝王』って、実は眉毛vs眉毛の壮絶バトルを描いた映画だったんだなと今更ながらに気付いたという、至極どうでもいい話でした(笑)

 

 

20年以上前に本作を観た時は、まだ色々と知らないことだらけだったし、レンタルVHS画質のボヤケた映像だっただけに、何となくボケーっと画面を眺めていただけだったのではないかと思うので、この歳になってBDの高画質で改めて観返すことができて嬉しかったです。

 

満足度は・・・79点

 

 

 

【追記】

80年代当時の玩具だと思われますが、このような物を発見しました。

 

親だったら子供に買い与えることを躊躇してしまうやつですね(笑)